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日本レガシー選手権 夏 優勝レポート&8-Castのサイドボーディングとか

こんにちは、無印です。
https://twitter.com/NoMark_mtg

先日開催されたプレイヤーズコンベンション千葉2023。
そのサイドイベントの一つとして行われた日本レガシー選手権 夏にて、横浜に続き優勝することができました。


前々日までの予想

3月に行われた禁止改定でのデルバー / イニシアチブの弱体化により、それまで押さえつけられていたコンボが幅を利かせているという話はちらほら耳にしていた。
その中でも特にショーテルが最大勢力で、リアニがそれに続く形という認識だった。

また、弱体化したとはいえデルバーは環境に一定以上おり、引き続きURかタルモを足したRUGが主流かなという印象。
MOではオークの弓使いを3−4枚採用したグリクシスデルバーが出てきたという話題も聞いてはいたが、発売日直後のリアルの大会でそんなに数がいるか当時は懐疑的であった。


前日

土曜日はモダンオープンに出場し3−3−1でドロップ。
その時に思ったのはやたらとウルザトロンが多かったこと。

新カードで最近ずっと話題になっている一つの指輪を複数枚採用した形であり、先述の「発売日直後のリアルの大会にも関わらず3−4枚揃えている人」が多かったということになる。

上記から翌日のレガシーでもオークの弓使いを購入し使用しているデッキが結構多いのではという疑念がよぎった。

事前の想定としてはコンボ(ショーテル・リアニ系)とデルバー(RUG
RUG・UR)が同じくらいで、雑多なデッキが続くというふんわりしたものだった。
しかしながら、前日の状況から思ったよりとしてオークの弓使いは想定よりも多そうだと意識せざるを得ないと認識を改める。

特にオークの弓使い入りで結果を出し始めているグリクシスデルバーがデルバー系でトップ、また使用者は少なそうだが元々ショーテルに多少有利でデッキの弱いパーツが抜けたアルーレンあたりは姿を見てもおかしくなさそうという印象。

一方で8-castの立ち位置は前回に続き悪くないとも思っていた。
元々エルフ以外のコンボに強く、エルフについてもオークが村を焼いてくれるおかげで少なかった個体数がさらに減少しているという読み(願望)。

また、デルバー系も基本5分で、グリクシスについてもオークの弓使いが入った代わりに、ゲームの展開上こちらに効きにくい思考囲いが取られていたりするため、サイドボードとプレイングの意識を切り替えればそう大きく不利になることはないと祈って大幅な調整変更はせず。

上記からサイドボードの残り2枠くらいを検討しつつ寝落ちし、翌朝にあらためて決定。
急いでリストを記入して会場へ。


デッキリスト


本戦

※メモのライフ推移を見ながら怪しい記憶で書いてます
大まかな展開は合っているかと思いますが、細かい部分は正確ではない可能性があります

R1:スニークショー 後手 ◯◯

G1
こちら1マリガン。
相手はフェッチを並べるゆっくりしたスタートで途中までコントロール系かどうか判断つかず。

こちらはサーガ->墳墓で2t3tトークン生成からサーチで針を持ってきて切られてなかったフェッチを指定。

4tにショーテルを撃たれたが、こちら河童・相手グリセルだったので返しに7/7のトークン2体と6/6ブロック不可の河童で押しきり。

G2
こちら1マリガン。
確かペタル2、否定の力、エムリー、船殻、大田原でキープ。

ファーストドローがWill。
相手がドローソースを挟んでくる事に賭けた方が勝つ可能性が高いと判断して、大田原・ペタル2でエムリー出さずにエンド。

防御の光網にエムリー切って否定の力、ショーテルに引いてきたエムリー2号を切ってWillとマスカンを弾いていくが、マリガンもあり手札は残り船殻のみ。

しかし我慢した甲斐があり、相手のブレストに船殻を合わせたところ対応がなくクリティカルヒット!
賭けに勝った形で大きくアドバンテージを得て、途中の兄弟仲の終焉(3点モード)も否定の力素撃ちで船殻を守って完走。


