楽天が岡島の代打サヨナラ打でカード勝ち越し!ディグプロ5月28日
鷲のベテランが球団最多となる劇的打を放ってみせました。今回は、5月28日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
楽天対日本ハム戦
楽天モバイルパーク宮城
13:00プレイボール
スコア 楽天3×-2日本ハム
スタメン
楽天 日本ハム
1 遊 山﨑剛 1 指 加藤豪
2 左 小深田大翔 2 三 福田光
3 指 フランコ 3 左 松本剛
4 二 浅村 4 一 野村佑
5 一 鈴木大地 5 右 万波
6 三 伊藤裕 6 遊 上川畑
7 右 島内宏 7 捕 伏見
8 中 辰己 8 二 谷内
9 捕 太田光 9 中 江越
投 荘司 投 北山
「FANS’ユニフォーム」で臨む楽天は中10日で荘司、日本ハムは中7日で北山が先発します。
試合は2回、5番・万波のリーグトップタイとなる9号ソロで日本ハムが1点を先制すると、4回には上川畑が犠牲フライを打ち上げ0-2に。
しかし楽天も4回に小深田大翔のソロで1点を返すと、9回には一死満塁のチャンスを作ると小郷の犠牲フライで同点。土壇場で同点に追いつき、試合を延長戦に持ち込みます。
日本ハム先発・北山は7回1失点、楽天先発・荘司は9回2失点と両先発長いイニングを引っ張りましたが、延長戦後は1イニング継投が続きます。そして両チーム無安打が続き、2-2のまま12回裏へ突入。
12回表を無得点で終えたことで勝ちが無くなった日本ハムは、7番手にB.ロドリゲスを投入。しかし浅村のヒットなどで一死二、三塁のピンチを作ると、DHを解除していた楽天は宋家豪の打順に。ですが、石井監督はこの場面で打席に岡島を送ります。
その2球目でした。ツーシームを流し打ちすると、詰まったような打球はぐんと伸びてレフトの頭を越えるヒットに。
というベテランの一言が、楽天の7カードぶりのカード勝ち越しを飾りました。
勝利投手 宋家豪(1勝)
敗戦投手 B.ロドリゲス(3敗)
本塁打
日本ハム:万波中正9号ソロ
楽天:小深田大翔2号ソロ
西武対オリックス戦
ベルーナドーム
13:00プレイボール
スコア 西武3-2オリックス
スタメン
西武 オリックス
1 中 長谷川信 1 右 茶野
2 指 マキノン 2 三 宗
3 二 外崎 3 左 中川圭
4 一 渡部健 4 捕 森友
5 遊 源田 5 一 頓宮
6 三 陽川 6 指 杉本
7 左 鈴木将 7 二 西野真
8 捕 古賀悠 8 遊 紅林
9 右 若林楽 9 中 廣岡
投 平良海 投 宮城大
西武は中9日で平良海、オリックスは中11日で宮城大が先発します。
この試合では両チームの新しい風が躍動しました。
0-0で迎えた5回表、一死三塁のチャンスを作ったオリックスは、9番・廣岡に打席が回ります。その初球でした。少し高く浮いたストレートを振り抜くと、打球はレフトスタンドに飛び込むツーランに。
と、移籍後初アーチを喜びました。
しかし、この状況に西武の"おかわり君3世"が黙っていませんでした。
直後の4回裏に無死満塁のチャンスを作り、外崎の犠牲フライで1点を返した西武は、なおも一死一、二塁のチャンスで渡部健。4番に座った若き主砲は3球目を三遊間に弾き返すと、打球は宗の右を抜けるタイムリーに。
と、4番の思い切った決断が功を奏しました。
勢いに乗った西武は6回にも若林楽にタイムリーが飛び出し1点を勝ち越すと、平良海が6回2失点での降板以降、平井-佐藤隼-増田達とリレーし無失点。
西武が1点差で勝利し連敗を5で止めました。
勝利投手 平良海馬(4勝1敗)
敗戦投手 宮城大弥(4勝1敗)
セーブ 増田達至(1勝1敗1S)
本塁打
オリックス:廣岡大志1号ツーラン
広島対オリックス戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
13:30プレイボール
スコア 広島3-1ヤクルト
スタメン
広島 ヤクルト
1 二 菊池 1 中 太田賢
2 遊 上本 2 二 武岡
3 中 秋山翔 3 右 サンタナ
4 一 マクブルーム 4 三 村上宗
5 左 西川龍 5 一 J.オスナ
6 捕 坂倉 6 左 山崎晃
7 三 田中広 7 捕 中村悠
