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不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録


■ゲーム内容
風来のシレンシリーズ6作目。前作から14年ぶりの完全新作。
4,5は売上が低迷していたが、今回はテーマは「原点回帰」との事で1の考えを強く踏襲しているゲームデザインとなっている。

■感想
最高….。
充足感に包まれながらエンディングを眺めていた。
色々と改善点や要望がありはするが、期待していたシレン遊べただけで感謝である。開発スタッフの方々どうもありがとうございました…..。
クリア後もストーリーの続きがあったり、追加ダンジョンが解放されるなどやる事はたくさんある。

▼良いところ
・テンポ感
3ぶりの3Dグラフィックだが、3のようなモッサリ感はなく、テンポよくゲームが進行する。このゲームでは非常に大事なポイント。
・自然回復の速度アップ
移動で回復しながら戦う事を前提としたバランスとなっている。それにより罠にかかるリスクが増加して、よりシレンらしいドラマが生まれる。
・UXの改善
飛び道具のセットが4種類まで増加したり、常駐UIを増やすオプションがあったりと遊びやすく改良されている。システム改修はシリーズ作としては当然行うべき部分だがしっかりと行われている。
・ドスコイシステム
ただ満腹度が伸びるだけではなく戦略を1つ増やせるため150を目指したくなる。また、システム上、満腹度が150以上なかなかならない。それが狙いか?という気もした。
・怪しくない店
エンディング後、死亡した際に装備していた剣と盾が宿場町で売られるようになる。これにはびっくりした。。良い機能だが、、エンディング後でなくても良いのでは。。。モチベーションを維持できる良いシステムだが、クリアまで知ることができないのでもったいない。。

▼改善できそうなところ&改善するなら
・エンディングまで一本道かつ死ぬ前提。難易度の高いメインストーリー一択しかないため、何度も死ぬ羽目になる。
これはシレン1のテーブルマウンテンと同じ構成だが、クリアできずに死にまくると「前に進んでいる感」が全くない。シレンシリーズを遊んだことがあるユーザーなら問題ないが、初めて遊ぶユーザーはどう感じるのか。そのあたりのフォローが無いのが気になった。
・救助のシステムがいまいち
救助側は全くうまみがないシステムとなっているため、ほぼ機能としては死んでいるのでは。過去作だと強い装備がジャンジャン手に入るダンジョンを共有するシステム化していたので改良が必要なのは分かるが、主目的は「救済措置」なのでは?であるなら、例えばポイントを集めて限定アイテムと交換できる機能とか救助側のうまみは考慮すべき。
・デッ怪の必要性。
これを導入した狙いが結局わからなかった。
シレンシリーズの各要素はリスクとリターンがどちらもある事が重要だと思っているが、デッ怪はリスクしかない。
リスクを乗り越えた先のリターンが無いと、してやったり!という面白いに繋がらない。例えばデッ怪を搔い潜りデッ怪ホールに行くと黄金部屋のようなボーナスエリアへ行けるとか。逃げる事は簡単だが、デッ怪と近づきリスクを負った先に黄金部屋というリターンがあるという仕様なら、デッ怪が出現したらラッキー!と思う状況も生まれるのでは。
・アスカとまだ会ってないんだが・・・
条件を満たさないと中々仲間にならない。自分のプレイではエンディング後に仲間になった。
・あとシレンのキャラデザはどうなんだろう・・表情が死んでいて人形みたいな。

▼雑感
シリーズを復権させたいなら初心者に対するフォローは手厚く行うべきだったと感じる。
最初から持ち帰ることができない30階もある長いダンジョンを死にながら遊ぶしかないので、さすがに人を選ぶゲームサイクルになっているんじゃないかな。
シレン2でいうと10階そこそこの初級・中級・上級を選択する事ができ、それらを何度もプレイして建築素材を集める事で、お城が徐々にできあがっていくというわかりやすいプレイ進捗がある。しかし今作は死んだら全てリセットし手元にはほぼ何も残らない。
この進捗感というのは遊ぶ動機付けとして非常に大事で、明確な目標があり、それに対して進んでいると、最悪面白くなくても人はやる。
「楽しいから遊ぶのではなく、つい遊んでしまう」というのがゲームサイクルの正体だと思っている。その上で、より効率的に進めたとか、リスクに勝利し大きなリターンを得られたなどのうまくいった状況になった際「面白い!」と人は感じる。 
と思う。
なので前提から躓いている気はする。経験者は別に良いんだけど、新規ユーザーがどう感じるかの見通しが疎かになっているんじゃないでしょうか。スパチュンさん。

と言いつつ、僕はめっちゃ楽しんで遊んでますけどね。
好き故にしっかりとファンを増やして今後もシレンシリーズを続けてほしいという気持ちです。

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