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「ゲームで生きていく」の研究 (第3回)

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岡崎女子大学 子ども教育学部の花田経子先生にお話を伺う3回目。

子供とゲームの関係は、教育と相性が悪い事もあってなかなか研究が進まない分野であるが、花田先生のゼミではそのあたりにも踏み込もうとしているということで、お話しを伺わせていただく。

子供の「遊び」の研究は、その先には学びがあるという切り口があるので、教育系では研究対象となる。一方でコンピュータゲームは、「学び」という切り口で切りづらいところがある。「学び」の要素を前面に出したらゲーム性が下がり、子供たちは興味を持たなくなるからだ。

以前娘が小学生だったころに、タブレットによる通信教育をやらせてみたことがあるが、ゲーム形式で学んでいける教材だったにもかかわらず、自分で積極的に取り組むというよりは、「親にやらされてる感」でしか取り組めなかったという経験がある。

やはりゲームと教育の両方がわかる専門家がいないのだろうと思う。(全5回予定)

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小寺:これ、ソシャゲ研究者として食ってく、みたいな道というのはありえそうですかね?

花田:うーん、何を研究するかですね。

小寺:そうですね。社会にとってどのように有益な研究なのか、というところが、ちょっと見えてない気がする。

花田:ものすごく移り変わりが早いものなので……。うちの学生は、ひとりは利用の安全面という切り口で、『FGO』を中心に研究させました。たとえば利用規約がどんな展開してるかとか、ガチャがどういう問題を引き起こすかとか、いわゆるゲーム内通貨の取り扱いとか。
泣きながら法律を読んでましたけど。

資金決済法なんて人生の中で一回しか読まないと思うんですけど、私も泣きながら読む羽目になりましたね。「分からない」って言われて。

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岡崎女子大学 子ども教育学部の花田経子先生

私も法律は専門じゃないから、もう本当に分からないので。関係の先生にメールで「分からない!」って聞いたりとかしました。

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