菊地 幟

おいしいビールが飲みたいです

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最近の記事

あの人 元気かな またいつか 一緒に飲みたいな 飲んで くだらない話をしたい ふと そう思えるくらい 私達は疎遠になった

    • すっかり遅くなった帰り道には 遠い国の言語の教材を聴く まったく聞き取れない 感情のこもらない会話が 私の外側を伝っていく ときどき訪れる数秒間の無音が 私の内側を通り抜けていく

      • 橋から見渡す朝の町並みが シュレッダー屑のように見えて 週明け

        • 大丈夫だったんじゃなくて よく分かっていなかった そう思っていたけれど

        あの人 元気かな またいつか 一緒に飲みたいな 飲んで くだらない話をしたい ふと そう思えるくらい 私達は疎遠になった

        • すっかり遅くなった帰り道には 遠い国の言語の教材を聴く まったく聞き取れない 感情のこもらない会話が 私の外側を伝っていく ときどき訪れる数秒間の無音が 私の内側を通り抜けていく

        • 橋から見渡す朝の町並みが シュレッダー屑のように見えて 週明け

        • 大丈夫だったんじゃなくて よく分かっていなかった そう思っていたけれど

          人生は 気分だね 気分こそが 現実だね

          人生は 気分だね 気分こそが 現実だね

          「無理は禁物」とか言って 「無理」が何かも知らないで

          「無理は禁物」とか言って 「無理」が何かも知らないで

          とりあえずでいいから ちょっとで十分だから 何も準備いらないから 後で変更できるから 途中で辞めても構わないから

          とりあえずでいいから ちょっとで十分だから 何も準備いらないから 後で変更できるから 途中で辞めても構わないから

          皆から大きく遅れて 一人で坂を登った 脇の茂みから 鳥のさえずりが聞こえた 足元には 小さな白い花が咲いていた 顔を上げると てっぺんの向こうに 雲を浮かべた空があった 振り向いたら さっき通り過ぎた街が 小さく 小さく きらめいていた

          皆から大きく遅れて 一人で坂を登った 脇の茂みから 鳥のさえずりが聞こえた 足元には 小さな白い花が咲いていた 顔を上げると てっぺんの向こうに 雲を浮かべた空があった 振り向いたら さっき通り過ぎた街が 小さく 小さく きらめいていた

          あの時の私は 強かったんじゃない ただただ 切実だったんだ あの時のあなたは 弱かったんじゃない ほかに 守るものがあったんだ

          あの時の私は 強かったんじゃない ただただ 切実だったんだ あの時のあなたは 弱かったんじゃない ほかに 守るものがあったんだ

          ありがとうと 言わなくてごめん ありがとうと もし言ってしまったら あなたはきっとまた 私に与えてくれるでしょう

          ありがとうと 言わなくてごめん ありがとうと もし言ってしまったら あなたはきっとまた 私に与えてくれるでしょう

          明日のために アイロンをかける 明日のために 早く寝る いつもいつも明日の奴隷

          明日のために アイロンをかける 明日のために 早く寝る いつもいつも明日の奴隷

          どうにもならないことは どうもしなくていい まとわりついた不安をそのままに 前を見て進もう 遅かれ早かれ それは壊れる その瞬間は破裂音に慄いて 頬はヒリヒリ痛むだろうけど やがて風が吹き込み 光が差す そうなったら 昨日と同じ今日を探して取り繕おうとは もう思わないはずだ

          どうにもならないことは どうもしなくていい まとわりついた不安をそのままに 前を見て進もう 遅かれ早かれ それは壊れる その瞬間は破裂音に慄いて 頬はヒリヒリ痛むだろうけど やがて風が吹き込み 光が差す そうなったら 昨日と同じ今日を探して取り繕おうとは もう思わないはずだ

          歩く私の頭上を 鳥たちがV字で追い越して みるみる遠く小さくなって やがて空は 初めから何もなかったように

          歩く私の頭上を 鳥たちがV字で追い越して みるみる遠く小さくなって やがて空は 初めから何もなかったように

          忘れずに買い置きして 同じ容器に詰め替える あなたの明日は 今日と同じ顔

          忘れずに買い置きして 同じ容器に詰め替える あなたの明日は 今日と同じ顔

          今日がその日だ 返信メールを打ちながら ふとそう思った 眉間の辺りにあった ゲンコツ大の何かが 剥がれ落ちる感じがした 視界が明るい 風が当たって気持ちいい そうだよ 今日がその日なんだ 夕方 事務所を出たら 私はもう右に曲がらない

          今日がその日だ 返信メールを打ちながら ふとそう思った 眉間の辺りにあった ゲンコツ大の何かが 剥がれ落ちる感じがした 視界が明るい 風が当たって気持ちいい そうだよ 今日がその日なんだ 夕方 事務所を出たら 私はもう右に曲がらない

          ポン酢がなくなりそうだからって すぐに次を買ってくるあなた 実は 冷蔵庫のドアポケットは 隙間ができたら 景色が変わって 魂を旅に連れ出してくれる 滅多にないチャンスなのに そんなまさかって聞き流すあなた 毎日ツマラナイと言いながら 今日を明日にきっちり詰め替える

          ポン酢がなくなりそうだからって すぐに次を買ってくるあなた 実は 冷蔵庫のドアポケットは 隙間ができたら 景色が変わって 魂を旅に連れ出してくれる 滅多にないチャンスなのに そんなまさかって聞き流すあなた 毎日ツマラナイと言いながら 今日を明日にきっちり詰め替える