見出し画像

阪神が18年ぶりのリーグ優勝達成!ディグプロ9月14日

 名将・岡田監督が甲子園の夜空に舞いました。
 今回は、9月14日に行われた5試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。

ヤクルト対広島戦

明治神宮野球場

18:00プレイボール

スコア ヤクルト5-6広島

スタメン
ヤクルト      広島
1 中 塩見泰   1 中 野間
2 一 J.オスナ 2 二 羽月
3 二 山田哲   3 右 末包
4 三 村上宗   4 左 堂林
5 右 サンタナ  5 遊 小園海
6 左 宮本    6 三 デビッドソン
7 捕 中村悠   7 一 マクブルーム
8 遊 長岡    8 捕 會澤
9 投 高橋奎   9 投 遠藤淳

 ヤクルト、広島共に中6日で高橋奎、遠藤淳が先発します。

 広島はスコアレスで迎えた2回表に4番・堂林の一振りで1点を先制しますが、先発の遠藤淳が直後の2回裏に逆転を許すと、3回には山田哲、村上宗にアベック弾を献上。4回途中5失点とリードを守りきれず降板します。

 しかし、それでも広島は意地を見せます。
 5回に野間のタイムリーで5-2とした後の8回表に小園海がタイムリーを放ち2点差に迫ると、代わった木澤からもマクブルームが四球を選び一死満塁のチャンスを作ります。
 ここでヤクルトは投手を山本大貴にスイッチしますが、會澤の代打・松山竜が押し出しを選び、1点差となって代打・磯村。5球目のツーシームをセンターへ返すと、これが逆転の2点タイムリーに。

 「みんながつないでくれて、中継ぎが我慢して、このチャンスを逃したらいけないなと思いました」

日刊スポーツ 2023年9月14日 22:28配信の記事より一部抜粋。

 と、最後は気持ちで押し切りました。

 終わってみれば8回に一挙4得点で5-6と逆転に成功した広島。1点リードの9回は栗林が登板すると見事三者凡退で締め、広島がベンチメンバーを13人使う文字通りの"全員野球"で勝利しました。

勝利投手 大道温貴(3勝)
敗戦投手 木澤尚文(2勝3敗)
セーブ 栗林良吏(3勝7敗14S)
本塁打
広島:堂林翔太11号ソロ
ヤクルト:山田哲人11号ソロ
     村上宗隆29号ソロ

ヤクルト先発の高橋奎。6回2失点と試合を作ったものの、勝ち負けは付きませんでした。
広島先発の遠藤淳。4回途中2被弾、5失点と打ち込まれたものの勝ち負けは付きませんでした。
3回、今季11号ソロを放つヤクルト・山田哲。
8回、代打で出場し逆転の2点タイムリーを放った広島・磯村。

阪神対巨人戦

阪神甲子園球場

18:00プレイボール

スコア 阪神4-3巨人

スタメン
阪神       巨人
1 中 近本   1 右 長野
2 二 中野   2 遊 門脇
3 右 森下翔  3 中 丸
4 一 大山   4 一 岡本和
5 三 佐藤輝  5 三 坂本勇人
6 左 ノイジー 6 左 秋広
7 捕 坂本誠  7 捕 岸田
8 遊 木浪   8 二 中山礼
9 投 才木   9 投 赤星

 阪神は中7日で才木、巨人は中6日で赤星が先発します。

 この試合で阪神は勝てば、広島の勝敗に関わらずリーグ優勝が決まります。
 その大一番で、マウンドに上がったのは才木。才木は150キロを超えるストレートと鋭く落ちるフォークのほぼ2球種で巨人打線に立ち向かうと、6回終了時点でヒットを2本にとどめ、4回にはクリーンナップを三者凡退に抑えるなど流れを手繰り寄せます。
 そして、7回に被弾したものの1失点のみで降板。7回1失点の好内容でした。

