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ブラジル日系コミュニティーとの出会い

旅行105日目。2024/08/12。

朝9時過ぎに起床。ホテルの朝食を取った後、10:30にブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の会長の方と会う約束があったので、Uberで県連の事務所へと向かう。

少し早めに到着すると、日本語が話せる日系の職員の方が会議室に通してくれた。そこにはもう一人お客さんらしき日系でないブラジル人の方(日系コミュニティーの間では「非日系」と呼ぶらしい)がおり、3人で少し話す。
聞くと、そのもう一人の方はブラジル陸軍の大佐のようで、この日は急遽近日行われる陸軍関係イベントに関して県連の会長に報告と挨拶しにきていたとのこと。何故か自分も名刺交換をさせてもらい、ブラジル滞在期間中に何か危険な目に合うことがあれば連絡するように言われた。めちゃ頼もしい。
少し遅れて県連の会長の方が到着し、大佐の方と挨拶した後大佐はすぐに帰られた。

県連の会長とは初対面やったのでお互い挨拶や自己紹介を行い、その後は県連事務所を案内してもらう。執務スペースには定年後のシニアの方で県連の仕事をされている方もちらほらいらっしゃるようやったが、30代くらいの若い方もいらっしゃり少し話した。基本日系の方々はポルトガル語でコミュニケートされているが、皆さん自分に対しては日本語で話してくれた。
聞くと若い世代は基本学校や仕事で忙しい為県連の活動には参加する人は少ないが、毎年やっている夏祭りには参加したり、県連がやっているInstagramのコンテンツ作成やポットキャストへの出演などをする若者は一定数いる模様。
事務所の壁には、これまでサンパウロを訪れた皇族の方々や総理大臣などの写真が飾られていた。

一通り事務所の案内をいただいた後、会長にブラジル日本移民史料館を案内いただく予定やったがこの日は休館日やったので、代わりにJapan Houseという文化施設を案内すると言ってくれたがその施設も月曜日は休館日やったので、急遽ブラジル日本移民開拓先没者慰霊碑の案内をしてもらうことに。
会長の運転で慰霊碑がある街の少し南にあるIbirapuera Parkまで連れていっていただく。一緒に、慰霊碑の鍵を管理している持っているもう一人の県連職員の方も来てくれたので、車中二人の生い立ちなど聞かせていただく。
二人ともご両親が日本からブラジルに移住され、ブラジルで生まれた日系二世とのこと。会長のご両親は戦前和歌山からサンパウロに移住され、戦時中に会長が生まれたらしい。戦時中はブラジルは連合軍側になった為、ブラジルでも港など戦況に近い一部の日系人は強制退去しないといけなかったり、基本日系人は日本語を話すことや、日本人同士で集まったりすることが禁止されたらしい。
それでもアメリカみたいに皆が強制収容所に入れられたりすることは無かったとのこと。またアメリカの一部の日系の方同様ブラジルの軍隊に入隊してイタリアなどの戦地で連合軍側として戦った日系人もいたらしい。ちょうど先月ブラジル政府が日系移民への迫害について正式謝罪したというニュースは見ていたが、それは港などに住む日系人に対して強制退去させたことについて主に謝罪していたとのこと。

そんなこんなでIbirapuera Parkに到着。慰霊碑のエリアには鍵がかかってたので開けてもらい、中を見学させてもらう。日本からちょくちょく皇室の方や政治家が訪問に来られるようで、会長が5分程度でかなり慣れた様子で説明してくれた。当時の移民の人たちの日本からの船旅の様子や到着後の環境についても説明してくれ、非常に過酷な環境の中を生き抜き後の世代にバトンを繋ぎ、今のブラジルでの日系コミュニティーの地位がある事を改めて知る。
その後慰霊碑の地下にある仏壇でお線香を上げさせてもらう。

Ibirapuera Parkの後は、会長にランチに連れて行ってもらう。県連が入っているビルの地下にあるRestaurante Nikkey Placeという店で一緒に食べる。和風ビュッフェやったが、久しぶりに飲む味噌汁は沁みる。
多くの県連関係者の方がおり、前任の会長の方とも少し話させてもらった。日系人の方でもナイフとフォークで刺し身を食べている方がおり、一方で非日系の方で箸を使って食べている方も多く見かけて興味深い。

ランチの後、会長が会長職を兼任している和歌山県人会の事務所に連れて行ってもらう。事務所の建物には大きな和歌山県のロゴが付けられていたが、地球の反対側でみる故郷のロゴはなかなか感慨深い。事務所では婦人会と呼ばれる女性の方2名にブラジルのお菓子やフルーツをご馳走になりつつ、それぞれの生い立ちについて聞かせていただく。
その後県人会事務所内を案内いただき、最後に和歌山からブラジルへ移住した人たちの歴史について記された本をいただき和歌山県民会の事務所を後にする。

会長に会う前に色々調べていると会長が以前書いた本があったので読んでから会おうと思っていたが、アマゾンで探しても無かったので読めず、その旨を会長に伝えると県連の事務所にもしかしたら本が余っているかもとのことで、和歌山県人会事務所の後再度県連事務所にお邪魔して一冊日本語版があったのでそれをいただく。最後にホテルの近くまで車で送っていただきお別れ。

ブラジルに来るにあたり日系コミュニティーについて色々見たり話を聞いたりしたいと思っていたので、非常に楽しい時間を過ごさせてもらって本当に感謝。和歌山県人会の活動費の集め方について聞くと、寄付も受け付けているとのことやったので、自分もささやかながら寄付させていただくことにした。

その後ホテルでしばらく仕事。更に近くのスターバックスに場所を移して引き続き仕事をこなした後、夜はホテルの近くのSukiyaでいただく。
事前にレビューを見てかなり期待値上がっていたが、自分が行った店舗はオペレーションがぐだぐだで更に牛丼の牛も干からびた感じで味も良くなく、正直がっかりやった。まぁでもブラジルで食べられる牛丼なのでもし自分がブラジルに住んでおり料理するのが面倒くさくなったらたまに行くかなというレベル。

その後スーパーでビール買ってホテルに戻りしばらく仕事をした後、ビールを飲んで寝る。

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