8 右 中村貴 8 遊 長岡
9 投 アンダーソン 9 投 小川泰
広島、ヤクルト共に中6日でアンダーソン、小川泰が先発します。
この試合では広島の上位打線が活躍します。
1回表、広島先発・アンダーソンが10球で三者凡退に抑えると、その直後の1回裏でした。1番・菊池が打席に入ると、その4球目を引っ張ります。打った球は左中間スタンドギリギリに飛び込み、先制のソロとなりました。
入るかどうか怪しい打球でしたが、
と、天候すら味方につけたホームランで菊池が先制点を挙げます。
先制点をプレゼントしてもらった広島先発・アンダーソンは、ヤクルト打線を6回まで散発3安打に封じる好投。7回こそ先頭打者の村上宗にソロホームランを浴びましたが、7回83球を投げ1失点と、省エネ投球でマウンドを降ります。
広島は1回に先制点を挙げただけでなく、5回にも中村貴、菊池のヒットで一死一、三塁のチャンスを作ります。すると2番・上本が打ち返した打球はレフトへのタイムリースリーベースに。快足を飛ばして稼いだこの2点が試合を決める得点となり、広島が3-1で勝利、対ヤクルト戦六連勝で交流戦に臨みます。
なお、この試合で広島・島内颯がプロ初セーブを記録しました。
勝利投手 アンダーソン(3勝1敗)
敗戦投手 小川泰弘(2勝5敗)
セーブ 島内颯太郎(1勝1敗1S)
本塁打
ヤクルト:村上宗隆9号ソロ
広島:菊池涼介3号ソロ
中日対DeNA戦
バンテリンドーム ナゴヤ
14:00プレイボール
スコア 中日1-3DeNA
スタメン
中日 DeNA
1 中 岡林 1 一 佐野恵
2 左 大島 2 左 関根
3 右 細川成 3 右 楠本
4 三 石川昂 4 二 牧
5 一 ビシエド 5 中 桑原将
6 二 福永裕 6 遊 京田
7 捕 木下拓 7 捕 戸柱
8 遊 村松 8 三 林琢
9 投 髙橋宏 9 投 大貫
「ニックネームユニフォーム」で戦う中日は中6日で髙橋宏、DeNAは4月29日ぶり、中28日で大貫が先発します。
今季不調、なかなか満足のいく投球ができていないDeNA先発・大貫でしたが、この試合では序盤から快投が続きます。様々なコースにストレート、カーブ、スプリットなどを投げ分け、8回終了時点で105球を投げ終え、無失点と圧巻の内容。
中日先発・髙橋宏の球速帯の高さに唖然としつつも、女房役・戸柱の
というひと言をもらい、中日打線を打たせて取ってきました。
その好投に応え、DeNAも奮起。なかなか点を取れない髙橋宏から5回に2本のヒットとエラーでランナーを出し、二死満塁のチャンスを作ると、1番・佐野恵。制球を乱し始めた髙橋宏のボールをしっかりと見極め、ストレートの四球で出塁。押し出しで1点を先制します。
さらに2番・関根も続き、レフトへのタイムリーを放って0-3とします。
9回もマウンドに上がり、二死まで漕ぎ着けた大貫でしたが、細川成にヒットを許すなどランナーを一、三塁に置いてしまいます。ここで大貫は交代。プロ初の完封勝利まであと1人だっただけに無念の降板となりました。
しかし、山﨑康がピッチャー直撃のタイムリー内野安打で1点を失いながらも、ビシエドをセカンドゴロに打ち取りゲームセット。
DeNAが連敗を4で止め交流戦に入ります。
勝利投手 大貫晋一(1勝1敗)
敗戦投手 髙橋宏斗(1勝6敗)
セーブ 山﨑康晃(3敗12S)
阪神対巨人戦
阪神甲子園球場
14:00プレイボール
スコア 阪神4-1巨人
スタメン
阪神 巨人
1 中 近本 1 二 吉川尚
2 二 中野 2 遊 坂本勇人
3 左 ノイジー 3 左 秋広
4 一 大山 4 一 岡本和
5 三 佐藤輝 5 捕 大城卓
6 右 ミエセス 6 右 丸
7 捕 梅野隆 7 中 萩尾
8 遊 木浪 8 三 門脇
9 投 才木 9 投 松井颯
阪神、巨人共に中6日で才木、松井颯が先発します。
阪神先発・才木はこの日絶好調。フォークのキレが普段よりも増しており、3回から5回にかけて五者連続三振を奪うなど、5回まで毎回の9奪三振。
7回には秋広にソロホームランを許したものの、7回3分の2を投げ1失点。才木は
と、連勝が止まっていない中でも自分らしさを全面に投球を続けたことを明かしました。