R2:ドゥームズデイ 先手 ◯×◯

G1
こちら1マリガン。
墳墓からチャリス1には親身の教示者をコストにしたWillを当てられるスタート。
その後思考囲いを撃たれるが、サーガ2回起動からトークンで2パン。

G2
ハンデスでカウンターを抜かれるスタート。
後手で諸々展開しては見るが、カウンターを引き直す前にドゥームズデイ。
相手のパイルミスに賭けて一応チャリスを2で置くが、積まれてないわけもなく魂の洞窟からタッサの神託者で〆。

G3
こちらダブルマリガン、相手は1マリガン。
こちらは確かエムリーから入り、相手はまたもやハンデススタート。
追加したサイでちまちまライフを削っていくが、相手の場にシェオルドレッドが着地し、ライフを減らせなくなる。

何ターンか経過したところでこちらの場に救世主の河童が着地。
ライフが結構ギリギリだったがシェオルを借り手でバウンスし、サイのバックアップで18/18まで育った河童が酔ってないトークン達と共に21点を削り切った。


R3:赤単ペインター 先手 ◯◯

G1
こちらダブルマリガン、相手1マリガン。
エムリースタートからガラクタを回すプランに対し、相手は金属モックスと2マナ土地から鏡割りの寓話スタート。

寓話のディスカードで丸砥石が落ちペインターと判明。
ウェルダーも着地し盤面を着々と築かれる。
対してこちらもサイで応戦。トークンを量産し飛行で詰め切るつもりでゲームを進めていく。

相手が決めに行くにはカードが足りないようで、罠橋で耐える姿勢をとってきたため、大田原で罠橋を戻して飛行フルパンで詰め。

G2
相手ダブルマリガン。
お互い針でサーガ指定からウェルダーに四肢切断を撃ったり、エムリーにREBを撃たれたりしてグダグダな展開に。

最終的に後続のエムリーで引き増して河童で〆。


R4:アブザンPod 先手  ◯×◯

G1
お互いマリガンなし。
1t河童の実績を達成し、そのまま河童が完走。

G2
お互いマリガンなし。
G1でガラクタ等で見えたカードがPod、孤独、語り部の杖でデッキ構成がよくわからず中途半端なサイドボードをしてしまう。
ベテラン->セラピーのNic Fitムーブからケンリスまで繋がり、途中対応をミスって負け。

G3
相手1マリガン
エムリーかサイ(あまり覚えてない)スタートでソープロされる立ち上がり。

相手のクリーチャーとイチャコラしてたら時間切れで追加ターンに。
最後は追加ターン中に河童とサーガトークンで押し切り。


R5:ティムールデルバー 後手 ×◯◯

G1
お互いマリガンなし。
相手デルバースタートからWill・目くらまし・稲妻で綺麗に捌かれて負け。
先手番か、相手が何か1枚なければなんとかなったかもなあと思いつつサイドに。

G2
相手ダブルマリガン。
1tサーガ、2t墳墓でトークン×2から影槍を持ってきて6点→13点。

G3
お互いマリガンなし。
影槍キャストから2t目チャリス1を確かカウンターされる。
途中濁浪が出てくるも、サーガトークン2体の打点が高すぎて勝ち。


R6:URデルバー 後手 ◯◯

G1
お互いマリガンなし。
確か先手1tデルバー即変身、後手1tチャリス1に対してWill->Willでチャリス着地まで。
その後サーガからトークン2体->影槍でダメージレースを破壊して勝ち。

G2
こちら1マリガン、相手ダブルマリガン。
初動のデルバー即変身から2パン貰うも、河童かサーガトークンが通ってダメージレースが成立しなくなり勝ち。


6−0であとはID2回でTOP8だ!と思ったら全勝3人しかいなくて下当たり。
前回に引き続きまた6−0からIDできないのかという気持ち。


R7:ティムールコン 後手 ××

G1
こちら1マリガン。
サーガトークンで押し切るプランだったが、メインから激しい叱責が飛んできて爆発四散。
トークン2体の前で相手に余裕がありそうだったから嫌な予感はしてたけど、叱責メインは聞いてないって!

