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福祉が必要なのに使おうとしない人

めちゃくちゃモヤモヤしているので書いて整理。

知り合いの50代独身男性が困窮している。仮にT氏としよう。
T氏はサラリーマンでイベント関係の仕事をしていたが、独立してフリーランスになったばかりのタイミングでコロナ騒動によって需要激減。さらに運が悪いことに事故で数ヶ月の入院までする羽目になった。
障害者になるかも、と危ぶまれたが、21世紀の医療で障害者手帳は回避。ただケガをする前の状況までの完全回復もしていない。両親は死没、一人っ子なので天涯孤独。持ち家無し。
という状況で、金銭的に、詰んだ。

退院したところで、すぐにでも就業可能な物流関係やサービス業で即採用になるほどキビキビ動けるわけでもない。
フリーランス業を細々こなしているものの、フリーランスには何の保障も無いので、仕事が無ければ収入もゼロ。

自分は盲導犬協会に少額寄付する程度にはお金があるので、T氏を支援したい気持ちは山々である。一方で、仮に盲導犬協会に寄付するお金をT氏にわたしたところで、半月分の生活費にもならない。それに継続的な支援はとても無理。自分はしがないサラリーマンで、大学生を含む家族を養わねばならない。

ということで、結局何もできないまま時だけは流れていく。
いよいよなら生活保護もある。友達というほどでもない関係なのだから自分が責任を感じる必要もない。
でもなあ。

せめて、ということでT氏に困窮者支援制度などを紹介してみたが謝絶。プライドを優先できる程度の困窮具合なのであれば良いのだが、日本では生活保護が必要な人の2割しか受給していないという。
福祉に頼ったら終わり、みたいなことを自分の親族も言うのだけど、そこまで使ってもらえないとは、生活保護も気の毒な制度である。
給料が上がらず生活が苦しい、国がなんとかするべきだ、という声はよく聞くけど、同じ口で「生活保護だけは受けたくない」と言うのだとしたら、何がどうなれば満足なのか。
T氏も厳しい状況であることをつぶやいてはいる。何がどうなることがT氏の目標なのか。何がどうなれば満足なのか。