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君の知らない物語


最後の最後まで自分の思いを表す言葉を探して。
「心」を「言葉」に映そうとする姿は、
紛れもなく、9年間築いてきた"あなた"でした


これまでの道筋を振り返ろうなんて思ったけど、
青春を1つに切り出す技術なんてものはなくて、

持っているのは膨れあがった
「思い出」と「想い出」の数々を、
それぞれの場所で丁寧に結びつけて
大切に育てることくらいです。


その道をぼんやりと映す文章も考えてみたけど
卒業発表の日に書いた以上の文章は書けなくて、
あの日、頭の中に浮かび上がった景色は
ちゃんと実像だったんだなって感じます。



これはそんな景色の少し先に見えた心の風景です。


* * *



4月30日。乃木坂46のあなたと話す最後の日。
私も、あなたとの思い出を語りました。

きっと私以外にもたくさんの人が思いを伝えてて。

あなたが最後の日に選んだその場所は
ひとりひとりがあなたと向き合う時間で、

例え直接じゃなくても、数秒だとしても、
そこにはあなたとその人だけの物語があって、
一つ一つがかけがえのない物語として
育て、守られてきたかなって思います。


最後の配信でそれぞれの物語から
「推していて後悔することなんてなかったよ」
「過ごした日々が青春だった」
と引用したとき、涙が浮かんできていました。

あなたの知らなかった物語があって、
でもそこには登場人物としてあなたがいて。


最後の挨拶の時に口にした、
「誰かの心に寄り添って自分の力とか巻き込むことで助けられたらという思いが常にあって」
という言葉。

その言葉の通り、
あなたに関わるすべての人の心に寄り添い
すべての物語を背負ってきたのかなと思います。


そんなあなたに届けられた絢音ちゃんからの手紙。
語り口調であなたに問いかけるような言葉。

それを自分で読んでいく姿は
自分の物語を読み聞かせてるようでした。


明るく笑顔が似合う主人公が
弱さを見せながらも強くなり、
大きな愛と仲間を見つける物語。

人の痛みを知っているヒーローが
1番強くてカッコいい、
そう勇気をもらえた素敵な作品でした。


* * *


最後を「またね」で締めるあなたの物語。

きっと最後の一文は、
「おしまい」ではなくて「つづく」だよね。


まだ誰も知らない物語を見つけるために。


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