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望海風斗さん(と雪組とわたし)の話

この3年ちょっとのことを忘れたくないので自分のために書き残しておきたい。明日に向けて気持ちを整理するためでもある。
あくまで永遠のクソにわかによるひたすら自分語り・戯言・妄言なので、事実関係の錯誤以外は大目に見てください。

出会い

宝塚にハマったきっかけの記事でも書いたけど、2017年頃から突如宝塚に興味を持ち謎のスピードで情報を調べ始めた。
宝塚100周年運動会での望海さんは「あっなんか2番手さん(だよね)がトップスターさんのオーラにやられて倒れた……トップ娘役さんも倒れた……まあ花組のトップスター様様だししかたなかろう……」~完~ という入場行進の印象しか残っておらず、正直この時点では全然自分の記憶には残っていなかった。
その後過去のショー作品をあれこれ観るうちに、「La Esmeralda」と運命の出会いを果たす。元々歌の上手い人にめっぽう弱いのだが、望海さんの圧倒的歌唱力はもちろん圧倒的ギラギラ感とエネルギー(ラは雪組全体がそうだったけど)に完全にハートをブチ抜かれ、「わたしこの人を劇場で生で観なかったら絶対に後悔するな」と強烈に自覚。それまで何故か「まだ劇場に行くには早いのでは」と謎のグズつきをみせていたのが、一気に「なんとしてでも行ってやる」モードに切り替わり見事2017年12月に当日券で星組観劇。初めての宝塚の余韻を噛み締めつつ、次の雪組公演—望海さんの大劇場お披露目公演を待つこととなった。

「ひかりふる路」「SUPER VOYAGER!」

2回目の当日券ということでかなりスムーズに並び、無事にB席最後列で観ることができた。
「ひかりふる路」の冒頭、マクシムがダントンの呼び込みでせり上がって歌い出すところで涙腺が崩壊し、「葛藤と焦燥」のまあやちゃんの絶唱で号泣し、最後の牢獄のシーンはもうずっと泣いてた。
それまでいわゆるミュージカル作品に対して「話が面白い」と思ったことがなかったのだけど、「ひかりふる路」はその自分の固定概念を華麗にひっくり返してくれたのと同時に、「なんでミュージカルって突然歌い出すの?」という浅はかな疑問を粉砕してくれた。
文字通り劇場のはじっこに座っている自分のところまで望海さんの歌の力が響いてきて、そりゃもうさんざん泣いたのだけど「面白かった!」「すごかった!」という真っすぐな好意で満たされて幕間もずっと身体中がほかほかしていたのをよく覚えている。
「SUPER VOYAGER!」も、コマさんのシーンだけに飽き足らず「何故そこで泣く?」みたいなシーンでもひたすら泣き、とにかくずっと泣いてた。ようやく望海さんとまあやちゃんを観れたから感動もひとしおだったのかな、と思っていたがこの後どの組を観に行ってもよくわからんポイントで感動して泣き出す事態が多発したのでたぶんそういう人体の構造。
プロローグのあれやこれやの歌詞は「おいおい今時ジャニーズでもそんなん歌わんぞ」と思ったものの、クソにわかにも各スターさんの強烈な印象を残し、いわゆる番手のついているスターさんをすぐに把握できたことを考えるとおのれ野口先生め……となる。
中詰めのまあやちゃんと咲ちゃんのデュエットで、ラの時点で薄々感じていた「トップ娘役さんと2番手さんが絡むのがめっちゃ好き」という己の傾向を完全に自覚した。好き。
グッズのポンポンを開演前に入ったキャトルレーヴで初めて知り、「ジャニオタの本能が囁いている……公式供給の手持ち武器があるなら絶対に買っておいた方がいいと……!!」と完全なる勢いで購入したのは結果的に大正解だった。2階席まで組子を派遣してくれる客席降りだったので、ポンポン振って一緒に踊れたのは本当に素敵な思い出。

