The Wonderland? #3 [Backroomsリスペクト]
Room 2 "Madama Butterfly"
「なぬ?いつの間に部屋が変わっておるのじゃ?」
48時間の待機というのは、意外にも気力のいることだったのか、油断して2人とも虚ろとしている間に、状況は進展していたのだった。
とはいえ、相も変わらず怪しげな雰囲気を醸し出す空間ことに変わりはないのだが…
「なんで辺り一面白黒なんじゃ?」
「さっぱりわからない…カンナまで白黒に見えるのは…」
この空間は、色彩を完全に失っていた。音すらも微かな残像を残すかのように静寂に包まれている。人が必要とする刺激が、これでもかと奪い去られた場所に、雑然と置かれた装飾品は、まるでその価値を無くしている。そう、ただのガラクタなのだ。
「おい!お前!あそこにマリーがおるでないか!」
そう言われて、カンナの指が差す方を見ると、確かに”マリー・ローズ”がいる、しかし、オーナーの直感は、彼女を違う存在と認識していた。そう、さっきの部屋にいた、あの給仕と同じく、我々が知らない別の”マリー・ローズ”なのだ。
「おーい!こんなとこで何しとるんじゃ?早く一緒に帰るのじゃ!」
「1et'5 l<>o|{ ∂t t/-/ε ŝ|{y 7{[]}93†h€r」
!?
何じゃコイツ?まったく意味不明なこと言っとるぞ?
「お主、何て言ったんじゃ?ふざけてないでちゃんと話さんか!」
「']['hε AAo*|\| ][s be^u']['|f|_|l +()d∂'/」
「だーかーらー!マジメにしゃべらんかー!」
「…」
ダメじゃ、全く話が通じんぞ。お前は「まぁまぁ…」ってたしなめるが、話を聞いて、この空間から早く脱出する方法を見つけたいじゃないか。
しかしこの女、人の話も聞かんで、ずーっと空を眺めておるのじゃが、今日は流れ星でもあるのか?星の周期からしたら全然先のはずじゃが?
てか、お前まで空を眺めておるじゃないか!やれやれ、ココは大人のレディーたるもの、戯れに付き合ってやるとしよう…
「おぉ!流れ星はないが、とてもきれいな空をしておるぞ!白黒でも、夜空はキレイなもんなんじゃな!」
ちょっと疲れてたからの、夜空でも見て、少し癒されるのも、よいもんじゃな。
…さて、ずいぶん道草をくったのぅ、お前、そろそろ出るぞ?
…お前?
オマエ!!何ぼーっとしてるのじゃ!?早う出口を探さんか!
ダメd" 5uヨ…
トノガタハ…
ワタs N0 Be¢avse )-(e i$ thε orε |/|/|-|ø e11tru?|eo| mε \|/ith /v\y
my life
いかん!?こやつ、妖怪の類か!
お前、すまんがちょっと痛い思いをしてもらうぞ
「ッ!?」
一体何をしてたんだろうか?突然の激痛で目を覚ましたかと思えば、カンナが必死で訴えかけてくる
「逃げろ!」
逃げる?何から?”マリー・ローズ”?
何で?彼女はただ「一緒に空を眺めましょう」と言ってきただけじゃないか、「今日は月が綺麗ですね」って言って仲良く談笑してただけなのに、なぜ?
そうか!”マリー・ローズ”は俺を襲うつもりだったのか!
…カンナに引っ張られながら、なんとか逃げ切った
なぜか、”マリー・ローズ”は一歩も動くことなく、逃げていく俺達を羨ましそうに見届けていただけだった。
あの”マリー・ローズ”は、一体何だったのだろうか?
どことなく漂う哀し気な空気は、彼女にも何か関わりがあったのだろうか?
Room2:Waiting room
SURVIVAL DIFFICULTY : Class3 "Unsafe"
トラップルームです。花嫁の待機室となっており、1人の女性がウェディングドレスに身を包んで待機しています。
とても美しい花嫁は、その美貌と甘美な声色で、一緒に空を眺めるように誘惑します、抵抗は虚しく殆どの場合、容易に誘われてしまいます。誘われるまま空を眺め続けると自意識を完全に失い、花婿としてこのRoomで一生を遂げなければならなくなります。
一説では、雑然と置かれたプレゼントボックスのようなその中身は、このRoomで一生を遂げた人々の骨ではないか、とされています。
Entrance
Room1に、48時間待機するとRoom2に移動します
Room200での治療を受けた結果、生活習慣の改善が必要と診断された場合、Room2に移動します
Room32000で、平和的解決が為されるとRoom2に移動します
RoomNo.14 Op.27-2で、恋焦がれる人のことを強く想うとRoom2に移動します
Exit
花嫁の誘いを振り切るとRoom3に移動します
花嫁と共にRoomを出られるとRoom13へ移動します
プレゼントボックスを開けるとRoom : への鍵が見つかることがあります