見出し画像

アナリストがSASEを推奨する7つの理由

この記事は、2024年6月9日の Cato Networks の以下の記事を意訳したものです。

7 Compelling Reasons Why Analysts Recommend SASE
(アナリストがSASEを推奨する7 つの説得力のある理由)



Gartnerは2019年にSASEを新しい市場カテゴリーとして紹介し、ネットワークとセキュリティをシームレスで統一されたクラウドネイティブなソリューションに収束させるものと定義しました。
SASEには、SD-WAN、FWaaS、CASB、SWG、ZTNAなどが含まれます。

GartnerがSASEを認識してから数年が経ちました。市場がSASEを学び体験する時間を持った今、業界をリーディングするアナリストたちはSASEについてどう考えているのでしょうか?
このブログ投稿では、SASEを推奨するアナリストの7つの観察結果とその根本的な影響を分析します。彼らの完全な洞察と予測は、このブログ投稿の元となったレポートでご覧いただけます。

1. 収束が新機能の追加よりも重要

SASEは、収束(Convergence)を重要視します。FuturiomのCloud Secure EdgeおよびSASEトレンドレポートによると「結論として、SASEは技術ツールの統合とクラウドアーキテクチャと一体化するという大きなトレンドを強調しています」

Firewall、IPS、Proxyといったポイントソリューションは、ITチームの複雑さを増し、攻撃面を拡大し、ネットワーク性能を低下させます。SASEはネットワーキングとセキュリティ機能を統合し、クラウドネイティブなプラットフォームに収束させることで、この問題を解決します。

収束により、SASEはポイントソリューションよりも効率的で効果的になります。単一の処理パスでパフォーマンスを向上させ、包括的なインテリジェンスによってセキュリティ姿勢を改善し、可視性を高めてネットワーク計画を簡素化し、問題解決の時間を短縮します。

2. SASEは究極の「収束の収束」

SASEは、究極の「収束の収束(Convergence of Convergence)」である。GartnerのPredicts 2022は、統合されたセキュリティが複数の統合ポイントソリューションよりも完全なカバレッジを提供することを強調しました。統合セキュリティプラットフォームは、個々の部分の合計を超える効率を生み出します。

この収束は、コア機能が単一のパスエンジンを活用して脅威防止、データ保護、ネットワーク加速などに対応する場合にのみ達成されます。

3. SASEは段階的な移行をサポート、進化であり革命ではない

Forresterのシニアアナリスト、デイビッド・ホルネスによると「SASEは段階的な移行をサポートするように設計されるべきです。すべてを一度に購入するのではなく、必要に応じて少しずつ始めて徐々に成長させる方法があります」

SASEは影響力のある市場カテゴリーです。しかし、これは企業のITチームが適切な計画なしにネットワークとセキュリティインフラ全体を突然再設計するべきであることを意味しません。SASEの変革には、企業の要件によって数ヶ月から数年かかることがあります。

4. SASEは統一と簡素化を意味する

SASE は、統一(Unification)と簡素化・シンプル化(Simpliciation)を意味します。NemertesのCTOおよびプリンシパルアナリスト、ジョン・バークによると、「SASEでは、ポリシー環境が統一されています。8つの異なるツールでポリシーを定義し、一貫したセキュリティを実施しようとする必要はありません」

SASEでは、ネットワーキングとセキュリティは切り離せません。すべてのユーザーがSASEの包括的なセキュリティとネットワーク最適化の恩恵を受けます。

5. SASEはビジネスにスピードと敏捷性(びんしょうせい)をもたらす

SASEは、ビジネスのスピード(Speed)と敏捷性(Agility)をもたらします。Forrester Researchのプリンシパルアナリスト、アンドレ・キンデスによると、「ネットワークは最終的にビジネスに結びついており、ビジネスの主要な差別化要因となります。」

SASEはビジネスの敏捷性をサポートし、コスト構造を最適化しながらビジネスに価値を追加します。ITはセルフサービスと集中管理を通じてすべてのサポート操作を簡単に実行できます。

さらに、新しい機能、アップデート、バグ修正、パッチはITチームに大きな影響を与えることなく提供されます。

6. SASEは将来への保険

SASEは、未来に対する保険(Insurance)です。NemertesのCTOおよびプリンシパルアナリスト、ジョン・バークによると「SASEは、次のパンデミックに対する保険です」

SASEはビジネスとネットワークを将来の成長とイノベーションに対して将来を保証します。それはパンデミックのような劇的な出来事、大きな変化(例えばデジタルトランスフォーメーション、M&A)、または単なるネットワークパターンの変化であっても構いません。SASEは組織がスピードと敏捷性を持って動くことを可能にします。

7. SASEはIT業務の質を戦術から戦略へと変換する

SASEは、情報システム部の業務を戦術(Tactical)から戦略(Strategic)へ変換します。Forresterのコンサルタント、メアリー・バートンによると、「ITスタッフは最終的により満足します。リモートサイトにシステムを起動して稼働させるために展開することがなくなるからです」

彼女はまた「その効果として、ITの士気が向上します。日常的に解決する問題の性質がまったく異なるからです。彼らは複雑なトラフィック問題やアプリケーショントラブルシューティング、パフォーマンスに関して考えるようになります」とも述べています。

ネットワークの健全性はビジネスの健全性に直接影響します。ネットワークの停止やパフォーマンスの低下がある場合、ビジネスの収益と従業員の生産性の両方が影響を受けます。最適化されたネットワークは、ITがビジネスに重要なタスクに集中できるようにし、維持管理に追われることがなくなります。

Cato Networksは、世界初のSASEです

Futuriomの創設者およびチーフアナリスト、スコット・レイノビッチによると、「CatoはSASEを先駆け、カテゴリを創造しました。」彼はさらに、「企業がグローバルなクラウド提供のネットワーキングとセキュリティを提供する必要性を早期に見抜きました。それは現在、驚異的な成長で実を結んでいるビジョンです。」とも述べています。

以上が、Cato Networks の記事の意訳になります。

記事に関する考察

SASE(サッシー)については、これまでいくつかの記事を掲載していますので、そちらを是非ご覧ください。

SASEは、ネットワークとセキュリティが統合されクラウドで提供されるサービスですので、複数のベンダーソリューションを組み合わせたマルチベンダーSASEではなく、シングルベンダーSASEを選択すべきです。

SASEの普及期になり、日本国内でも、SASEの引き合いが非常に増えてきていますが、SASEの概念自体は理解されているのですが、SASEが、ネットワークとセキュリティのDX(デジタルトランスフォーメーション)である本質を理解されていない方が非常に多いです。

SASEは、Firewall、IPS、Proxyといったポイントソリューションをすべて集約・収束(Convergence)するソリューションです。
まさに、究極の集約の集約(Convergence of Convergence)と言えます。
クラウドのため、通信キャリアの専用線/閉域網も一切不要になります。

SASEに集約することで、統一化(Unification)と簡素化・シンプル化(Simpliciation)を実現することが可能になります。

統一・シンプル化することで、ビジネスのスピード(Speed)を上げ、敏捷性(Agility)を大きく上げることができます。

そうすることが、将来のパンデミックに対する保険、つまり企業のBCP対策になります。

そして、情報システム部の不要な業務を排除することで、情報システム部の士気を上げる、つまり働き甲斐を高めることが可能になるのです。

是非、SASE(シングルベンダーSASE)の検討をオススメします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?