見えていた沼にハマった話

Twitterをご覧になっている方はとっくの昔にお気づきかと思いますが、最近めっきりヅカオタです。清く正しく美しい、あの阪急電鉄一部門の宝塚歌劇団です。ヅカオタと名乗るにはまだまだなような気がしますが、ジャニオタに足突っ込んだ当初も同じようなことを言っていたのでこれはいつか来た道。沼にはまるたびに同じようなことを繰り返しすぎてリフレインも喉が涸れそうなわけですが、ぼちぼち人類らしく過去から学ばんかいってことで今これを書いています。
と言いつつも例によってぬる~~~っとスローモーションで親指立てつつ沼へと沈んでいったので、明確なきっかけや時期はジャニーズの時と同様に定かでないのです。これを書いている意味をしょっぱなから失いつつありますが、いつだって備忘録は自分が見返して楽しければIt's all rightってことで、はりきっていきましょう。

Twilogを振り返ると、どうやら2017年の3月あたりから何故か宝塚について調べ始めていたようです。もともと知人にも結構熱烈なヅカオタがいたのですが、そことは全く関係なくある日突然Wikipediaを読み始めた記憶。とりあえずまずデータから入る己のオタク傾向……。そこからは何か映像を眺めながら出演者をWikipediaで調べ、素晴らしき先達の方々の観劇ブログを読みながらWikipediaで調べ、いやもうそれお前宝塚おとめ買えよ。てな感じの宝塚データマイニングライフをエンジョイしておりました。ちなみに後々、同居人にそそのかされたので無事おとめも購入しました。実際買ってよかった。公演パンフレットと照合する作業、超絶楽しい。ヅカオタレベルが上がったね!

時系列がもうかなり怪しいので、その頃特に影響を受けたとおぼしきコンテンツを順不同でいくつか。

①宝塚歌劇100周年記念 大運動会

これのせいで「えっ……タカラジェンヌさんってこんなチャーミングでキュートでアツい生き物なの……尊い……運動会はすべからく尊い……」と一気に宝塚というジャンルへの心理的ハードルが下がりました。ただしこの場合の「ハードルが下がった」というのは決して「タカラジェンヌ全然親しみやすいねーちゃんじゃん~親近感~」ということではなく、「あっ、俺この宗教イケるわ。ジーザス」的な感じなのでオタクのハードルとは一体。とにかく運動会はどんなジャンルにおいても神コンテンツだ、間違いない。司会を務めていらっしゃったのがジャニオタ(旧YJと言うべきか)にはお馴染みの真琴つばささんだったのも大きかったです。
柚希礼音さん率いる星組涙の優勝とか、ちぎみゆコンビお披露目とか、花組娘役椅子取りゲーム強すぎないか問題とか、トピックはいろいろありましたがわたしが妙に気になってしまったのは「なんか異常に面白そうな月組トップスター龍真咲さん」だったのでした……。

②嵐にしやがれ アニキゲスト宙組回

これを録画してBDに残しておいた自分を褒め称えたいと思います。「出演者を知った状態でもっかい観たら絶対面白いでしょ」と思って観たらやっぱり面白かった……。でもここに出てたタカラジェンヌさん、今はもう89期コンビの凪七瑠海さんと七海ひろきさんしか劇団に残ってないんだな~しかも二人とももう宙組じゃないんだな~と思うと時の流れの残酷さを感じます。もっと早くオタクになっていれば(これもいつか来た道)
とりあえず88期コンビのリフトを死ぬほどリピりました。あとこれたぶん当時も言ったと思うのですが、トップ娘役ポジで階段降りしてくるちゃんにの、おまえなんちゅう顔しとんねんって感じでめちゃくちゃ面白いですよね。この番組のおかげで当時、宙組へのイメージが「すごい美形揃いでみんなタッパもあって二次元感半端ないのに中身は小学生感ある」になりました。今でもあながち間違ってない気がします。

③星組公演「LOVE & DREAM」

これまでは主に劇団やジェンヌさんのデータとバラエティ系の映像ばかり漁っていたのですが、なんかどっかでこの夢のような公演のことを知ったんですよね(超曖昧)。宝塚にはお芝居とショーがあるって聞いたけど、へえ~この作品は全2幕のショーなんだ。えっ1幕はディズニーの曲やるの!? ディズニーの曲だけやるの!? なにそれみんなをつなぐ魔法のメロディー*in宝塚みたい!! ていうかポスターの妃海風さんのドレス神がかって美しいなオイ……もはやパークにいるディズニープリンセス(のフェイスさん)のドレスより綺麗で豪華なんじゃないかアレ……。
そんな感じでワクワクしながら映像を観たのですが、いやあもう第1幕のラスト、今まで観たディズニー関連で文句なしに一番美しいシーンでした。まさにLOVE & DREAM。ショー作品なのに全体を通してちょっとお衣装の種類が少ないのも、このシーンにすべてのソースを懸けてたってことでわたしは納得しております。……いやでももうちょいなんかやりようがあったのではなかろうかw
そんなこんなで、気付けばみちふうというコンビに完全にやられていました。歌がうまい人が好きな自分、北翔海莉さんの歌唱力に抗えるわけがなかった。V6坂本さん以外に「You'll Be In My Heart」をあんなに感動的に聴かせられる人がいたとは……。ただしこの時点でお二方ともとっくに退団されているという予想できていた展開。ヅカオタになって初めて真剣に検討した現場がOG舞台ってどうなのよ?? 結局行けなかったけど。