「SUPER VOYAGER!」はお正月にNHKでの放送があったのを録画していたので、帰宅してすぐにおかわり視聴した。「海に浮かぶ月」の娘役さんをドレスの色に基づいてどれがどなたなのか書き出して覚えたり、家に遊びに来てくれた友人たちに観せたら全員あーさの美しさにやられてまさかのもう一周したり、気が付けば短期間でかなりの回数このショーの映像を観ていた。結果としてこの後自分の中で雪組全体の解像度を上げる基盤となったので、やはりハマりたての情熱はすごい。

あと同時期に望海さんのBrilliant Dreams + Nextを視聴し、「この人……さては……超絶ジャイアンかつ姫キャラだな!?」と舞台外での望海さんのこともものすごく好きになってしまった。そういう人ばっかり好きになる性癖。

「凱旋門」「Gato Bonito!!」

クソにわかなので「轟悠さんがこの目で観れるってマジか……都市伝説とかじゃないのか……実在されるのか……」とアホ丸出しで臨んだ「凱旋門」、お約束通り「いのち」で号泣してボロボロになった。ラストシーンの「いのち」もさらに泣いて、ここから30分で立て直してショーに臨まなくちゃいけないのってタカラジェンヌさんも大変だろうが観客のこっちも大変だぜ……と変な感情を抱いた。
2番手時代の望海さんを生で観ることができなかったため、自分にとって「凱旋門」は望海さんのお芝居の幅を感じられるすごくいい機会だった。あと舞台美術がとても素敵で、フーケのシーンとかずっと後ろの組子たちにオペラ合わせていた。
ラでハマったおたくなので、ラテンショーはとにかく嬉しくて嬉しくて仕方なかった。しょてからダイスケ先生の性癖が迸りまくりで「ヒエーッ」「ギャー」「いけませんそんな……!」「歌上手すぎかよ」と低レベルな感情の動きに振り回されていたらショーが終わっていた。マジか。
プロローグでまあやちゃんが登場して、望海さんと絡んだ後に一人残って歌うところが尋常じゃないくらい好きであそこ観ると毎回泣くのでもういよいよ病気かなんかだと思う。あと神になるガート・ボニートさんが「愛は明日」と歌い上げるのも毎回めっちゃくちゃ泣く。ダイスケショーはひとの心のセンチメンタルをガンガンに刺激してくる……。

ガトボニは本当にすべてのシーンが好きすぎるので列挙する。
・冒頭の子猫ちゃんたちとみとさん
・オケボックスからほんとに猫みたいにシュッと出てくる咲ちゃん
・衣装とはいえみんな首輪してて性癖がすごくて体温が上がる総踊り
・まあやちゃんと咲ちゃんのじゃれ合い。これ公演が進むごとにどんどん本物の猫同士のコミュニケーションみたいになってきて最高だった
・やたらめったら濃い野郎どもをカゲコーラスに従えたやたらめったら濃い(前方のお客様はみんな死んだのでは?)クンバンチェロ
・旧BBBのマリーちゃんのピアノのシーンみたいでかわいかった咲きわ場面
・ガチキャットファイトする個性豊かな娘役猫ちゃんたち
・まあやちゃんを横目で眺めながら焦れるようにタイをほどく色気の塊な望海さん(たぶんこのシーンだけ30回くらい繰り返し観た)
・マルチアングルが本当に欲しかった5組の美しいタンゴ
・ヤバめの白昼夢キターと思ったにわさんと子猫ちゃんたち
・ギッラギラのあーさとアマゾネスな娘役さんたち、みんなヘアメイクがすごく凝っててかわいかった
・下級生の把握と何期なのかを覚えるのにものすごく役立った銀橋カーニバル。YUKIGUMILK最高。あきの顔芸はヤバい。
・世界一可愛いまあやちゃんの銀橋渡り
・ヤバめの白昼夢その2の総レーススケスケパンタロン軍団……がんばってグイグイいくひとこ、ひとりだけ汗びっしょりでそれがむせっかえるほど色っぽいあーさ、確実に望海さんと何かをおしゃべりしている翔ちゃん、そして望海さんにガブーといかれる瞬間にもうなんか言葉にしてはいけない類の表情をなさっている咲ちゃん。舞台写真めっちゃ買った
・最高のコパカバーナ
・上級生たちの磨き上げられた技術にひたすら感動して震えたシンガプーラ
・超絶可愛い黒猫さんたち(このまあやちゃんの舞台写真は天才……黒レースにもふもふがついた手袋だなんて……)
・この空気の後にシリアスな歌い出しで出てくるの毎回大変そうだなとか思った翔ちゃん
・真っ白なお衣装で誰よりも高くジャンプするまあやちゃんの身体能力(後に、古巣花組のマイティーに教えを乞うなどしてこの公演のために相当鍛えたらしいと知って涙した)
・むせかえるような熱い男役群舞
・望海さんとまあやちゃんのバチバチのデュエットダンス(真彩ちゃんのスカート捌きが美しすぎた)
・雪組みんなが猫じゃらしのシャンシャンを振り回す狂乱のパレード
気の向くままに列挙したけどまだ全然言い足りない。書いてたらまた観たくなってきた。