 そして、この好投に打線も応えます。
 0-0で迎えた6回裏、阪神は近本、森下翔のヒットで一死一、三塁のチャンスを作ると、4番・大山。3球目のカットボールを打ち上げると、これがセンターへ飛距離十分のフライとなり、犠牲フライで阪神が1点を先制します。
 さらに続く・佐藤輝も3球目を一閃。打球はセンター方向へ大きく伸び、20号ツーランとし3-0と先制していました。

 7回表に1点を返されても、直後に1点を取り返した阪神。その後8回に1点を失いましたが、4-2で9回表を迎えます。
 最後のマウンドには岩崎が登板。一死から坂本勇人にホームランを浴びてしまいましたが、"アレ"まであと2人。42648人の甲子園に詰めかけた両球団のファンがその瞬間を見届けようとしています。
 6番・秋広にツーベースを許し一死二塁となってしまったものの、代打・梶谷の抜けそうな打球を中野が好捕。ファインプレーで二死三塁とします。
 悲願の瞬間まで、あと1人。「あと1人」コールが甲子園の夜にこだまします。そして、3球目。高めのストレートを打たせると、打球はセカンド後方へ。中野が落下点に追いつくと、ボールをキャッチして試合終了。
 ついに、阪神が18年ぶりのリーグ優勝を果たしました。優勝を決めた名称・岡田監督は、

 18年も優勝から遠ざかっているチームがこの日を迎えるとは思っていなかった。これはみんなの力が結集した結果だと思うので、本当に強いタイガースを毎年つくって、また喜びを一緒に分かち合えたら最高だと思う。

毎日新聞 2023年9月14日 22:11配信の記事より一部抜粋。

 と、この日はいつにも増して恵比寿顔でした。しかし、ここからCS、日本シリーズと続く阪神。アレの先に見据えるものは、もちろん日本一です。

勝利投手 才木浩人(8勝5敗)
敗戦投手 赤星優志(3勝5敗)
セーブ 岩崎優(3勝2敗32S)
本塁打
巨人:岡本和真39号ソロ
   坂本勇人19号ソロ
阪神:佐藤輝明20号ツーラン

阪神先発の才木。7回1失点の力投でチームに勢いをもたらし、優勝投手となりました。
巨人先発の赤星。6回被安打8、8奪三振、3失点と持ち前の阪神キラーぶりを活かしきれず、5敗目を喫しました。
7回、反撃の狼煙を上げるソロを放つ巨人・岡本和。
この試合に勝利して優勝を決め、宙に舞う阪神・岡田監督(画像真ん中)。

DeNA対中日戦

横浜スタジアム

18:00プレイボール

スコア DeNA8-3中日

スタメン
DeNA    中日
1 右 大田  1 中 岡林
2 中 桑原将 2 遊 カリステ
3 左 佐野恵 3 右 細川成
4 二 牧   4 三 石川昂
5 三 宮﨑  5 一 ビシエド
6 一 ソト  6 左 大島
7 遊 大和  7 捕 木下拓
8 捕 山本祐 8 二 龍空
9 投 東克  9 投 小笠原

 DeNAは中6日で東克、中日は中7日で小笠原が先発します。

 この試合は、序盤と中盤以降で試合の展開が様変わり。序盤の3イニングスこそ両投手の好投が目立ち投手戦の様相を呈していましたが、4、5回には両チームの主砲にホームランが飛び出す空中戦となりました。

 DeNA・牧、中日・ビシエドのソロで1-1となって迎えた6回。DeNAは二死一塁でソトが打席に入ると、3球目のストレートを一振り。打球はツーランとなり、DeNAが3-1と勝ち越しに成功します。
 さらに8回はDeNAのワンサイドゲームに。牧、ソトにこの試合2本目のホームランが記録されると、ここまで好投を続けている東克にもダメ押しの2点タイムリーツーベースが飛び出し、この回一挙5得点で8-1とします。

 8回終了時点で1失点と好投していた東克は、9回のマウンドにも上がります。完投をかけての登板でしたが、一死二塁でビシエドにこの試合2本目のホームランを打たれたところで降板。
 しかし、

