雑記 好きなゲームの話

ゲーマーまで行かないけどゲームが好きくらいの人間ですが、好きなゲームのことを書きます。


塊魂

ハード:PlayStation 2
発売年:2004年
ジャンル: ロマンチックアクション

玉を転がし物を巻き込みとにかく大きい塊を作るゲーム。
めっっっっちゃおもしろい。さっきまで机の上やら犬小屋の中やらを転がっていたのに気づいたら机も犬小屋も巻き込んでいる。爽快〜〜〜〜!!
あと王子が可愛い。王子が可愛いんですよ。

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これは私の好きなカメラを構えている王子の絵。


聖剣伝説 LEGEND OF MAMA

ハード:PlayStation
発売年:1999年
ジャンル: アクションRPG

ファンタジーRPG。
かつて世界にあふれていた「マナ」を求め人々は争い疲れ、やがてマナを求めることを恐れるようになり、わずかに残ったマナはアーティファクトと呼ばれるオブジェクトに宿るばかりになった。
人々がマナを忘れた世界でマナの女神の「私を求めてください」という呼びかけに主人公が眼を覚ます。

絵本のような雰囲気と哲学的なセリフが満載の有名作。あと下村陽子氏の音楽もいい。
小さいイベントが集まって大きなストーリーになる構成や、武器作成モンスター育成、マップを自由に配置することで入手アイテムが変化するシステムなどが特徴的で新しかった。

このゲーム、キャラクターのセリフがとても良い。
ふわふわ且つ哲学的である。
私が好きなのは終盤のヌヌザックと賢人ポキールの会話なので、わかる人は「あ〜あそこね」と言ってくれ。
わからない人にはそこだけ抜き出してみせても面白くないと思うのでそのほかの好きな台詞を書いておく。

・存在と意味とを切り離すことはできない。私は意味そのものだ。
・世界は、みるひとのイメージでかわるんだって。しってた?
・ぼくは、さぼてんだから、まいにちさぼてんだけど、ちっともいやじゃないとおもってる。ほかのひとにとっては、いやなことなんだろうか
・キミに全てまかせる しいて言うならば、それがボクの力だ キミが、世界を滅茶苦茶に破壊尽くしてもかまわない それでもボクはキミを祝福する
・学校にも行こうと思います 学校に行くんではないんです 学校にも行くんです

哲学的でふわふわである。

聖剣伝説LOMにおけるマナとは、いわゆる世界に満ちているエネルギーのことに加え「愛」の読み替えでもあるが、愛がマナでありエネルギーであり世界を生む力になるという・・・なんか・・・そういうテーマのゲームである。
イメージが世界を生む、私たちは愛するだけでいいというそういう教えを・・・受け入れることができる・・・・きよいこころもちになれるのですごいですね・・・愛ですよ・・・このゲーム以外がこんな説教をかましてきたら私はキレるけど・・・・・・

私が「全員死ね、この世に意味はない、たすけてはやく殺してくれ」と喚き始めたらこれを起動してコントローラを握らせてほしい。一週間ぐらいは愛に目覚めてなんとかやっていくと思うので。

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これは私の好きなモンスターのぱっくんトカゲの絵。


はーとふる彼氏

ハード:PC用ディスク、各種DL版
発売年:2011年
ジャンル: 乙女ゲーム/ビジュアルノベル

http://clione.halfmoon.jp/hatoful-boyfriend/index.html

舞台はハトばかりが集まる名門校、聖ピジョネイション学園。
はじめはハト目だらけの教室に戸惑うばかりだったあなたも、もう2年生。
学園での生活にも慣れ、楽しく平和な毎日を過ごしていたのですが…?
共に学園で過ごしていく間に芽生える初めての感情。
ハトの鼻コブの意外な柔らかさ。
心温まるラブストーリーをお届けします。
(公式サイトより)

私が唯一プレイしたことのある乙女ゲーム。
登場鳥物は全員鳥類。実写。鳩鳩鳩鳩ウズライワシャコ鳩。ビジュアルは上の公式へのリンクで見てほしい。鳥です。
一羽一羽を攻略していくルートと数羽攻略することで解放されるBBL(バードボーイズラブ)ルートがあり、全てをやろうとするとかなりのボリュームになるノベルゲームである。
一時期ツイッターで「鳩が攻略対象の乙女ゲーが出る」とネタまじりで話題になっていたがいざ配信されてみるときっちり作り込まれた乙女ゲーでさらに話題を呼んだ。奇ゲーであり名作インディーズだと思う。
転校生の貴族がいたり、鳩と人間の寿命差に涙したり、飛ぶより走る方が好きな鳩がいたり、鳥たちの個性も様々なので全員大好きになれる。シリアスめの話の時も主人公が妙に軽くてタフなのでストレスなく進められる、が、主人公に没入したいプレイヤーには向いてないかもしれない・・・私は全く自己投影しないので癖の強い主人公が好きである。
選択肢だけで進むので攻略難易度は低め。

