技術的な想像力

最近、TECH PARKというサービスで、プログラミング教育にかかわってきて、最近僕が考えていることについて、まとめてみようと思っている。というのも、現時点でまとまっても、次の時点では全然違う考え方になっていることが最近多くて、あのときはこう思ったけど、みたいなのを振りかえってみたく、かいてみようかと思っている。

さて、プログラミング教育にかかわってきて、思ったことがたくさんあって、その一つに僕は「技術的な想像力」ってあるなって。プログラミング教育ってのは、論理的思考だとか、そのクリエイティビティだとか、なんかいろいろ言われていて、でも、その個人的に僕が実際に子どもたちを関わってきて、なんとなく重要なんじゃないの?と感じているのが、「技術的な想像力」である。

そうだな、まずScratchで遊ばせた経験から話そう。これは、ちょっと極端な話であるが、わりと近いことが起こっているように思える。さて、生徒に2つのブロックを教えるとしよう。

はじめに、scratchには、「○歩動かす」というブロックがある。

 これは「向いている方向」に進む。さて、もう一つScratchには、「○度向ける」というブロックがある。

さてさて、これは、キャラクターの向きを変える。ここまで教えると、生徒の反応に2つのパターンが存在する。一つは、「ほうほう○度に向くというブロックで、下に向いて、○歩動かせば、下に動くんでは?」と仮説が立てられるパターン。もう一つは、その仮説が立てられないで、「で?何ができるの???」というパターンである。

前者のパターンは、機能と機能を聞いただけで、なんとなくできそうなことを把握できる。しかし、後者は、その「想像力」がないのだ。これを僕は最近、「技術的な想像力」と言っている。

ここまで書いてみると、なんで想像できないか?と思われる人もいるかもしれない。でも例えば、なにも大工の技術がない状態で、釘と金づちとのこぎりと板を渡されて、「棚ができる!」なんて思う人はどれだけいるのだろうか?

この「技術的な想像力」な新しい科学的知識や、技術革新があったとり、新しいものが出てきて、その可能性を想像できるか?みたいなもので、「でなにがうれしいの?」とかいうオッサン、オバサンみたいにならない力であるように思える。

また、その技術の限界も想像するのも、「技術的な想像力」の範疇である。「なにができる」だけじゃなくて「なにができないか?」というのも、一つあるように思える。

インターネットが出てきたり、iphoneやandroidが出てきたり、VRが発達したり、AIが発達したり、Google Homeみたいなのが出てきたり、いろんな科学技術が出てきたりして、そういったものがどんどん出てくる中、その中で重要なのが「技術的な想像力」であるように思える。そのようなものは、この先の未来について想像する。その未来は、このままこの進歩が進めば、こうなるはずというもので、それは、夢のようなものなのかもしれない。

「技術的な想像力」というのものを僕は最近プログラミング教育に期待するところである。

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