古代ローマでは○○をタンポン代わりに! 意外と知らないタンポンの歴史と、正しい使い方
#NoBagForMe プロジェクトでは、これまでにないタンポンのパッケージ開発に取り組むために、生理用品に関する勉強会も開催しています。
6月某日、真剣な面持ちで学ぶ面々。この日、ゆうこすはお休みで別日に受講しました。
今回は、その内容をみなさんにもご紹介させてください。
生理用品の歴史は、人類の歴史。
生理用品がいつ誕生したか。その起源を辿ると約4000年の古代エジプトに辿り着きます。考古学者たちの手によって発見された女性のミイラの腟に、なんとパピルス紙が挿入されていたのです。流れてくる血を止めるために利用していたとか。
※パピルスは植物の一種。古代では紙の原料として使われていました。
その後の生理用品の歴史を紐解いていくと、地域によって違いが見られます。例えば、古代ローマでは羊毛、インドネシアでは野菜の繊維を材料にしたものが生理用品として使われていました。
そこで気になるのが日本ですが、1960年代まで脱脂綿にちり紙を巻いたり、使い古しの布を縫ったものが主流でした。現在ある使い捨て紙ナプキンが市販されるようになったのは、1961年11月のこと。アンネ社による「アンネナプキン」が日本最初の紙ナプキンです。
このときに使われたキャッチコピーがこちら。
「40年間お待たせしました!」
これは、アメリカで使い捨て用ナプキンが1921年に誕生していたことに由来します。なんと、40年ものタイムラグがあったんですね……。
オモコロで『生理ちゃん』によるアンネナプキンのストーリーが読めます!
ちなみに、最近話題になることも増えはじめた月経カップの歴史は実は古く、その誕生は1937年にまで遡ります。ただ、このときは素材が悪かったため、あまり普及しませんでした。それが時を超え、テクノロジーの進歩によって再び脚光を浴びるようになったと考えるとなかなかエモいですね!
タンポンの使用率、日本とアメリカでは約3倍の開きが
次の図はタンポンの使用率に関するものです。
ここで気になるのが、日本とアメリカの使用率の差。例えば18歳から20歳では、日本が23%なのに対し、アメリカは74%と非常に高い数字になっていることがわかります。
ここまで大きな差になってしまう主たる原因は、タンポンに対するイメージにあります。ユニ・チャームの調査によれば、使用方法や装着感に対するネガティブなイメージが強いことがわかります。
特に未使用者は、「挿入しにくそう」「痛そう」といったイメージを持ってしまうことが多いようです。また、「プールや温泉でしか装着しない」といった使用シーンに対する誤解も。こうした誤った認識を正していくことが必要ですね。
そんな「タンポンの快適さをもっと知ってほしい!」 という私たちの思いとは裏腹に、不安の声が多いのも現実。
「タンポンが快適だと聞いたので1度試してみたけれど、うまく挿れられなくて……」
「婦人検診でも、膣内に器具を挿れられるのが苦手だから、タンポンにも抵抗があり……」
確かにタンポンは使い方にコツがあり、ナプキンより扱いにくい印象があるかもしれません。
しかも、初経教育で教わるのは主にナプキンの使い方。タンポンを「こうやって挿れるんだよ」と教えてもらう機会は少ないですよね。だから、長年のタンポン愛用者でも間違った使い方をしていることもあるんです。
そこでユニ・チャームでは、「【はじめてでもうまくいく】タンポン 使い方ガイド」という動画を用意しました。タンポンをすでに使っている方も、挑戦してみて諦めてしまった方も、ぜひ一度ご覧ください!
ユニ・チャームでは、こうした勉強会を学校をはじめとするさまざまな場所で開催しています。競輪選手を対象とした勉強会を開催した時も、いろいろな悩みを聞きました。
例えば、彼女たちは自転車に乗る際にショーツを履くことができません。しかし、ナプキンだと擦れて傷になり、そこから雑菌が入って化膿してしまう可能性があります。また、漏れが心配で競技に集中できないといった悩みもあったそう。タンポンは、スポーツ選手たちの強い味方でもあるわけです!
ちなみに『ソフィ』シリーズで、スポーツをする人たちに向けたパッケージデザインのタンポンの試供品も提供しています。
こちらがアスリート向けパッケージデザインのソフトタンポンです。裏面には選手たちを激励するメッセージも入っています。
下記のフォームから応募すると無料サンプルがもらえるので、スポーツをしている方はぜひ試してみてください!
生理に関する知識は、男女ともに知っておいてほしい
生理に関する知識は女性だけが知っておけばいい。そう思う人もいるかもしれません。しかし、生理時の体調変化には個人差があります。男女で同じ情報を共有しておくことで相互理解は深まるはずです。
ということで今回は、メンバー5人にも受けてもらった勉強会の内容をシェアしました。
こうしたタンポンに関する「怖い」「痛そう」といったイメージを和らげることも、今回のプロジェクトの役割のひとつ。どのタンポンのデザインに投票するか? を検討するための一助となれば幸いです。
投票は、8/16(金)まで!※投票期間を延長しました
引き続き、 #NoBagForMe プロジェクトをよろしくお願いします。
(構成:村上広大 写真:山口 雄太郎 イラスト:荒木智子)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?