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談山神社、聖林寺、安倍文殊院、不動延命の滝、崇峻天皇陵

この日は友人と旅に出た。8時半には家を出て奈良は近鉄桜井駅まで。初めて降り立った駅と思ってたけど、安倍文殊院へ行った時に来てたんだった。

何故今回は友人と行ったかというと交通機関やバスでは行きにくいところに車で連れて行ってもらうため。安倍文殊院へは前に、大神神社の後に寄ったんだけど、歩いてとっても大変だった思い出がありその話をすると、友人がタイムスで車を借りてくれることになったのだ。2ヶ月前に歩いた道だけあって、方向音痴の私でも車で通ると覚えていたわ。車は早いなあ。文明の力や!(当たり前w
あっという間に安倍文殊院へ着いて、美しい安倍倉梯麻呂の墓と言われている西古墳を拝見してから奈良大和四寺巡礼衣に御朱印を押してもらって、やっと満願!満願印を押してもらう。

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気分も上がったまま、満願巡礼着を着たまま大好きな文殊さんを見せていただく。
いつみても堂々としていてかっこいい。私は文殊さんの乗っている獅子がユーモラスで好きなんだよね。で、その獅子が見てるのが善財童子像で、ほっぺもぷっくりでとてもかわいい。


安倍文殊院はサクッと見てから聖林寺へ。こちらも山寺で。そして、知っていたけど国宝の十一面観音は東京へ出張中。

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観音堂を改修しているためで、東京出張のあとは来年奈良の国立博物館出張へ帰ってきた時に観音さんには会う予定で、その前にこちらへ先にお邪魔させてもらおうと。
この十一面観音は廃仏毀釈の時に、捨てられてたのをここの住職が持って帰って安置したという本当かどうかわからない話で有名で、元々、大神神社の神宮寺の本尊だったとのこと。その後、岡倉天心とフェノロサが再発見してめちゃめちゃ評価してすぐ国宝になったのだ。いとうせいこうは見仏記で、2メートルぐらいのこの仏像の大きさとフォルム、ボリュームあって筋肉質にも見えるんだけど、そこが、アメリカ人のフェノロサから見たらリアリティ感じたんだろうと書いていて、私も写真で見る限りもっと好きな仏さんいるでって感じがする。この想い、来年に本物を見たときにどう感じるのか、自分でも楽しみだ。


ここにはびっくりするぐらいでかい石像のお地蔵さんが本尊でいて、そして、フェノロサが送った十一面観音の厨子がある。その厨子はもう使われておらず、そこに十一面観音の写真が飾ってあって、ちょっと笑ったw

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聖林寺を後にして、談山神社へ。
ここは、前に初めて飛鳥に行ったときに、タクシーのおじさんに連れていかれて不安になったあの極彩色の神社である。その時は何の予習もできず、また、タクシーの運転手さんを待たせていたのでそわそわしてじっくり見ることができなかったのを今回はゆっくり見せていただこうとやって来たのだ。前は飛鳥の方からこの多武峰(とうのみね)を登ったんだけど、今回は桜井方面から登ることになる。不安があったのを差し引いても桜井からの方が早くに到着したような気がする。

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大化の改新の起点となった神社で元々神仏分離まではお寺で多武峯妙楽寺という名前だったそう。蹴鞠りしてる時に中臣鎌足と中大兄皇子が蘇我入鹿を討つ密談をしたことで談山神社と呼ばれている。談山神社を一周して末社まで朱塗りなのに関心する。ここをモデルに日光東照宮が作られたとのことで、でもこちらは塗り直しなどもあまりされてない感じで極彩色の侘び寂びを感じる稀有な空間とも言える。

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ここで、あの時、蹴鞠りが行われてなかったら、藤原氏の時代にはならず、蘇我氏の国になってたのかもしれないなどと考える。蘇我氏は滅亡したから悪者にされているだけで、良い政治家だったと書いている本も多く、そのままだったらどうだろうと考えてしまうのだ。仏像的にいうと、天平の頃の仏像が好きで、藤原氏や貴族が好んだという定朝様の仏像はあまり好きではなく、推しも推されぬ権力者なのに極楽浄土に憧れてる感じとか、この世をも〜。。。とか、藤原氏エピソードに心躍るものがないところがそう思わせされるのかもしれない。などと、考えつつ、藤原鎌足の像や隣の不比等の像を見る。貴族の像は衣装からどうしてもお雛様に見えちゃうよね。

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談山神社は世界唯一の木造十三重塔はもちろんのことどこを撮っても美しく、紅葉の頃は1時間半の渋滞になって辿り着けないらしいけど、この緑の中で朱塗の建物を見るのでも相当美しいのでシーズンオフにゆっくり見るのもええと思うなあ。

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そして、前回は見つけられなかった境内の中で、龗神社(龍神社)に今回は出会えた。これは、瀧と磐座(岩くら)のある場所で拝殿はなく、大きな岩とそこからの滝があり、「古代信仰では、神聖な岩に、天上から神を迎えて祭祀を行いました」、と書かれていて、その岩への信仰について帰ってから少し勉強した。そういう岩への信仰を「いわくら」というらしい。山、巨木、島、瀧、など古代の信仰の形はわかりやすいけど、岩、それも普通の石への信仰を感じるのが難しいと思うのでこのテーマについてはこれからも神社などで見ながら考えていきたい。この龗神社もなんとも言えない気持ちの良い所だった。

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談山神社から後は車を返すこととなり、帰り道に調べていたスポットを訪れることにした。
まず、不動延命の滝。ここには入り口に大きな岩があって不動明王が彫られている。滝はそんなに大きくないけれど水は輝いていて、とってもひんやりとした空気。古代から滝が信仰されておたのはよくわかるよね。近くまで階段があって降りれるようになっていて、タオルに川の水を浸して首にかけたら超ひんやり。

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そして、崇峻天皇陵。あの、唯一暗殺されたことが公に書かれている、あの、蘇我氏に殺された天皇の御陵。

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日出処の天子でも、皇子が「それなら、死んでもらいましょう」なんて言って東漢駒に式典で暗殺させられる名場面があるあの天皇。でも、この場所は崇峻天皇陵ではないのではないかという説があるみたい。ここは駐車場もあって、お盆に帰ってきた近所の親戚が車を止めてるみたいだった。近くの人たちはこんな場所があったら楽だろうねwそこには、いわくありげな石があり、談山神社を見た後だったので、何か意味があるのか?と思って写真を撮ったけど、

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誰かのブログでそこに前に家があった人が使っていた井戸の石と書かれていたwすぐその気になるやつやねw 近くまで民家が建っているのと横には小川が流れているのとで、古墳の形などはよくわからなかった。(古墳巡りをされてる方のブログに詳しく書かれていた


桜井駅周辺で彩華ラーメンを食べ、車を返し、一つ先の近鉄大和八木駅へ。大和八木は2度も泊まったので、もう馴染みのような気がしていますw有名団子屋さん、だんご庄でお団子を買い、近くの居酒屋でフリージングハイボールを飲んでから帰った。いつも社寺巡りのあと町に着くと、4時ごろになり、世の中は5時開店の店が多いのでどうしても昼からやっている普通の居酒屋に入ってしまうのがもったいない所だ。それについてはもう少し時間配分を考えていかないといけないなと考えている。

21.8.8


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