G2
お互いマリガンなし。
ガラクタで見えた爆薬を針で止めるが、針に母聖樹。
その後の爆薬に関連するやり合いでめちゃめちゃミスり、ウーロが反復横跳びできる盤面に。
そのままミンスクや忍耐まで着地して削り切られ負け。
爆薬まわりをミスってなければ微不利〜5分くらいの盤面にできていたはずが……

6-0して頭も体もデッキも完全にIDモードでうまく切り換えれず。
下手くそを晒してしまった。


R8:グリクシスデルバー 後手 ◯◯

知り合いの知り合いで話したことのある顔見知りだったこともありちょっと気が楽に。
IDモードからうまいこと切り換えられた

G1
お互いマリガンなし。
確か先手デルバーに対してサーガからトークン2体->影槍でダメージレース破壊して勝ちだったはず。
デルバー戦が後半に固まってて記憶が混濁している…

G2
相手1マリガン。
相手の初動はオークからスタート。
何回か育って大きくなったトークンは大田原で対処し、サイからトークン生成で盤面を取り返しにかかる。

サイでトークンを3体ほど作ったところで除去が飛んできてサイが退場し、トークン×3 vs オーク本体の構図に。
その2t後くらいに河童が降ってきて無事着地し、そのまま押し切る。


7−1の2位抜けでTOP8!
R7でID不可から負けた時はどうなることかと思ったが、持ち直してなんとかなった!


準々決勝:グリクシスデルバー 先手 ◯◯

R8のお相手

G1
相手1マリガン。
1tサーガ2tトークン生成プランでスタート。
そのまま影槍サーチまで通り、相手の1tチャネラー2tチャネラー即昂揚を粉砕して勝ち。

G2
お互いマリガンなし。
相手デルバースタートで、こちらの墳墓->チャリス1をカウンターされ墳墓を不毛、次ターンのサーガも不毛される立ち上がり。

しかし上から墳墓とサーガを引いてきて、なんやかんやトークン生成から影槍装備が間に合いダメージレースを破壊して勝ち。

溶融用に否定の力を構えていたが、相手もWillセットを持っていたらしく溶融引かれてたら負けてた。危なかった。


準決勝:BRリアニ 先手 ×◯◯

G1
こちら1マリガン、相手ダブルマリガン。
チャリス1を設置して墓地に釣られて困る生物もおらず次のターン詰め切れるかな〜と思っていたら、暴露->セラの使者->動く死体と動かれチャリスをすり抜けられる。

受けが大田原しかなく、ガラクタ物読みで3枚くらい追加ドローしたが辿り着けず負け。
恐らく1枚しか入ってないセラの使者を素引きされてたのは不運だった。

G2
お互いマリガンなし。
先手チャリス1->サーガと動きトークン生成モード。
相手は悪ふざけでチャリスを割ろうとしてくるが否定の力で追放。
サーガのサーチでランタンまで持ってきて盤石の状態で詰め切る。

G3
相手1マリガン。
こちらは墳墓、カラカス、チャリス、Will、否定の力、ブルーカウント、ガラクタのほぼパーフェクトなハンドでキープ。

相手は悲嘆ピッチから入ってきて、Willを落とされ、こちらはチャリス1で応戦するスタート。

その後相手の土地が1で止まり、ペタルから動く死体で悲嘆を釣ろうとしてくるが、否定の力で弾く。
そうこうしているうちにこちらは青マナとエムリーを引き当て、最終的にはチャリス1 / 2 / 3のジェットストリームアタックでガチガチに盤面を固めて最後は河童かサーガトークンで〆。


