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財形住宅貯蓄と見込み違い

入社して最初にボーナスが出た時から細々と続けてた財形住宅貯蓄。給料から天引きする定期預金で、金利に対して課される税金が、家の購入やリフォームなどに使う場合には免除されるよ、という仕組みだ。

積立て続けて20年以上、このたび、晴れて家を買ったので、いそいそと解約手続きをしようとして、ふと思った。

もしかしてマイナス?


財形住宅貯蓄を非課税で引き出すには、自分が住むための住宅にお金を使った証拠が必要だ。領収書コピーとかではダメで、登記簿謄本とか住民票とかが要る。これらの書類を揃えるのに最低でも合計680円かかる。
昨今の低金利や住宅ローンの変動実質金利などからを推測すると、銀行定期預金の利回りはどんなに良くてもせいぜい0.02%とかだろう。しばらくぐちゃぐちゃと計算してみたが、思いきって私の財形住宅貯蓄の課税金額を総務に問い合わせた。すぐ回答が来て、課税金額は197円とのこと。

680円かけて197円の免税!


ダメだ、話にならない。時間とお金をかけて書類を取り寄せてないで、課税で解約だ。
さらに、課税か非課税かとは別の話で、財形住宅貯蓄してた銀行から自分の希望する銀行に送金するために880円の送金手数料を払わないといけない。
免税額から推定する受取り利息はざっくり、197×4=788円
20年かけて積み立てたお金は、元本マイナス100円で戻ってくることになる。とほほ〜。

低金利でなければ、と言いたいところだが、金利は間接的に市場で取引されて決まるものなのだから、仕方がない。政策金利は経済活性化を狙って決められたことで、私の財形貯蓄を減らそうとして決めたことではない。こんなこともあろうかと、数年前から積立金額を最小にしていたし。

何十年も先を見越して資産形成する難しさを考えてしまうよねー。
私の母が生まれた時(昭和16年)、嫁入り支度を想定して、親が桐を植えたそうな。田舎だし、そういう風習もあったらしい。でも、母が結婚する時(昭和40年)には、桐の箪笥を普通に買う方が圧倒的に安い時代になっていたから、植えた木は何の役にも立たず。今でもその木たちは、山の中ですくすく育っていることだろう。
私が自分自身の将来の住宅取得に向けて実行した長期計画も、上記のとおり増えるどころか微減という有様。
今、資産形成に有効な株式投資が、将来、こんなことになったら嫌だな。