Dell、HPE、LenovoはVMware顧客を少しは安心させられるか

2024年6月15日 12:13

いつもご覧いただきありがとうございます。

この記事は、2024年6月12日の SDxcCentral の以下の記事を意訳したものです。意訳後に記事についての考察を述べています。

Can Dell, HPE and Lenovo help Broadcom soothe VMware customer concerns?
Dell、HPE、LenovoはBroadcomがVMware顧客の懸念を和らげるのに役立つのか？

1. Dell、HPE、LenoveがOEM提供可能へ

Broadcomは、VMware Cloud Foundation（VCF）プラットフォームの販売チャネルを全面的に改造する中で、Dell Technologies、Hewlett Packard Enterprise（HPE）、Lenovoのディストリビューションサポートを追加しました。これは、長年のVMwareユーザーやパートナーからのサポートに対する懸念を減らすための継続的なBroadcomの取り組みの一環です。

BroadcomのOEMセールス（オリジナル機器販売）担当VPであるリッキー・クーパーは、ブログ投稿で新しい契約により、BroadcomのAdvantage Program for Authorized Value-Add OEM（VAO）パートナーを通じて、これらのベンダーの機器上でVCFプラットフォームが利用可能になると述べました。このプログラムは、Broadcomの販売チャネルのその層がVCFプラットフォームを配布およびサポートするための「統合」および「ターンキー」の方法を提供します。

クーパー氏は、これらの新しいベンダー契約とBroadcomのVCFプラットフォームのサービス提供の簡素化を組み合わせることで、「VCFとVAOパートナーのユニークなハードウェアシステム、ソフトウェア、サービスを統合することで、イノベーションを迅速に提供し、真に差別化されたターンキーのプライベートクラウドソリューションを提供できます」と述べました。

さらにクーパー氏は、このパートナープログラムは「我々の最も価値のあるパートナーとの共創アジェンダを強化し、統合されたVMware Cloud Foundation（VCF）ベースのソリューションを提供するよう設計されています。VAOパートナーは、パートナーブランドで販売およびサポートされるユニークな共同エンジニアリングオファリングを通じて、我々の共通の顧客に一貫したVCF体験を提供します」と付け加えました。

「私たちの目標は、VAOパートナーとの共同エンジニアリングオファリングの豊富なポートフォリオを通じてVCFを提供することです」とクーパー氏は書いています。「我々の共通の顧客は、VAOパートナーの差別化された技術とサービスとの緊密な統合を通じて、シームレスな体験を享受し、フルスタックの導入、運用、管理、オーケストレーション、監視、診断、サポート、ライフサイクル管理がすべて単一のベンダーによって提供されます。」

2. BroadcomのVMwareディストリビューションの変更

この説明は、昨年末のBroadcomによるVMwareの買収後に残された幾つかの懸念に触れています。これには、永久ライセンスから更新可能なライセンス構造への変更や、パートナーリセラープログラムへの変更が含まれます。

Broadcomは、VMwareの長年のパートナー販売およびディストリビューションチャネルを廃止し、Advantage Partner Programを採用しました。Broadcomは当初、VMwareとその顧客間のやり取りを簡素化する方法としてこのプログラムを宣伝しました。Broadcomは、異なる販売パイプラインに基づいて異なる階層の新しいプログラムに参加するよう、VMwareパートナーに数千の招待状を送りました。

プログラムは、Pinnacle Partners、Premier Partners、Registered Partnersの3つの階層に分かれています。この最後の階層は、実際には小規模なパートナーがより高い階層のパートナーと協力するための手段にすぎません。

これらの変更は、一部のパートナーや業界アナリストからの不満を引き起こしました。

「これらのパートナーは怒っています」とForrester Researchのプリンシパルアナリスト、トレイシー・ウーはSDxCentralに語りました。「彼らはパートナーであり、もっと事前に通知されるべきだったのに、たった1日か、せいぜいメール1通しか通知されなかったのです。これは非常にBroadcomスタイルであり、非常に事務的であり、そのことについて謝罪は一切しません。」