幸運なことに、S席のチケットを手に入れもう一度観劇することができた。それまでずっと2階席最後列からしか観たことのないよわよわおたくにはS席1階の刺激は強すぎて、「すごかった」以外のすべての記憶を失った。銀橋を渡られるスターさんがものすごい近くに感じられて、たぶんこう……こちらはさぞマヌケでぼへーっとした顔をしていたのではないかと……。つらい

公演BDの発売日前に「もう店着してる」との情報を手に入れ、仕事終わりにキャトルに立ち寄ってゲットしたのもいい思い出。このショーをひたすら観続けることで雪組生をあらかた把握することができ、雪組のことがどんどん好きになっていった。その結果、ガトボニに関しては観るたんびに涙ぐむようになってしまったので愛というものは厄介である。

「ファントム」

後追いとはいえ望海さんのブリドリを観たので、「夢って本当に叶うんだな」と感動するしかなかった。望海さんの夢が望海さんとまあやちゃんのふたりの夢になり、それを雪組みんなでこの素晴らしい形にまで作り上げたということに「こんな運命的なエピソードある?世の中捨てたもんじゃないな」と変な境地に達した。
雪組全体の解像度が上がったタイミングだったこともあり、本当に舞台全体を楽しむことができたと同時に全然目が足りず結局当日券を役替わりで2回、東京千秋楽はライビュで観た。
公演の感想はツイッターでだいぶつぶやいたが、とにかく望海さんとまあやちゃんの歌の力がすごいのはもはや言うまでもないけど雪組全体の歌の力が格段に上がっていただけでなくお芝居と舞台美術の力もすごくて、特に2幕はもう延々泣いていた。東京千秋楽の日に公演BDが発売になったので映画館からダッシュしてキャトルに駆け込んだのだが、散々ライビュで泣いたのにその後BD再生してもまだ泣いたので時間と覚悟がある時にしかファントムは見返せない。なんなら脳内再生だけでも泣ける。