 「(チームが2連敗で)きょうは何としても勝とうと試合に入った。最後を締めきれなかったのは悔しいけど、勝つことができてよかった」

サンスポ 2023年9月15日 7:30配信の記事より一部抜粋。

 とチームに勢いをもたらしたのは事実です。
 最後は2番手・エスコバーが登板し、二者凡退に抑えて試合終了。DeNAが11安打8得点で快勝しました。

勝利投手 東克樹(14勝2敗)
敗戦投手 小笠原慎之介(7勝11敗)
本塁打
中日:ビシエド4号ソロ
   ビシエド5号ツーラン
DeNA:牧秀悟27号ソロ
    ソト11号ツーラン
    牧秀悟28号ソロ
    ソト12号ツーラン

DeNA先発の東克(画像左)。愛妻の山本祐(画像右)と共に9回途中3失点の力投を作り上げ、14勝目を挙げました。
中日先発の小笠原。6回3失点と試合を作ったものの、11敗目を喫しました。
この試合で2本のホームランを放った中日・ビシエド。
この試合で2本のホームランを放ったDeNA・ソト。

西武対ソフトバンク戦

ベルーナドーム

18:00プレイボール

スコア 西武4-2ソフトバンク

スタメン
西武       ソフトバンク
1 遊 源田   1 中 周東
2 二 外崎   2 二 三森
3 右 蛭間   3 右 柳田
4 一 マキノン 4 指 近藤健
5 指 中村剛  5 一 中村晃
6 三 佐藤龍  6 遊 今宮
7 左 岸潤   7 左 柳町
8 中 愛斗   8 三 野村勇
9 捕 古賀悠  9 捕 甲斐
  投 今井     投 森唯

 西武は中7日で今井、ソフトバンクは中10日で森唯が先発します。

 西武は2回裏に3本のヒットで一死満塁のチャンスを作ると、8番・愛斗の犠牲フライによって先制に成功。なおも二死二、三塁となって続く古賀悠にも2点タイムリーツーベースが飛び出し、西武が3点を奪います。
 前日には捕逸や許盗塁など捕手として精彩を欠いていた古賀悠。試合後には涙も見せていました。しかし、その後に顔を合わせた甲斐に励まされたという古賀悠。

 「僕が涙目のところで会って…。『キャッチャーは我慢しなければならないことがいっぱいある。我慢、我慢の連続だよ』と声を掛けていただいて、その言葉に救われました」

サンスポ 2023年9月14日 22:32配信の記事より一部抜粋。

 とまた前を向き、この試合で2点打を放ちました。涙を見せた若獅子が、また一回り大きくなっています。

 古賀悠はリード面でも活躍、今井を大きくアシストします。4回には二死一、三塁のピンチから中村晃、今宮に連続タイムリーを浴び1点差に迫られましたが、続く柳町を空振り三振に仕留め同点を防ぎます。

 ここで流れを渡さなかったのが功を奏し、西武は7回に愛斗のタイムリーで1点を追加。
 4-2の2点リードで9回を迎えると最後はクリスキーが登板、一死一、二塁のピンチを連続三振で切り抜け、西武が接戦を制しました。

勝利投手 今井達也(9勝4敗)
敗戦投手 森唯斗(2勝2敗)
セーブ クリスキー(4S)

西武先発の今井。7回8奪三振2失点の力投で9勝目を挙げました。
ソフトバンク先発の森唯。自己最長の6回3分の2を投げ4失点と奮投したものの、2敗目を喫しました。
2回に2点タイムリーツーベースを放ち、二塁ベース上で両腕を突き上げる西武・古賀悠。
4回、一時1点差に迫ったタイムリーを放つソフトバンク・今宮。

楽天対オリックス戦

楽天モバイルパーク宮城

18:00プレイボール

スコア 楽天0-2オリックス

スタメン
楽天        オリックス
1 左 小深田大翔 1 右 茶野
2 遊 村林    2 二 西野真
3 指 島内宏   3 一 中川圭
4 二 浅村    4 捕 森友
5 中 辰己    5 指 杉本
6 右 岡島    6 三 宗
7 一 阿部寿   7 遊 紅林
8 三 フランコ  8 左 小田
9 捕 安田悠   9 中 杉澤
  投 藤平      投 田嶋

