皆から大きく遅れて
一人で坂を登った

脇の茂みから
鳥のさえずりが聞こえた

足元には
小さな白い花が咲いていた

顔を上げると
てっぺんの向こうに
雲を浮かべた空があった

振り向いたら
さっき通り過ぎた街が
小さく
小さく
きらめいていた

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