自分のために好きだった(泣く)ポイントを列挙する。
・冒頭のエリック登場シーン
・クリスティーヌの初登場時の服装が絶妙に田舎っぽいところ
・地下でブケーの腕をつかむエリックの手が伸びてくるところ、結構マジで怖い
・あゆみ姉さんのピルエット。日によっては4回転してたと聞いたんだけどマジですか
・Where In The World
・ジョルジュを筆頭に全員が超絶フリーダムなオペラ座の裏方組と、それを有無を言わさず追い出してブチかますカルロッタの強烈すぎるパンチ
・ジャン・クロードがやさしさの塊で、クリスティーヌのことを本当に親身になってなんとかしてあげようとする振る舞いのすべて
・Homeの冒頭、ストップモーションを挟みながら団員たちがそれぞれの日常を過ごし去っていくところ
・奇跡のHome
・基本的に声のデカいルドゥ警部
・カルメンのリハーサルでひとこ・あやな・カリ様をおちょくってヘラヘラしているエリック
・ふたりの基礎的なソルフェージュの高水準っぷりを見せつけるYou Are Music
・ビストロでキャリエールがものすごく優しくクリスティーヌを見守るところ。全幕通じてキャリエールは台詞のないお芝居がとにかく細やかで本当に素晴らしかった
・ビストロで正装する従者たち
・ビストロで突如素晴らしい歌声を響かせめっちゃくちゃ目立つメイドのありすちゃん
・クリスティーヌの歌が終わって皆が盛り上がる中、カルロッタにバッチバチの嫌味を言いに行って火花を散らすマダム・ドリーヌ(ガトボニでもこのふたりの喧嘩見たぞ)
・真っ白なコロスたちの手をあっちこっちへと渡る花束を追いかけ、気が付けばひとり取り残されるエリック
・もはやまあやちゃんのモンペと化しているのでお芝居とはいえまあやちゃんの声が出なくなるなんていうシーンはつらすぎる
・エリックストーリー、あみちゃんの泣き声が本当に悲痛だしキャリエールもずっと悲痛な表情を浮かべているしどこ見ても泣いてしまう
・My True Love
・エリックに背を向け逃げ出してしまうクリスティーヌの心情、まあやちゃんが見出した心の動きが素晴らしかったしそれが演技で伝わってきたのが本当にすごかった
・取り残されるエリックのあまりに悲痛な姿、日によっては本当に小さな子供のように泣きじゃくるエリックがつらかった
・咲ちゃんこんなに歌上手かったか? と驚き、涙が止まらなかったYou Are My Own
・東京千秋楽のキャリエールはエリックを撃った後に泣いていたと思う。たぶん幻覚ではないはず
・エリックの遺体と一緒にセリ下がっていくキャリエールの表情
・エリックを喪ったクリスティーヌの虚ろな表情と歌声、そしてエリックの思い出に包まれてあまりにも美しい涙を流すクリスティーヌ
・フィナーレが全体的に天才すぎて最後はとてもあたたかな気持ちになれるのが宝塚は本当に素晴らしいと思う
我ながらなっがいな!! まあとにかく思い入れがすごいんだわ……。よく泣いたよほんと。

「20世紀号に乗って」

友の会でチケットを取れず諦めかけていたが、ダメ元で申し込んだMy Bunkamura先行でかなり見やすい席を手に入れることができて狂喜乱舞した。(シアターオーブは席の位置によっては視界も音響もかなり差が出るらしいと聞いて戦々恐々としていた)