 楽天、オリックス共に中14日で藤平、田嶋が先発します。

 試合は両チームの投手陣の力投が光り、得点が入らない投手戦となります。
 オリックスの最大のチャンスは5回表。小田、杉澤のヒットで二死一、三塁のチャンスを作りましたが、1番・茶野がレフトフライに倒れ得点はなりませんでした。

 楽天の最大のチャンスは7回裏。一死から辰己、岡島の連続ヒットにより一、二塁にランナーを溜めるチャンスを作ると、打席には阿部寿。ここ最近好調の"マスター"でしたが、5球目を詰まらせるとショートへのゴロとなってしまい、6-4-3の併殺でスリーアウト。先制のチャンスを惜しくも逃します。

 そして9回までにどちらのチームも得点を入れることができず、試合は0-0のまま延長戦へ突入します。

 同点で迎えた11回表、オリックスは楽天の5番手・安樂に対し3打者で25球を消費させる粘りの打撃を見せ、二死一塁の場面を作ると、打席には森友。その2球目でした。代わったばかりの楽天・鈴木翔のアウトローに逃げるスライダーを豪快に引っ張ると、打球はライトスタンドギリギリに飛び込む先制ツーランに。

 「ストライクが来たら、全部振ろうと思っていました。めちゃくちゃうれしいです」。

日刊スポーツ 2023年9月14日 21:52配信の記事より一部抜粋。

 と、破顔一笑の勝ち越しアーチでした。
 2点リードとなって迎えた11回裏は、山岡が登板。味方のエラーでランナーを1人許しましたが、失点することなく締め試合終了。
 オリックスが延長戦に及ぶ接戦を制しました。
 なお、この試合に「4番・セカンド」でスタメン出場した楽天・浅村がパリーグ記録の1144試合連続出場を達成、5回にヒットを放ったオリックス・杉澤がプロ初ヒットを記録しました。

勝利投手 山﨑颯一郎(1勝7S)
敗戦投手 安樂智大(2勝2敗)
セーブ 山岡泰輔(2勝1敗1S)
本塁打
オリックス:森友哉15号ツーラン

楽天先発の藤平。7回無失点の快投を披露しましたが、勝ち負けは付きませんでした。
11回、均衡を破る先制ツーランを放つオリックス・森友。
この試合でパリーグ記録となる1144試合連続出場を達成した楽天・浅村。

順位表

パリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 オリックス  75-46- 4 M07
2位 ロッテ    61-57- 5 12.5
3位 ソフトバンク 63-61- 2 13.5
4位 楽天     60-63- 1 16.0
5位 西武     57-69- 1 20.5
6位 日本ハム   54-72- 1 23.5

セリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 阪神     80-44- 4  優勝
2位 広島     69-59- 4 13.0
3位 DeNA   65-61- 3 16.0
4位 巨人     63-64- 2 18.5
5位 ヤクルト   52-75- 3 29.5
6位 中日     48-76- 4 32.0

まとめ

 阪神タイガースの選手、首脳陣、スタッフの皆様、そして、阪神ファンの皆様、本当におめでとうございます。
 DeNAに少し肩入れしている筆者からすると非常に悔しい現実ではありますが、阪神の選手たちの層の厚さには脱帽します。
 1点でもリードしておけば確実に9回まで任せられるという先発、リリーフがゴロゴロいて、そこにチャンスで確実に決める打撃が組み合わされば、それはもう強いですよね。
 そして、この試合にベンチ入りしていた26選手の平均年齢は27.46歳。主力もまだ30代に達していない選手が多く、これは阪神が黄金期に入ることの証拠でもあります。
 岡田監督の元、個人の力を1つにまとめられた阪神。今季の残り試合、そしてポストシーズンに期待がかかります。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?