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10年ぶりに「トップをねらえ!」を観た話


最近amazonプライムに「トップをねらえ!」が追加されたと聞き、超久しぶりに観ました。

10年前くらいに初めて観て以来、2度目の鑑賞。
当時、エヴァオタとしては避けては通れないタイトルと思い見始めたが、特別好きな作品にはならなかった。というのも、まだまだティーンエイジャーしてた自分にとっては絵や雰囲気をちと古臭く感じたんだと思う。
昔はやたら昭和の絵に違和感というか抵抗を感じていたんだけど、今では魅力しか感じないから不思議よな。

そんなわけで今改めてトップを見直してみた結果、案の定180度お気持ちが変わりました。
めっちゃ名作やんけこれ…。
まず全6話という尺の中、これでもかと詰め込まれた要素が渋滞する事なく完璧に溶け合ってる。
SF・ロボット・スポ根・美少女・ギャグ・パロディ…これらの要素がごった煮の闇鍋状態にも関わらず作品として成立しており、且つ世界観に忠実なんだからどうかしてる。

取り分け感動したのがSF要素の絡め方。
人類の天敵・宇宙怪獣から地球を防衛するというのが物語の主軸となっており、これに主人公ノリコを始めとする宇宙パイロット達がマシーン兵器を操縦し怪獣と戦うという、往年のロボットアニメのスタイルを踏襲している。
そのため2話以降は主に宇宙空間が舞台となるが、ここで相対性理論を絡めた設定を取り入れており、これが本作をより重厚なSF作品へと昇華している。
宇宙と地球で時の流れが異なることで、地球で暮らす人々とノリコ達の間に何十年もの時差が生まれる。"ウラシマ効果"と言うらしいが、この現象が物語後半に色濃く現れ、美しくも哀愁漂うラストとなっている。

ほんと最後の5〜6話は思わず泣いてしまった。
胸が熱くなる展開はもちろんだが、音楽がまたズルいほどに泣かせてくる。

1988〜89年にかけてOVA作品として発表された本作。同年のSFアニメはAKIRA、逆シャア、ポケ戦、劇場版パトレイバーと錚々たるメンツ…
リアル志向全盛期の中、荒唐無稽でエネルギー溢れる「トップをねらえ!」は当時のアニメファン達にどのように映ったのか気になる。
何よりもこの時代に、壮大なスケールで"希望"を描ききっていたことに感服。

まんまとBlu-ray BOXが欲しくなったが、complete editionなるものは既にプレミア付き…
1+2合体BOXでも出してくれないかな?

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