このゲームの一番の盛り上がりは後半のBBLルートである。
主人公を衝撃の事件が襲い、学校に隠された秘密、主人公以外の人間はどうしているのか、そもそも何故鳩が喋っているのかという世界観から解明されていく、いってしまえばミステリールートだ。無駄に重いぞ。いや無駄じゃないな。全部意味がある。
何を言ってもネタバレになるので(という発言がもうネタバレともいえるが)、もしやったことあったり自分でやる気はないけど内容は知りたい人がいたらめちゃくちゃ話すからめちゃくちゃ聞いてほしい。
これバードボーイズラブなのかはよくわからない。いや愛はたしかにあった・・・にも色々あり・・・そして愛だった・・・・・・
聖剣伝説のところで「このゲーム以外に愛を語られたらキレる」といったがもう訂正する。鳩、全面的に受け入れる。
本当に面白かったし、外伝ディスクもやったし、その外伝で干からびるほど泣いた。いいゲームだった。

あとドラマCDにもなっていてクッッッソ有名声優が声を当てているのでビジュアルとのギャップに笑ってしまう。どんな気持ちで撮ったんだろうか。

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これは私の推しのイワシャコ(cv子安)の絵。


LSD

ハード:PlayStation初代
発売年:1998年
ジャンル:ドリームエミュレーター

サイケデリックな世界を彷徨う探索ゲーム。
ストーリーも無くアイテムもなく、いくつかのフィールドの中を365日(フィールドスタートからしばらくすると勝手に1日が終わる)うろついて色々とトリップを楽しむのが目的。エンディングとかは特にない。
ゲーム内の日数が進むことでフィールドに変化が現れ、色彩がおかしなことになったり、クリーチャーが現れたり、壁が謎の文章で埋め尽くされたり(スタッフが10年間書き溜めた夢の記録が元になっているらしい)と、表題の通りLSDをキめたかのような世界を体験できる。
1日が終わるごとに謎の文章やサイケムービーが流れ、「アッパー」「ダウナー」と書かれた表がひとマス埋まってまた新しい日が始まるが、ほんっとうに基本的にそれだけ。フィールドをうろついている生物に体当たりをしても別フィールドに飛ばされるだけで会話などは発生しない。最高か?最高!
この後に紹介する「ゆめにっき」に影響を与えたともいわれており、アングラうろつきゲームの元祖といえるだろう。
このゲームのデザイナーは佐藤理という方なんですが、他のゲームやアートワークもサイケデリック満載でそちらも気になっている。
東脳やってみたい。

余談だが、私は2000年前後のちょっとおかしい人がだれにも手綱を握られずに完成させてしまったかのようなゲームの雰囲気がめちゃ好きである。無遠慮に概念で殴るような、2000年代初頭のインターネットのような、画質の荒さがある種の怖さを生んでいるようなやつ。あんまりやれていないが。
実際に自分がプレイしたのは大学を出てからなので当時やっていたら今より人生がねじくれていたことだろう。ねじくれたかった。

このゲーム、描ける絵がない。

ゆめにっき

ハード:PCゲーム(RPGツクールプレイヤー)
初版公開年:2004年
ジャンル: アドベンチャーゲーム

・とても暗い雰囲気の、夢の中(という設定)の世界を歩き回るゲームです。
・特にストーリーや目的はありません。歩き回るだけのゲームです。
(公式HPの紹介より)

私はこのゲームを宗教に据えて久しく、改めて何が魅力かと説明するのも難しくまた説明そのものが野暮ではないかとは思うのですが、折に触れてゆめにっきの良さを再確認したいとも思っているので、します。

ゆめにっきは2004年に発表されたRPGツクールで作られたゲームです。不気味な夢の世界を主人公である少女「窓付き」を操作して歩き回ります。
スタートはベランダのある部屋で、部屋には扉が一つありますがそこから出ようとすると窓付きは首を振って拒否をします。起きている状態ではこの部屋とベランダから出られません。
机の上にある「ゆめにっき」ではセーブができ、ベッドで眠ると夢の中でその扉をあけて外に出ることができるようになります。
窓付きはエフェクト(変身アイテム)を手に入れながら夢の中を歩き回ります。
公式の概要の通り、特に目的はありません。(とはいえエンディングのようなものは用意されています)とにかく広い夢の中を自由に歩き回るだけのゲームです。

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これが窓付きです。ほうちょうのエフェクトを装備させました。