また、交番を告げられた時に苦笑いしながら口にした「まじかぁ」というひと言が話題となり、SNSではその肝っ玉の太さに多くの人が賛辞を送っていました。
この好投に応え、阪神は4回にミエセスのソロで先制すると、同点に追いつかれた7回には直後にノイジー、大山の連続タイムリーで3点を取り勝ち越します。
3点リードで迎えた9回には二軍から復帰してきた湯浅京がクローザーとして登板。2本のヒットを打たれながらも無失点に抑え、試合を締め括りました。
阪神が破竹の八連勝で埼玉・ベルーナドームに乗り込みます。
なお、この試合で巨人・萩尾がプロ初ヒットを記録しました。
勝利投手 才木浩人(3勝3敗)
敗戦投手 田中千春(1勝3敗)
セーブ 湯浅京己(6S)
本塁打
巨人:秋広優人4号ソロ
阪神:ミエセス3号ソロ
ソフトバンク対ロッテ戦
福岡PayPayドーム
14:00プレイボール
スコア ソフトバンク5-9ロッテ
スタメン
ソフトバンク ロッテ
1 一 中村晃 1 一 池田来
2 二 牧原大 2 遊 藤岡
3 左 近藤健 3 二 中村奨吾
4 右 柳田 4 指 ポランコ
5 指 栗原 5 三 安田尚
6 中 柳町 6 左 山口航
7 遊 川瀬 7 中 岡
8 三 ガルビス 8 捕 佐藤都
9 捕 甲斐 9 右 平沢
投 藤井皓 投 佐々木朗
ソフトバンクは中6日で藤井皓、ロッテは5月5日ぶり、中22日で佐々木朗が先発します。
この試合では、31歳を迎えた幕張のキャプテンが躍動します。
中村奨吾は第一打席が初回一死一塁の場面で回ってくると、2球目のストレートを振り抜きます。打球はライナーとなってレフトを襲うと、近藤健の頭を越えてスタンドイン。
と、自身も入ることを確信していたバースデーアーチで、自身を祝い佐々木朗を支える一打で、ロッテが先制します。
さらに2回に第二打席が回ってくると、二死一、二塁のチャンスで7球目をヒッティング。打球はレフトへのタイムリーとなり、0-3とします。
5回にもライトへのヒットで出塁すると、第四打席は死球、第五打席は四球でいずれも塁に出ます。誕生日の成績は3打数3安打3打点5出塁という驚異の内容となりました。
中村奨吾に乗せられ、ロッテ打線はさらに爆発。7回にポランコのスリーランで0-6とすると、8回にも2人にタイムリーが飛び出し気づけば9安打9得点の猛攻。
先発・佐々木朗は6回2失点の内容でマウンドを降りると、坂本光-西村天-廣畑のリレーでリードを守り切り勝利。
ロッテが活発化させた打線で巨人を迎え撃ちます。
勝利投手 佐々木朗希(4勝)
敗戦投手 藤井皓哉(4勝3敗)
本塁打
ロッテ:中村奨吾3号ツーラン
ポランコ5号スリーラン
ソフトバンク:栗原陵矢6号スリーラン
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 ロッテ 25-15- 2 ---
2位 オリックス 26-19- 2 1.5
3位 ソフトバンク 23-18- 2 2.5
4位 日本ハム 21-27- 0 8.0
5位 西武 19-26- 1 8.5
6位 楽天 17-26- 1 9.5
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 31-14- 1 ---
2位 DeNA 24-19- 1 6.0
3位 広島 24-22- 0 7.5
4位 巨人 23-24- 0 9.0
5位 ヤクルト 17-28- 2 14.0
6位 中日 17-29- 0 14.5
まとめ
さて、これで交流戦前までの全ての試合が終わりました。セパ共になかなかグロテスクなゲーム差となっていますね。ヤクルトに至っては5月27日の時点で自力優勝が消滅してしまいました。まだ復活するとはいえ、これだけ早くに消滅するのは阪神の今季の強さの証でもあります。
火曜からは交流戦、ここ数日何度も言っているように、ペナントレース最初の山場が開始します。「交流戦を制するチームはシーズンを制する」というような言葉があるように、ここでの成績が非常に重要になってきます。まず最初の三連戦、抜け出すのはどこのチームでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。