*「みんなをつなぐ魔法のメロディー」
2013年夏休みシーズンに放送されたNHKの特番で、ディズニーとジブリの楽曲を様々なアーティストが歌うという内容。特にディズニーパートは実際に両パークでのロケが行われキャラクターも多数出演するという豪華仕様で、わたしは関ジャニ∞とPerfumeのパートを編集して死ぬほどリピった。

④雪組公演「La Esmeralda」

お前さっきからショーばっかでお芝居はどうしたんじゃ、というツッコミがそろそろ来そうな感じですね。ちょうど宝塚にハマり始めていた頃、お芝居に関して暗澹たる思いを抱えていた*のでなんかもうお芝居でこれ以上傷つきたくないなとか思っちゃって……。この頃はひたすらショー作品ばかり漁っていました。今はもうお芝居も平気さ大好きさ。
お芝居でもショーでもそうなんですが、宝塚のとりわけ大劇場作品って人数で押してくる力がものすごいですよね。人海戦術というよりは純粋な数の暴力。これなんか見覚えあるな~知ってるな~って思ったらアレだ、Jr.マンションだ。となると宝塚の公演、特にショーは言うなればSUMMARYJOHNNY'S WORLDかってなもんで、そりゃ好きなわけです。そしてわたしは数の暴力コーラスが大好きなので、幕開け5秒で泣きがちです。
そんなショー作品の中でも、最もドハマりしたのがこの「ラ」こと「La Esmeralda」です。何がいいって、ギンギンギラギラで目が潰れそうなほど華美でゴージャスでむせっけえるほど暑苦しいところが最高にいい。緑と茶色って大地の心安らぐ色だとばかり思ってたんだけど違ったんですね。今じゃ緑と茶色に心騒ぎ胸躍る「ラ」の虜です。主題歌「愛のエスメラルダ」もめちゃくちゃ好きで、よくお風呂場で熱唱しています。エスメラルダ何回言うねん、同じフレーズ転調して何回繰り返すねんって感じだけどだからこその圧倒的洗脳力。これを雪組のスターさんたちが歌い継ぎながら銀橋に次々と現れるの、豪華と呼ばずして何と呼ぶ。
そして何より、このショーの映像を観たことでわたしは望海風斗さんに完全に恋をいたしました。「オチた」という言葉がこんなに相応しいシチュエーションに見舞われるなんて……。もともと89期という世にも恐ろしい深い沼には気付ききつつあり、そのほとりをウロウロしては出てくる情報出てくる情報にノックアウトされ、万が一ここにハマったらもうヅカオタ一直線だなという予感はありました。張れる限りの予防線は張っていたはずでしたが、歌がうまい人が好きな自分、望海さんの歌唱力に抗えるわけがなかった(デジャヴ)。いや~ほんとあのノルウェーのももちオタじゃないけど、好きになる人は向こうからやってくる。歌唱力と共にやってくる。それこそ「愛のエスメラルダ」でも、幕開けのお衣装から着替えて出てきて銀橋で文字通り一発かましにくるところ、最高に歌がうまい。歌がうまい!!!!! あとこの人のウインクと投げキッスは大音量SEとチープな視覚効果がつくタイプのやつ!!!!!
全体的に「ラ」は雪組が総力を挙げて客席をオトしにかかってるから恐ろしいですよね。映像で観ているだけでも声にならない声を上げて釣られまくるので、これ生でくらった人なんて生命が危ういのでは。いや逆に5歳くらい細胞が若返りそう(突然のリアリティある数字)。
たまたま家でWOWOWが無料で観れた時期があり、ちょうどその時にちぎみゆ副音声の「ラ」が観れたのも今思えばとてつもないラッキーでした。ご自分がメインで映ったところで「ぐあいがわるい……」って言い出した咲妃みゆさんの可愛さにぶちのめされたところまでは覚えてます。副音声ってどのジャンルでもゆるぐだで癒しコンテンツになるんだなあ。

*暗澹たる思い
数年間の間に、わたしとは壊滅的に感性が相容れないので今後絶対に金を払いたくない演出家が数人できた話。うち何名かは過去に宝塚で演出してたと聞き、少し調べてみたら宝塚での評判も散々だったので推して知るべし。なぜ暗澹たる思いなのかと言うと、その演出家による舞台仕事が今も絶えないからです。つらい。正直このせいで現場から足が遠のいた。
要するにただの個人の愚痴です。

ジャニーズにハマり始めた時には「Jr.がわかるようになったら終わりかな~」となどとほざいていた自分でしたが、今回は「実際に劇場に通い始めたら」「新人公演の配役が気になりだしたら」「宝塚友の会に入会したら」これらすべての条件を順調にクリアしていってます。終わりだな。
まあそんなこんなでハマりたての特権である「雑誌を隅から隅まで楽しめる」「過去映像を漁るだけで幸せになれる」「画像検索するだけで幸せになれる」をフルに活用し、楽しいヅカオタライフを送っています。

というわけで、ヅカオタ導入編はこのあたりで。実際に観に行った公演の記録も遅ればせながら少しずつつけていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?