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つぶやき@やまのぼ

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フトと出会った風景に触発され、思わず出る<つぶやき>に、日頃の深層心理が出たりする。そんな、ある日の一瞬を切り取りたいと思う。
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#深

追及するほど私の言葉は荒くなる。「出張先でのあの地震が気づかなかったの」「・・・」「夕べ静岡では激震だよ」当然、知らぬはずがない。「一体、あなたはどこにいたのよ」「静岡だって言ってるだろう」「誰と寝て何してたのよ」「またその話か」「一人だよ」浮気の疑惑は深まるばかり埒が明かない。

やまのぼ
7か月前
17

深夜帰宅途中、警官2人に呼び止められた。「その自転車は、あなたのですか」ボクは戸惑いながら「いえ」というと。明らかに2人の表情が変わった。犯罪者に思われたのだ。狼狽するボクは「いえ、アッ!そうだ、私のものです」事態はますます悪化。深呼吸をして「いえ!家内のです」と嫌疑を晴らした。

やまのぼ
7か月前
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スマホがおかしい?今朝がた、全く電話がつながらないのだ!着信音はちゃんと鳴るので、慌てて応答すると無音のままだ。おかしい!こちらからの電話でも、スマホは無音だ。故障した!と深く落胆。ふと画面を見れば、ブルートゥース仕様になっている。これなら繋がらないわけだ!故障は私の方だった!

やまのぼ
7か月前
12

帽子を目深に被り、少し大きめのマスクをした客は、無言のまま商品をレジカウンターに。バイトでコンビニ店員のボクは、いらっしゃいマセは何とか言えた。客は相変わらず突っ立ったままだ。が、その客がいきなりボクの名を呼んだ。「どんな客にも笑顔を忘れないでね」変装を解くと、ここの店長だった。

やまのぼ
7か月前
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「表通りの車のディラーが倒産だって?」友人がそう切り出した。「営業マンが、深々とお辞儀して、お客を送り出していたゼ」私は従業員を憂いた。「あれって!世間に対する単なるパフォーマンスよ!」友人は手厳しい。「お天道様はお見通しってこと」世間を代弁するように、友人の言葉も鼻息も荒い。

やまのぼ
7か月前
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父親が子守歌代わりによく話してくれた、王様の耳はロバの耳だ!というギリシャ神話。聞きながら深い眠につけた幼い頃を、いまでも思い出す。大きな父親の掌で私の小さな耳が熱くなるまで、何度も擦ってくれた。私の自慢の優しさは、あの深い父性愛が源流なのだ!この歳になって初めて知る後悔は深い。

やまのぼ
8か月前
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