決勝:ANT 先手 ◯◯

G1
お互いマリガンなし。
先手チャリス1スタートから、途中でチャリス2も追加しガチガチに固める展開。
相手も土地は置けている+こちらが墳墓で最終的に10点くらいダメージを受けているので素引きテンドリルだけどうしようもないと思いつつターンが経過していく。

結局相手にテンドリルを引かれる前にこちらの河童が間に合い、2パンで詰め切る。

G2
こちらダブルマリガン、相手1マリガン。
ダブマリだがWillセット、チャリス、土地2でキープ。
相手の初動思考囲いでWillを抜かれるが、上からペタルが降ってきて返しにチャリス1の設置に成功。

その後物読みとエムリーを絡めてこちらが優位な展開になり、チャリス0 / 1 / 2のジェットストリームアタックが完成。
ただ、クロックを引けていないのとサイド後のため、時間がかかると突破されうる状況。

数ターン経過後サーガを引いてきてクロックの設置に成功するが、ラストターンの前に相手も衰微でチャリス1を割ってくる。
ラストターンで夏の帷から入られ否定の力で弾くが、そのままコンボに。
しかし長丁場のトーナメントの最後、スレッショルドを達成した陰謀団の儀式が疲れからか、不幸にも黒塗りのチャリス2に追突してしまう。

そのままマナが足りなくなりサーチ->テンドリルまで繋がらず、ターンが帰ってきて勝利。


勝った!まさかの連覇!
前日・当日とも友人に散々煽られフラグを勝手に立てられましたが、当たり運や引きの強さに助けられ立てられたフラグを全てへし折りました。


サイドボード解説

ここからは下は今大会で実際に行ったサイドイン・アウトと、どんなことを考えながら入れ替えてるかの解説です。
Bestではないかもしれませんが、そんなに間違った内容でもないと思います。

※7/4 VSグリクシスデルバーの項目に追記


VS スニークショー

In:否定の力3、借り手2、船殻、カラカス
Out:河童、監視者、影槍、ミシュラのガラクタ、ウルザのガラクタ、サメ、産業の塔

カウンターとバウンス・瞬足のクロックを追加して重めのソーサリーアクションを減らした。
コンボ(一部を除く)を相手にする際に言えることだが、サイド後はクロックパーミッションとして振る舞うことを意識している。

サイドボードでチャリスを抜けるためのカードが入ってくるためメインほどロック性能に信頼が置けず、時間をかけるほどにコンボ側が有利になっていくためしっかりとクロックを設置して削りきる必要がある。
使える妨害の枚数を考えながら、受けつつ攻め切る意識が大事。

・河童、監視者、サメ
河童・監視者・サメはクロパプランを濃くするため、重いソーサリーアクションとして1枚ずつ減らした。

クロックとドローを兼ねる監視者を残して河童を2枚減らす方がクロパプランには合ってはいるのだが、兄弟仲の終焉(3点モード)で全て流れてしまうことのケアと、前述のチャリスによるロックの信頼性の無さから早々にゲームを終わらせられるカードもあった方が良いと判断し、1枚ずつ減らす形とした。

サイド後は基本的に物読みもWillや否定の力のコストになりがちで、サメはクロックの伸びが安定しないため、ドローのオプションがあるサイを優先。

・影槍、ミシュラのガラクタ、ウルザのガラクタ
ライフ回復が不要なマッチのため影槍を抜き、ガラクタはスペース確保のために1枚ずつ減らした。

・産業の塔
産業の塔は土地枠としてカラカスと入れ替えたが、スニークショー相手ならオパールのモックスとのチェンジの方が良いかもしれない。

スニークは他のコンボデッキより1マナの比重が軽く、チャリス1を設置するだけでは全然止まらない可能性が高いので、無理に1t目にチャリス1を置きに行く価値が低い。
そのため被ったときに腐るオパールのモックスを3枚に減らす形のほうが良いような気もする。

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