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「本は出せば売れる」は美しい誤解|まず、1万部を目指す著者が出版前にしておきたい17のこと|その1



◆出版の夢が叶っても、本の寿命は2週間!?

夢の出版が実現しても、その本が書店に陳列されるのはたった2週間だけです。
あまりの短さに驚きませんか?
その後はAmazonや楽天ブックスなどで購入可能ですが、書店で新しい人の目にとまったり、本を手に取って立ち読みしてもらうこともできません。

この貴重な2週間を有効に活用し、多くの人に本を手に取ってもらうためには、出版前に十分な周知が必要です。
そして、本が売れて再入荷がされると、陳列期間が延びていきます。

西野亮廣さんの言葉にあるように、
「届けないと、作品は生まれていない」
あなたの本を、まず著者であるあなた自身の手で、届けることが必要です。
出版社がすべて販売してくれるわけではありません。著者が積極的な行動を起こさなければ、本は2週間で陳列から外れ、「生まれていない」ことと同じになってしまします。

本は最初に、著者が自ら届ける必要があります。そして、出版直前の著者は多忙です。
そのため、買ってもらうための準備を、執筆と同時に進めておく必要があるのです。


◆「出版は歌手時代とは違った!」鈴木けんじ氏の出版ウラ話

元アニソンシンガーであり、
ウエディングフォトグラファーとしても成功している
鈴木けんじさんの出版エピソードをシェアします。

「本は出せば売れる」と思っていて、後悔している著者は意外と多いもの。
そんな中のおひとり、鈴木けんじさんにインタビューさせていただき、興味深いエピソードを教えてもらいました。

けんじさんはアニソンシンガーとして成功し、
その後ウエディングフォトグラファーとしても活躍。
そして50代で自己啓発書の著者デビューを果たした異色の経歴をお持ちの方です。
彼の周りには、多くの本を出版している人がいます。しかし、なぜかけんじさんは、著者が自ら本を売る必要があることを知らず、後悔することになったのでしょうか?

その疑問に対するけんじさんの答えは意外なものでした。

「レコードは自分で売らないから」とのこと。

歌手としての経験があったからこそ、本の出版も同じようにイメージしていたそうです。
しかし、本を書いて出版しても書店にはなかなか置かれず、けんじさん自身も驚いたそうです。

アニソンシンガー時代、
けんじさんの歌は毎週テレビで放送され、
レコード店だけでなく、コミックには歌を収録したカセットがセットになって
書店にも陳列されていたそうです。
プロの歌手としてデビューしたらレコードはお店に並んでいた経験がある。だからこそ、
「本もそういうイメージだったんだよね。
 そしたら、本はどこの書店に行っても置いてなかったの。
 出版したら置かれるものだと思ってたからビックリしたわ~」
と、歌手デビューした時との違いにけんじさんは驚いたそうです。


◆すべての本が書店に並ぶわけじゃない!?

本の陳列期間は2週間だけだと先にお伝えしましたが、そもそも、すべての書店に並ぶ訳ではありません。
どの書店に並ぶかは出版社や著者の知名度によってかなり差があります。
限られた書店に2週間だけ陳列してもらえるのです。

「レコードを手売りしてた、インディーズ時代を思い出したよ。
 その時は手売りで3,000枚売ったの。それを思い出したわ。笑」

けんじさんならではのエピソードですよね。

この記事を読んでくれているあなたには、商業出版が決まったからといって、出せば売れる訳ではない。著者が自分で本を広める必要があることをを知ってもらいたいです。
もちろん、奇跡的にベストセラーになる本もあるでしょう。
しかし、後悔のないように行動し、成功に向けて行動しておくことをお勧めします。

けんじさんはこの経験から、「次回作の際はこう準備する」という戦略を練られていました。
私たちもこのエピソードから学ぶことは多いですね。

そんなウラ話を赤裸々にシェアしてくれた、
鈴木けんじ氏の著書
『人生謎解きトリップ -時空を超えてやってきたのは自分⁉』
https://amzn.to/3RVGmoP
トミーのように本を読まない人でも、読みやすいよう短いエピソードで構成してくれています。
読みやすいけど、深い作品ですよ。

まとめ

出版が決まった著者が、出版前にしておきたいこと
【その1】 
 本はまず、著者が自分で売ると知る

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