プログラム開始直後、BroadcomのCEOホック・タンは、この動きを明確にし、一貫した顧客体験を提供する能力などの利点を強調しようとしました。

「この小規模なパートナーグループのサービスの継続性を確保するために、このグループとの既存の運用を、ホワイトラベルオファーが利用可能になるまで、修正された月次請求の取り決めの下で継続します」とタン氏は書いています。

タン氏はまた、VMwareの販売パートナーシップの過去の乱用に対しても言及し、新しいプログラムが「サブスクリプション移行前にソフトウェア業界で一般的だったアップセルの実践、例えば、同じ製品の新しい上位版や新しいアドオン製品としての付加的な機能をブランド化するような実践を終了させた」と述べました。「これらの実践は、コア製品における真のイノベーションを表しておらず、新しい機能を逃すことに対する顧客の混乱とフラストレーションを引き起こします。サブスクリプションライセンスはこれらのインセンティブを排除します。」

最近では、BroadcomはMicrosoft AzureやGoogle Cloud Platform（GCP）などの主要なハイパースケーラーとのディストリビューションの取り決めを変更し、Amazon Web Services（AWS）とは距離を置いています。

Dellの新しいプログラムサポートは、Broadcomの買収後にDellが元子会社とのディストリビューション契約を終了してからわずか4か月後に行われました。その「優れた商業フレームワーク」は、DellとVMwareがVMwareソフトウェアの再販についてどのように配布および協力していたかに結びついていました。

Dellのスポークスマンは、この新しい契約が、「Dellハードウェアと一緒にバンドルされ販売されたソフトウェアをカバーするOEMおよび組み込みOEM契約の遺産に取って代わるものだ」と説明しました。

「この合意を通じて、DellとBroadcomは、エッジからコア、クラウドに至るまでのVMware展開のニーズに応えるソリューションを提供し続けます」とDellのソリューションプラットフォーム担当SVPであるギル・シュネオーソン氏は新しい合意について述べました。

Broadcomのクーパー氏は、更新されたプログラムのためにさらに多くのベンダーパートナーが発表されると付け加えました。

3. Broadcomは企業のVMware離れを阻止できるか？

最新の変更は、アナリストがBroadcomがVMwareに対して行った急激な変更に対する企業の不満が高まっていると述べる中で行われています。

Forrester Researchのプリンシパルアナリスト、ナビーン・チャブラ氏は、SDxCentralに対して、Broadcomの最近のライセンス変更がいくつかの企業でVMwareの価格高騰につながったと述べ、その価格変更は予期されていたものであり、彼と彼のチームは世界の最大の企業の20％が「VMwareスタックから離脱を開始するだろう」と予測していたことを付け加えました。

「彼らは一夜にして完全に置き換えるわけではありませんが、段階的に離れ始めるでしょう」とチャブラ氏は述べました。「私は今それが起こっているのをはっきりと見ており、もう5ヶ月待つ必要はありません。予測が正しかったことは確かです。」

Broadcomの管理陣は、ベンダーがVMwareのライセンスとディストリビューションに対して行った変更が、VMware内部および顧客にとって時折苦しい旋風となっていることを認めています。

「変化があれば混乱という課題もあります。変化のペースや量が急激な場合、広く、強力で一貫した方法でコミュニケーションを行わないと、明らかに混乱や挑戦が生じます」とVMwareのクラウドプラットフォーム、インフラストラクチャ、ソリューションマーケティングのVPであるプラシャント・シェノイ氏は最近SDxCentralに述べました。

しかし、彼はこれらの変更が必要であり、長年の準備が必要だったと付け加えました。

「以前の世界では、この変更には3〜4年かかったでしょう」とシェノイ氏は言います。「私は2年前にVMwareに入社し、何度か試みましたが、実行できませんでした。だからこそ、私にとっては、数ヶ月でビジネスモデルの変革、ポートフォリオの変革、市場ルートの変革を行うことができたことを非常に嬉しく思っています。」

以上が、sdxcentral の記事の意訳になります。

この記事に関する考察

Broadcomが、Dell、HPE、LenoveがVMwareのOEM提供することに決めましたね。これについては正直なところ驚きです。想定外です。

レガシーシステムを使い続けるには、それ相応のコストが必要という事です。

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