見出し画像

「母と生理の話をすることも恥ずかしかった」ゆうこすが、プロジェクトに参画した理由

これまで数回にわたってミーティングを重ねてきましたが、ほかのメンバーが生理にまつわるオープンなディスカッションをする中で、少しためらう様子を見せていたのがゆうこすさんでした。生理用品を店頭で買うことに恥ずかしさを感じ、深く知ることを避けてきたという彼女。きっとこのプロジェクトに参画するのも、かなりの勇気が必要だったはず。メンバーに入ることを決断させたものは何だったのでしょうか。

画像5

「怖いもの、恥ずかしいもの」と思っていたタンポン

——ゆうこすさんは、ハヤカワ五味さんに誘われてこのプロジェクトに参画したそうですが、おそらく入ることをすごく悩んだんじゃないかと想像しています。同じ女性でも考え方が一人ひとり異なるからこそ、批判の的になる可能性もありますよね。それでも、ゆうこすさんがこのプロジェクトに参画しようと決意したのは何が大きかったんですか?

ゆうこす 私、そもそも点滴や注射なども怖くて、意識がなくなっちゃうくらいなんです。身体の中に器具が入ってくるものが全般的に苦手でした。

しかも、高校生の頃にタンポンを挿れるのに失敗したことがあって、それがトラウマになってたんです。だから、みんながタンポンのパッケージデザインについて真剣に議論していても、まずは「怖いもの」という気持ちが先に来てしまって。

画像6

それに、私はまだ生理用品を買うときに恥ずかしさを感じてしまうから、紙袋に入れてくれると正直ありがたいんです。

でも、今はそう思ってしまう私だからこそ、できることがあるんじゃないかなって。それに周囲では「生理について発信している人は怖い」というイメージもあり……

——生理について発信している人は怖い?

画像7

ゆうこす 周りにいる男性の友だちから「(生理のことを発信するときに)何であんなに怒ってるの?」って質問されたことがあったんですよ。自分の意志を強く持って発信することで、怒ってるみたいに捉えられちゃうんだなって。

でも、別に対立したいわけではないじゃないですか。だからこそ、私のように生理に対して面と向かって考えることができなかった女性の存在も必要なのかなって考えたんです。最初に五味ちゃんから参画を呼びかけられたときも、そのようなことを言われて。

五味ちゃんは五味ちゃん、私は私で意見が必ずしも一致しないからこそ、私の存在理由があるのかな って思います。だから、つよつよ女子の中になんかすごく変な奴がいるぞって思ってもらえれば(笑)。でも、私は私で「生理を恥ずかしいと思っている女子はそういう選択はしないぞ」ってことを伝えていきたいなと思っています。

画像9

画像10

メンバーと打ち合わせ中のゆうこす


生理を「恥ずかしいもの」と感じるようになったきっかけ

——生理に対して恥ずかしさを感じているのには、何かきっかけがあったんですか?

ゆうこす あらためて思うのは、はじめて生理にまつわる性教育を受けたのが小学生の頃だったんですけど、そのときは男女別で授業を受けたし、「この話は男子にしちゃダメだからね」って先生から指導されたことが大きかったのかなって。それ以来、私は女性同士でも生理について話したことがないですし。

——女性同士でも話さなかったんですね。

ゆうこす そうですね。お母さんと話すのすらも恥ずかしくて。生理が来るようになってしばらくは、お風呂に入るときに隠れて下着を洗ってました。 

画像3

——学校の授業でなんとなく教えてもらっただけで、そこからさらに生理について調べたりはしなかったんですね。

ゆうこす 今だと気になったことは何でもスマホで検索しちゃうんですが、当時はそういうのを調べるのも恥ずかしかったんですよね。でも、お母さんはそういうことをあんまり気にしない性格で。初潮がきたときにお赤飯を炊かれたんですけど、お父さんと弟の気まずそうな感じが嫌でした。

——その頃は生理用品に対して、どう思っていたんですか?

ゆうこす “生理用品は大人のもの”という認識が強かったんですよね。それを子どもの自分が買うことの恥ずかしさがあったというか。生理用品を使うことに罪悪感があって。自分が大人になったことをうまく受け入れられなかったんです。

——生理を「恥ずかしい」と感じるようになった背景には、思春期特有の実体験があったんですね。

画像8

画像9

タンポン体験キットを試すゆうこす


ゆうこすが #NoBagForMe で挑戦したいこと

——これから #NoBagForMe の活動を通じて挑戦してみたいことはありますか?

画像7

ゆうこす そうですね……生理のことをもっと質問しやすい環境をつくっていけたらいいなと思います。

——というと?

ゆうこす 産婦人科を予約するのって勇気がいるし、待合室で何時間も待つのも億劫なんですよね。だから、曜日ごとにパーソナリティを決めてInstagramでライブ配信をして、視聴者の質問に応えていけるようになったらいいな!

画像10

——素敵ですね! プロジェクトの中でできるよう、ぜひ検討させてください。

* * *

その後……ゆうこすの提案を受け、担当者は現在、ゆうこすの著書を片手にInstagramライブについて猛勉強中。


生理についての疑問、質問をすべて解決するべく、ユニ・チャーム社員がリアルタイムでなんでもお答えする場をつくれるよう動いています。現時点での実施時期は未定ですが、続報は公式アカウントからの発信お待ちください。

また、ゆうこすのように「タンポンを使いたかったけれども、うまくいかなかった」「一度失敗してからトラウマ」という方、けっこう多いんです。
正しいタンポンの使い方はこちら! ぜひ見てみてくださいね。

一度使い方を覚えてしまえば、タンポンはあなたの強い味方になってくれます。

(構成:村上広大 写真:山口雄太郎)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?