ボルボが気になる4つの理由3=100%電動化からEV化へ。大胆な経営戦略
今をさかのぼること5年前、2016年4月に、こんなニュースを見て驚きました。
▼ボルボ、2025年までに電動化車両を100万台販売へ
~2019年にはピュアEVを発売~
ボルボ・カーズは、電動化車両(PHEV、 EV)を2025年までに累計100万台販売するという目標を発表した。
この目標達成のために、すべてのプロダクトラインナップで少なくとも2種類のハイブリッドモデルの投入を計画しており、2019年には初めてのピュアEV(電気自動車)を発売することを予定している。
https://autoc-one.jp/news/2687919/
そして、1年後の2017年7月には、2019年から全モデルを電動化すると発表しました。2019年以降に発売される全てのボルボ車に電気モーターを搭載し、電動化を将来の事業の中心に据えると宣言したのです。
その後、いちはやく、全車種にプラグインハイブリッドやマイルドハイブリッドなどガソリンエンジンとモーターを組み合わせたモデル、さらにはモーターだけで動くピュアEVを用意していったのです。
https://www.volvocars.com/jp/why-volvo/human-innovation/future-of-driving/electrification
大型のワゴンや SUV が人気のボルボですから、当面はクリーン・ディーゼル車を勧める方が、お客様にとっても、会社にとっても現実的な選択であるはず。たとえ大型車でも、ディーゼルエンジンの方が、お手軽に低燃費とそこそこの低有害排出ガスを実現できて、エコロジーとエコノミーのバランスが取りやすいからです。現に、街角でもディーゼルエンジン搭載のボルボをよく見かけます。
それなのに、あえてメルセデスやレンジローバーなどライバルに先んじて、ディーゼル車をやめてしまうという英断に驚きました。
さらに、今年2021年3月に、ボルボ・カーズのホーカン・サムエルソン社長がオンラインで発表した「ボルボは 2030年に100%EV化」という壮大な目標にも驚かされました。
ハイブリッド車も段階的に廃止して、ピュアEV(BEV)だけにしてしまうとのこと。即ち、私がただいまモニターしているXC60リチャージ・ブラグインハイブリッドも、10年後にはラインアップから消えてしまうわけです。
▼環境ビジネスオンライン
ボルボ2030年に100%EV化へ
https://www.kankyo-business.jp/column/027588.php
その大胆な経営戦略、EVシフトのために、昨日5月12日の日経には、ボルボカーズが、2021年度中に、フランクフルトで新規株式公開(IPO)することを検討しているとのニュースが報道されました。
▼日本経済新聞「ボルボ・カー、21年内の上場を検討」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR12FIC0S1A510C2000000/
私は、昨年から、起業家を育てる新大学、iU 情報経営イノベーション専門職大学で教鞭を取り、ケーススタディも授業も担当しています。今年度は、テスラのケーススタディを使う予定ですが、いずれ、ぜひボルボのケースを自ら作ってみたいのです。そして、学生たちと共に、この大胆な経営戦略シフトについて一緒に掘り下げたいと考えています。
そのためにも、今回のモニターで、まずはプラグインハイブリッドのある暮らしを体感できるのは大きなチャンスです。これまで乗ってきたガソリン車、ハイブリッド車、ディーゼル車と比較してのメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
そして、全固体電池などバッテリーの進化や、充電スタンドの充実などのタイミングを見て、ボルボのピュアEV車も試してみたいのです。
▼BEV VOLVO C40
https://www.youtube.com/watch?v=bQYvG3IS3wQ
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