この公演こそ好きだったポイントすべて列挙するしかないやろ!!
・オリバーとオーエンが登場から既にかわいい。いかにも上司に振り回されて神経にキてそうなオリバーとアル中オーエン……
・主題歌が大好き
・フラナガンの車掌さん制服、これ完全にポケモンのサブマスやん
・とんでもないビジュアルで登場するロックウッドとこちらもかなりインパクトのあるセクスィー美女アニタ
・前代未聞のご登場をされるトップスターオスカー、前代未聞のご退場をされるオスカーのお帽子
・ご登場のインパクトもそこそこにいきなり大ナンバーをかますオスカー(なお部下には容赦なく裏拳をキメる)(オーエンは避けたがオリバーは直撃)
・『また始まったぞ』みたいな顔して見守る部下たち
・絶望的に音痴なイメルダ
・マジレッサーリリー(電車賃もしっかり請求)(絶望的にダサい服)
・オリバーとオーエンが一生懸命ゴロゴロするキャスター付きの椅子withオスカー
・たぶんものすごく難しいヴェロニクのナンバー
・わけのわからんポージングで写真に納まり続けるブルースちゃん、一目見ただけで「あっこいつおバカだ!!」とわかる
・おバカを極めて一緒に20世紀号に乗りこんじゃうブルースちゃん、リリーもドン引きかと思いきやめっちゃアメリカンなノリでバカップルっぷりを見せつけ始めたので笑った
・究極のバーター俳優ことブルースちゃんのブロマイド芸
・部屋に乱入してくるオーエンにビビって吹っ飛ぶブルースちゃん
・部下コンビが情に訴えてくるのをつれなくはねのけるリリー
・「なんかこう……情熱の炎が燃え上がりすぎて喧嘩したんだろな……」という感じがよーく伝わるオスカーとリリーのダンス
・「ボス、この汽車走ってんですよォ」
・前代未聞の聖書へのスポットライト、荘厳なコーラス、美形たちの顔芸が炸裂するスローモーション
・バイタリティ溢れるオスカーとブルースちゃんの変則デュエット
・スポンサー(候補)のご機嫌を取るべくおかしなことになるオーエン
・リリーは大スターなのでお着替えもしちゃうのだ♡ 緑のドレスほんとかわいかったな……
・ハイテンションでイチャイチャするバカップル再び。自分が観た回はリリーの上着で闘牛みたいなことをして遊んでいた
・バカップルたちの戯れをドン引き顔で眺めるオスカー
・ブルースちゃんのブロマイドを容赦なく抹殺するオスカー
・歌で熾烈な言い争いを繰り広げるオスカーとリリー、最高
・スポンサー獲得をボスに報告する部下コンビ、めっちゃ得意げだしなんだかんだでボス大好きでかわいい
・ゼロの数で大騒ぎする三銃士。この曲は振付もかわいい
・ブルースちゃんのブロマイド、なんと5枚つづりもあるよ
・ノブレスオブリージュ精神を発揮する慈悲深いリリー(手切れ金とも言う)
・新作の話に花が咲き、なぜか「オリーブを売る」くだりで感極まるオスカーとリリー。結局ものすごく通じ合っちゃってるんだよな
・どうにかしてリリーにサインを書かせようとする三銃士となんとしてでも阻止しようとするブルースちゃんの大相撲in20世紀号特別室。このノリでいくとレティシアさんは行司さん。
・ひとりでアメコミやってるブルースちゃん。壁にぶつかったりドアに挟まれまくるギャグのノリは完全に「金色のガッシュ!!」だったな
・「後頭部を大事にしろよ! 大事な商売道具だろ」(※うろ覚え)
・いよいよ本格的に飲んだくれるオーエン
・ピッピ-しながら逃げるレティシアさん
・ついに出た! マックス!! たぶんこいつもおバカ
・まじめにマックスの話を一緒に聞きながら大げさなリアクションしてるブルースちゃん
・「僕はどんな役?」「雷に打たれて死ぬ青年の役さ!」「雷に打たれて死ぬ」「インパクト抜群さ!」(※うろ覚え)
・なんとかして合間にオリーブを売ろうとするリリー
・突然のお告げ(好きすぎてしばらくこの救世主オスカーの写真を本棚の一番目立つところに飾っていた)
・よくわかりませんがたぶん「バベット」ぜんぜん違う話になりましたよね? マックスそれでいいのか??
・酔い潰れて寝こけるオーエンと一緒にやけ酒するオリバー
・自殺を予告しにくるオスカーに「えええっ(裏声)」とビビり慌ててオーエンを起こすオリバー
・「ああっ石を投げないで」(※小芝居付き)
・「ボス、本当に死ぬ気かな?」「なわけない、俺たちより長生きするよ」(※うろ覚え)
・突然のサスペンス
・ようやく本業で呼ばれるジョンソン先生、患者を見るなり「なんだジャフィさんか」と言って即座に帰ろうとする非情さ
・「傷ひとつありませんよ」思い込みの力ってすごい(オスカーを構成する9割かもしれない)
・「視線を感じたら首を横に振るだけです」(※うろ覚え)
・なんか最近見たばっかりな気がする構図で繰り広げられる一世一代の大茶番、オリバーとオーエンのくっさい芝居、ジョンソン先生も渾身の芝居、なぜか泣き出すブルースちゃんとつられるアグネス、現場は混迷を極めております
・オリバーの背中でサインするリリー、ペンを受け取りに来るオーエン
・ピーターラビット
・ドストレートな痴話喧嘩(オスカーの芝居を真似するリリーがかわいい)からの和解
・結婚した!!!!! だいきほが結婚した!!!!! トップコンビの大痴話喧嘩と結婚を見届けたわたし大号泣(本望です)

