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ゆらゆら✤ふわふわ✿ーーゆらふわ系ゲーム『Heavenly Bodies』でワンオペ宇宙飛行士の大変さを知る時代

 「宇宙飛行士」といえば非常に夢のある職業。上空に広がる青空のずっと先にある「宇宙」。そんな場所に行ける、数少ない精鋭が宇宙飛行士。すごすぎる。今回は、そんな「宇宙飛行士」を体験することができる作品。ちなみに、高度100kmを超えると「宇宙」と定義されているらしい

『Heavenly Bodies』はワンオペ宇宙飛行士体験ゲーム

 『Heavenly Bodiesヘブンリー ボディーズ: ミッション in 無重力』は2021年12月7日PlayStation4/5Steamでリリースされたアクションアドベンチャーゲーム設定としては1970年代の宇宙飛行士らしく、私はそんなこと感じなかったですが見る人が見ると古臭い感じなのかな。全体的にスタイリッシュで、無駄が無く、細かいところにこだわりが感じられるような作りになっている。タイトル画面からミッションの詳細が書いてあるバインダー、エンディングまで隙がない。ただ、独特な操作性で人を選ぶ作品ではある。古くはファミコンの『アストロロボSASA』のような感じ。やったことないけど。

 開発はオーストラリアメルボルンが拠点の2pt Interactiveツーポイント インタラクティブで、同社としては初めての本格的なゲームの開発となるようだ。ARアプリやブラウザで動かせるゲームなどが主立っている。「Pogo」に過剰反応してはいけない

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難しい操作性との格闘

 本作は「宇宙」を舞台としているため、そこらへんのゲームと同じように動かすのが非常に難しくなっている。無重力であるため、腕を上下にバタバタと動かすことで推進力を得て進むことになるが、これがなかなかに難しい。操作性に難易度が3種類あり、一番簡単な「アシスト」は比較的直感的な操作ができるが、それでもかなり難しい。まずは標準でもある「クラシック」で遊んでみて、難しいようであれば変更するのがおすすめ。「ニュートン」は他のものより圧倒的に操作が重々しく、一度宇宙に放り出されると帰還は絶望的になる。『Heavenly Bodies』あるある、何度かこじ開けるようなアクションが必要な場面があるのだが、上手くできなくて苦戦しがち。

「ニュートン」って名称、センスありすぎる

最大の敵は「物理演算」

 作業場となる宇宙ステーションの中ではレバーをON/OFFしたり、扉をスライドさせて開けたり、コードを繋げたりと様々な作業があるのだが、ちょっとした反動であらぬ方向に動いたり、ふわふわと宇宙空間を漂うアイテムがどこかに行ったりと、非常に大変同じ動きを再現することはほぼ不可能で、余程の熟練宇宙飛行士でなければ引っかかったりして上手く動かせくなることが多い。
 ミッションの1つに「10分以内にクリア」という難題があり、すべてのミッションをクリアしようと思うとこれが壁の1つになる。効率よくやろうとしても操作の再現ができず、変にひっかかったり、上手く動けなくて失敗することが多い。十数回やり直してようやくクリアできたが、ここだけストレスがマッハで久しぶりにゲームでイラついた。こだわりがなければ特にクリアする必要はなく、無視しても問題は無いのでご安心を。

足が持ってかれる

美しく描かれた宇宙の世界

 本作は上から見下ろしたような神視点での画面がずっと続くことになるのですが、無駄がほとんどなく、遊び心もあって良い。まるでおもちゃのような感じで、宇宙飛行士の挙動を見ているだけでも十分面白い。宇宙ステーション内部と同様に背景の宇宙もしっかりと描かれており、星や惑星が美しく、延々と漂っていたくなる空気感がある宇宙は真空だけど。いや、真空じゃないって話もあるらしいけど。

私は、今、宇宙にいる

10時間以内にトロコンも可能なボリューム

 本作は全7ステージ構成で、各ステージの初回クリア時間は1時間前後なので、非常に軽くできる作品になっている。初回で全ミッションをクリアすることも可能だが、1回クリアしないと追加ミッションの表示がされないため、同じステージを何回もやりたくない場合は攻略動画を参考にすると良いかもしれない。手探りでやるのも面白いので、できれば初回は素直に挑戦することをおすすめする。2回目はベテラン宇宙飛行士のように倍以上のスピードでクリアできて、上達具合が如実に見えるのも良い。

初クリア時のリザルト
2回目(40分短縮)

難易度の高い「手順の解読」と「作業」

 本作はやることが非常に多い作業の手順が最初に表示されるが、わかりやすいようでわかりにくい。それは文字の情報が非常に少ないから。ほとんど絵だけを見て作業を理解しなければならない。あっちこっちに行ったり来たりしながら、必要な道具を拾って手順のとおりに作業をすることになり、難解な操作性で細かい作業を1人で行うには根気が必要。『Heavenly Bodies』あるある、表示方法として採用されてるバインダーがめっちゃ良いので、ペラペラめくりがち。

なんか数字のとおりにやればええんやな(確信)

 なお、本作は2人プレイに対応しており、当然2人で作業すれば解読も作業効率ももちろん良くなる。ただ、基本としてはオンラインでの協力プレイには対応しておらず、ローカルで集まってプレイする必要があるらしい。PlayStation4/5は「シェアプレイ」を使えばオンラインでできるが、Steamだと難しいみたい。詳しくは調べてみてもらえればと思う。気の置けない友人とキャイキャイ言いながらプレイすると、より一層楽しめると思います

は?

最後の演出は、ぜひとも自身の手で「感じて」もらいたい名作

 操作性に特徴があり、最後まで進めるのがなかなか難しい本作ですが、演出面には目を見張るものがある。それは、苦労して突破してきた経験があるからこそ響くもので、動画で見るだけでは決して味わえないもの。本作の強みは初見よりかは衝撃度は落ちるものの、動画を見てからでも面白みのある演出を味わえることだ。気になった方は、ぜひともご自身の手で最後まで楽しんでもらいたい。また、私はすべて1人でプレイしましたが、2人プレイをする際は操作性にイラつかない人と一緒にやったほうが良いかと思います

8時間30分くらいかかった

 それでは。

 おわり。


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