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失われた30年を取り戻すには…

 初めまして!!今回からNoAh’sのお手伝いさせていただくことになりました。櫻井遥南です。これからよろしくお願いします!!

先日、全国アントレプレナーシップ講習会にて、DeNAの南場智子さんのお話を聞きました。

 南場さんは株式会社DeNAの創業者で現・代表取締役会長です。また、女性初の日本経済団体連合会の副会長でもあります。

 南場さんのお話の中で特に強く印象に残ったことが2つあります。

 1つ目は、今の日本は昔の台湾やタイのような発展途上国のような立ち位置だということです。昔は日本人が台湾などに頻繁に旅行をしていましたが、現在は円安が進むことで中国などからの旅行客が日本に来て爆買いをしています。

 今の日本は失われた30年とも言われるように、経済が発展していません。1989年には世界の企業価値TOP50のランキングに日本企業は32社も入っていたにもかかわらず、2021年には1社しか入っていません。100位までを捉えても1社です。日本企業の生産性の低さもよく語られていて、G7の労働生産性比較では最下位が指定席になっています。こうした現状を南場さんのお話を聞くまで気づきも、知りもしなかったことに衝撃を覚えました。私は生まれた時から不景気だ、不景気だと叫ばれている状態が日常であり、不景気であることが普通の状態であると思っていました。好景気は歴史の中に出てくる自分達とは関係のないもの、というような認識を持っていました。

 今の大学生や高校生など、これからの日本の未来を背負っていくはずの若者は日本の好景気を一度も体験していません。未来を担う若者が不景気であることに疑問を抱かず、課題を見出さない現状こそ一番の問題ではないかと感じました。

 2つ目は、社会性と利益は共存できるということです。SDGsを意識した取り組みが活発に行われている今、利益よりも社会性が重要だということがよく言われています。しかし、利益や成長と社会性は比例すると南場さんはおっしゃっていました。そして、悪どい方法で稼ぐ会社は短期的には稼げるかもしれないがすぐに潰れてしまうように、社会性の無い会社は中長期的に利益が出ないともおっしゃっていました。

 しかし、利益を求めると貧富の差が広がるのではないかといった心配をする方も多くいると思います。今の日本の現状として、収入が高い人も低い人もどちらも貧乏になっているから格差は広がらないと南場さんはおっしゃっていました。

 私はこの話を聞いて、アダム・スミスの『見えざる手』という考えを思い出しました。『見えざる手』とは、個人が自分の利益だけを追求して自由競争していくうちに、市場の見えざる手に導かれて、社会の繁栄と調和を達成するという考えです。私は利益を得ようとすることは悪いことではなく、むしろ市場の競争のなかで勝ち抜き、利益を出すことで、市場の『見えざる手』に導かれて社会に貢献することにつながると感じました。

失われた30年を取り戻すためには問題意識を持ち、競争をしていくことが大切です。


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