亡霊なので、今でも円盤化されなかったことを悲しんでいる。全宇宙の損失やでこんなん。

「壬生義士伝」「Music Revolution!」

「壬生義士伝」はとにかく雪組全体のお芝居が良くて終盤は例によって泣き濡れていたが、どうにも話のピントが合っていない脚本のように感じて「この話はいったい何の話だったんだよーーー!?」と心の中で叫びながらエンディングで泣いていた。浅田次郎先生はこんな話を書かん。(まあ石田先生なので自分と合わない覚悟はしていた)
「Music Revolution!」はとにかく最高で、このあとパターン違いで2回観ることになるわけだけど何度観ても楽しいショーだった。
結局当日券で2回観たのだけど、今思うとこの時点で予感があったんだよな。後から答え合わせされて「やっぱりそうだったんだよね」と腑に落ちた人いっぱいいるだろうな。
感想はめっちゃツイッターでつぶやいたので割愛。

「はばたけ黄金の翼よ」「Music Revolution!」

ご縁があって初めて行けることになった全国ツアー。こちらも感想はめっちゃツイッターでつぶやいたので割愛。ご当地アドリブが楽しすぎて、これアイドルの円盤だったら初回限定盤の特典として全国各地のアドリブ集めた映像がつくやつだなと思った。宝塚もそれやんない? えったまにネタが危なすぎて無理??

「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」

大劇場作品で唯一観ることのできなかった公演。初めて友の会でS席のチケットが当たり、退団発表があったことを受け「もうカウントダウンなんだ、この1回の機会を本当に大切にしなければ」と思っていた矢先、自分が行くはずだった公演直前からの中止だった。
新型コロナの感染状況が急速に悪化していた時期であり、最悪の事態を想定し覚悟をしなければいけないと心の準備をしようとはしていたもののやはり中止の現実を受け止めきれず、しばらく泣き暮らしていた。録画したカフェブレも、購入だけはした公演BDも、どうしても辛くてまだ観れていない。きっとこの公演を観ることができるのは、コロナ禍が過去のことになってからなのかもしれないなと感じている。

ものすごく気持ちが沈んでいたが、この時期に雪組本が発売になってそれはとても楽しく読むことができた。歌劇とGRAPHも趣向を凝らして楽しい誌面を届け続けてくれて、慣れない在宅勤務でしんどかった気持ちを本当に助けてくれたなと思う。

「炎のボレロ」「Music Revolution!」「La Voile」「NOW! ZOOM ME!!」

それまであまりエンタメ系の配信には興味を持てずにいたのだが、雪組の配信となればやはり話は別だった。NZM!!はなんと3パターン全部配信してくれたし、東京宝塚劇場での公演も再開したタイミングだったので、観劇ついでにキャトルでグッズを買って配信に臨むことができて本当にありがたかった。まあやちゃん出演のCパターンは望む中で最高の形のアディショナルタイムで、「私が踊る時」のイントロが流れた瞬間すべてを理解し声をあげて泣いた。あとふたりのMCもラブが溢れていて泣いた。

明日に向けて

9000字も書いちゃっていい加減力尽きた(後半の失速がひどい)し、思い出を振り返っていたらだいぶ気持ちも落ち着いてきた。
宝塚の男役さんって本当に不思議な存在で、たとえ宝塚の外で女性が男性を演じてもそれはやっぱりもう「宝塚の男役」ではなくて、だからどうしても卒業によってその人の「宝塚の男役」は絶対に観ることができなくなるというのはわたしにとって動かしがたい認識で、そのことがさみしくてさみしくて仕方ない。
宝塚の男役の望海風斗さんが本当に大好き。その隣で走り続けた真彩希帆さんも本当に大好き。2人と一緒に笑い合う彩風咲奈さんが大好きで、雪組のみんなが大好き。どうしたって埋めようのない喪失と、それでもまた新しい雪組が始まってそうやって100年続いてきたし繋がっていくんだという歓びとでやっぱりぐちゃぐちゃしている。
気持ちに答えが出ることはないけれど、明日を迎えることに恐怖はない。いっぱい泣くだろうし、やっぱりさみしくて仕方ないだろうけど、最後に素晴らしい作品たちと巡り会えたことを楽しみ、旅立つ人々をしっかり見送ろうと思います。

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