続 小江戸捜査網
お店を出た時に時計をみると、お昼休み終了まではまだ時間がある。さて、どうしようかなと思いながら通りを見回すと、カードを片手にお店を撮影する女性がいた。
心の中のリトル助六がつぶやいた。
地元の人が店舗の写真など撮るだろうか、と。
脳内声紋解析装置の再生を行う。月齢14.8に跳ね上がる。気のせいなんかじゃない、やはりあの女性は……
地球の重力の6分の1程の力で引かれ合う二人。
あの、もしかして……
満月が輝く。
やはり、時の人ムーンサイクルさんだった。
ここ、小江戸川越で初対面と相成った。
心の中の時の鐘が鳴り響く。
スペシャルミッション達成の瞬間だった。
初めてあったその日から、何だか以前から仲の良い知り合いだったように話し出す。
お店に行く日にちは宣言していたが、お互いを知る情報はあまりにも少ない。そもそも、連絡する術などない。
助六は声しか知らない。
ムーンサイクルさんは、助六がサングラスをかけた随分昔の写真と、あるさん、クリオネさんが書いてくれたアイコンのイラストしか知らない。
ムーンサイクルさんは、助六の雰囲気と履いていた作業用パンツの色でほぼ確信したとのことだった。それがこれだ。
しかし、助六は声しか知らない。スマホは日本で使えるようにしていないため、外出中は連絡経路が絶たれるとのこと。そこで、スタンプカードの事を店員に聞く振りをして、助六に声を聞かせる方法をとったのだった。
その結果、助六の脳内声紋解析装置を見事に反応させることに成功したのだった。
小江戸を捜査するハズが、捜査網にかかったのは助六でした。
てへ😝
短い時間でしたが、初対面と思えない楽しいおしゃべりでした。
騒動が落ち着いたら、川越のご近所の皆と集会出来たらいいですね!😆
また今度!
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