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春に
光が蕾から花びらを呼び起こし、喜びがお屋敷の雪と氷を溶かしました。雀の若鳥は書斎の者たちに素晴らしい知らせを伝え、皆は大いに祝福しました。そして、ガラスのお姫さまから花の冠を受け取った綿の町娘の人形は、陶器の紳士とついに愛の契りを交わしました。それを見届けた賢い梟の傍らで、ボンボニエールは小さなガラスの花を撒きました。これは、あの涙でできたガラスの梯子を、炎の親方がさらに作り変えた物でした。
さて、お屋敷の主人である老紳士は、ガラスのお姫さまが姿を消した後、たいそう寂しがりました。しかし彼はお屋敷の者たちの小さな声に耳を傾けることができる人でしたから、ガラスのお姫さまの幸せを知り、心から喜びました。
さあ、そろそろ日が沈みます。きっと何か、素敵なことが起こるに違いありませんよ。
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