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ヤマハルーター IPoEとPPPoEの併用設定について 詳細解説(config例あり)

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この記事では、1台のヤマハルーターにPPPoEとIPoEのインターネット接続設定の両方をして運用する上でのポイントや具体的な設定について解説します。

IPoE IPv6プランとは、従来のPPPoEプランと比較して、
混雑が発生してボトルネックとなる網終端装置を経由しないので、
遅延がおきづらく、PPPoEプランからIPoEプランに変更することで、
ネットが速くなったと言われることが多いインターネット接続の方式です。

図1

IPoEプランは、基本的にはIPv6の通信を使っていますが、
IPv4のサイトが見れないと、インターネットを利用できないのとあまり変わらないので、IPv4 over IPv6という機能を使って、IPv4のインターネットへの通信も可能にしています。

IPoEプランで、固定IPプランでない動的プランの場合、実は、
グローバルIPv4アドレスを、複数の契約者で、共有して使っています。
そのため、動的プランのことをシェアードアドレス契約などと呼ぶ場合もあります。

グローバルIPv4アドレスを、契約者が独占して利用できないことにより、
PPPoEプランの時には出来ていたことが出来なかったりします。
このIPoEプランの弱点に関する動画はコチラ

例えば、リモートアクセスVPNや拠点間VPNをIPv4で設定することが出来ません。

その解決策の1つは、IPoEプランとPPPoEプランを併用することです。
併用することで、高速のネット通信はIPoEの接続を利用し、
外部からのリモートアクセスVPNなどは、PPPoEの接続を利用して使い分けることです。

図2

図は、RTX830で、IPoEとPPPoE設定をして、社内側からの通常のインターネット通信はIPoE経由、外部からのリモートアクセスVPNや拠点間VPNは、PPPoEの接続を利用する構成のイメージ図です。

家電量販店などで、IPoE対応のルーターは安価なものが販売されていますが、PPPoEとIPoEのインターネット接続を併用設定するためには、ヤマハルーターなどの業務用ルータ―を使用しないと無理だと思います。

ヤマハルーターに、IPoE設定とPPPoE設定を併用して動作させるために、
最大のポイントは、フィルタ型ルーティングを適切に設定することです。

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