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賢者は歴史から学ぶのか?

愚者は自分の経験に学ぶと言う、私はむしろ最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験に学ぶのを好む

オットー・フォン・ビスマルク

よく「愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶ」という言葉で引用される名言です。もう一つ有名な言葉として、「目下の大問題は、演説や多数決ではなく、鉄と血によってのみ解決される」というものがあります。

 この言葉から 

「鉄血宰相」

と呼ばれるんですよね。正解を導く人あるいは、愚者の対義語として「賢者」という言葉を持ってきて、自分の経験に対する対義語として「他人の経験=歴史」という言葉に置き換えているんですね。

面白いのは、この言葉に対しては、色々な人々が意見を述べている点です。この言葉はの本質は、正しいか否かではなく、ビスマルクという人間がどのような状況(立場)に置かれていたのかだと思います。

前述したように、彼は大問題の解決を求められていた政治家です。政治家に求められるのは、姿勢ではなく結果です。すなわち

失敗してはいけないということでしょう。

ここで大事なのは、10に9回成功することよりも、10回中10回失敗しない選択の方が求められるということです。

そんな彼にとって、自分の経験のみを頼りに失敗するよりも、他人の失敗した経験を頼りにしているように解釈できます。

人生において、そういう状況に立たされることは必ずあると思っています。食べ歩きをしていて、新しい店に挑戦して、外れを引いても大きな問題にはなりません。しかし、高校受験や大学受験などそう何度もチャンスが訪れないような機会にあっては、成功することよりも失敗しないという選択や行動が求められると思います。

要は、「時と場合」によるということだと思います。 

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