窓付きの見る夢は『夢の世界』というのがはばかられるほどに不気味でグロテクスで、たまに綺麗なものです。
おばけのいる森、荒れたたバロック、血だけが赤いモノクロの世界ブロックの迷路のような不気味な世界から、雪の降り積もる森、暖かな浅瀬、遠くに見える町の光といった少しの優しさを感じる世界など、多様な世界を扉を通して行き来します。とても少女の見る夢とは思えません。いいですね。
マップにいるキャラクターはほとんど自由に歩き回っているだけで無反応です。(武器を手に入れて刺し殺すことはできます)人型のキャラクターもいるにはいますが会話はできません。
私はこのゆめにっきというゲームの根底に流れる孤独のようなものがめちゃくちゃ好きでして、キャラはたくさんいる、世界もたくさんある、でも誰とも話せない、話せないけどそこにいるというその感覚がはちゃのめちゃに好きでして、今となっては思春期に感じたシンパシーを引きずっているのやらゆめにっきを経たことで育ててしまった感性なのかわかりませんが、とにかく大好きでして、好きを通り越してカルト宗教になりました。
これは人と分かち合う宗旨ではなくどこまでも自分の解釈を積み重ねて突きつけて賛同者も反対意見も全員封殺していくタイプの信心です。宜しくお願いします。後生だから私とゆめにっきの話をしないでください。

私は、夢の中こそが窓付きにとっての救いの世界で、それがどんなに不気味でグロテスクだろうと彼女が歩くことができたのは夢の中だけだったのだと考えています。その世界は全部彼女が生んだものなので他人の入り込む余地がありません。(ゲーム内の)目が覚めている状態で部屋の外に出ようとすると「ダメ」「ムリ」と窓付きは拒否します。幸せに生きてほしいとかそういう思慮が入り込む余地がはないんですよ本当に。「扉の外で生きてほしかった」というプレイヤーの意見は全くもって無遠慮な同情だと私は考えています。
星◯源!!お前のことだぞ!!!!お前!!!!!!!!!
(彼はゆめにっがきにインスパイアされた歌を作っていますが私とは解釈違いましたすごいちがいましたまじで)

これは持論なのですが、一応現実に生きているであろう我々は創作物に対して圧倒的に有利であり支配者・・・であるかのように見えていますが、実際のところは影響を受けているのは読者である私たちの方であると私は考えています。
私たちは物語を読み、映像を見、ゲームをコントロールして創作物に対して喜怒哀楽をかきたてられ、時には登場人物に強い同情やあるいは逆に拒絶感を抱こともあります。
しかし彼らは絶対にこちらのことを知覚しません。人気投票上位のキャラが多く出演するようになりファンの声によってハッピーエンドかバッドエンドかが揺るぐことはままあることですが、それは現実に生きている読者が現実に生きている作者に与えた影響であり、そんなことをキャラクターたちは知りませんし知ったこっちゃありません。描かれたものが唯一であり、それがどっちだろうがそれを見た人が勝手に喜んだり悲しんだりしているだけです。しかもたくさんの人に喜んでもらったり悲しんでもらったりしてもキャラクターたちにはなんの慰めにもなりません。上位存在を知覚できないのですから当然です。
揺さぶられたり傷ついたりするのはいつでもこちらだけです。そういう一方的さをもって、「三次元より二次元の方が強い」と思っています。

さてゆめにっきに話を戻します。
このゲームのラストはあまりにも有名なので述べてしまいますが、主人公である窓付きがベランダから飛び降りてエンディングを迎えます。自殺エンドです。
おそらく死んだのであろう窓付きの血痕と、夢の中にいた生き物が描写されて終了です。
なぜ窓付きが自殺したのかは判明しません。夢の不気味さに耐えかねて飛び降りたのか、どうしても目覚めて外に出られず夢に逃げるために飛び降りたのか、窓付きは夢の世界に行けたのか行ってしまったのか行きてくても行けなかったのか行かざるを得なかったのかプレイヤーにはわかりません。
ゲーム内でもそれ以外の媒体でも公式見解はないんです。作者はゆめにっきを解説してません。
作者のききやま氏は、発表以来ごくまれにバージョンアップをしながら3年ほどかけて更新を終えた後、それ以来「作者の言葉」にあたるものは一切発信していないようで(私が調べないようにしているのもありますが)、漫画化・グッズ化・リメイク化という準公式にあたるメディア展開にあたっても許可だけをだしてまったくコメントをしていません。もうゆめにっきは過去作として手放しているのか、何もかもOKするという確固としたスタンスなのか、それもまたわからないことなのですが、私には作者がこのスタンスを貫いていることが創作物であるゆめにっきの揺るぎなさを強めているように感じられます。
私の圧倒的な二次元の強度観は先述の通りですが、その発想に至ったのはつまりゆめにっきが発端であり、同時に「それだけ確固としたものなら私が何を思おうと窓付きには何の影響も与えずに済むだろう」という安堵感を生みました。私がどれだけ願っても窓付きは飛び降りて死んでしまう、それを選ぶのでしょう。私は窓付きに何の影響も与えません。虚無です。

というわけで、窓付きを愛しているからな、絶対に窓付きからは知覚できない上位存在として、一方的に、他人と分かち合うこともなく、窓付きと窓付きの見た夢の世界とそのさいごを全部ひっくるめてそのまま愛して愛してこの断絶そのものを信奉するからな。絶対だからな。

以上好きなゲームでした。ゆめにっき以外のゲームをやったら教えてください、めちゃくちゃ話しましょうね。
プレイするのにおすすめははーとふる彼氏です。


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