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(造形活動)のびのびのじかん 高架下展示

王子駅前高架下ギャラリーで社会福祉法人つみきの作品展示を行っています(7/1まで)

私が担当している土曜日の活動「のびのびのじかん」も枠をいただき、活動内で生まれた作品を展示してもらいました。

※「のびのびのじかん」に関してはこちらのマガジン(記事まとめ)をご覧ください。

普段は何でもありゆえに、枠を飛び出した規格外な作品ばかり生まれるため、掲示板に飾れるものを選出するのに少々苦労しました。

普段の魅力全てはなかなかみせられませんが、飾られた作品をみると良くも悪くも浮いた存在感を放っていて面白かったです。


展示全体の案内。梅雨らしい穏やかなディスプレイです。

良くも悪くも、というのは高架下でふらっと目にするにはわかりにくさがあるというニュアンスも含んでいます。仕方ないのですが、ガラス板の反射も相まって見辛い作品も多々ありました。

些細な点が気になってしまうという事は、裏をかえすと彼ら・彼女らの作品はギャラリーなどの展示空間での鑑賞にも十分耐えうる魅力を持っているとも言えます。
多少のひいきも入っているかもしれません。でも活動で私は何か教える事はほとんどしておらず、みんなが"のびのび"作れるように見守っているだけです。なので「私の教え子はすごい!」というよりも「こんな面白いものをつくる子達がいる!」という、純粋に素敵な作品に遭遇した時の興奮に近いです。


展示を少しご紹介します。斜め撮影のため少々見づらいです。
皆さんがイメージする子どもの作品展示とは何か違う、という雰囲気だけでも伝われば。

普段は立体が得意な子。オールラウンダーな事が発覚

普段はほぼ立体作品を作る子。飾れないのが残念なくらいどれも面白いです。大きな紙を渡してみたら、何のちゅうちょもなく家族の似顔絵を描き出しました、そこからいきなり文字を大量に速記。もはやパフォーマーなので、解説キャプションが入ると面白さが倍増しそうなタイプです。

額装する事で真価を発揮するタイプ

ものすごい勢いで描きなぐり塗りたくるタイプの子。描きっぷりも仕上がりも荒々しいのに、額装すると非常に美しいから不思議。筆圧をこめて心の中を発散するために描いているからこその魅力があります。
(※左から2番目は違う子。混ざってしまったみたい。これも美しい。)

良い顔すぎる

缶バッジでコラージュしたり、顔を描いたり。
左の作品はシールを重ねすぎてギチギチに。色合いが不思議と響いています。
右の作者は非常に良い顔を描くんです。こうやってみるとまるで玄人の域です。普通に欲しくなります。

缶バッジを作らないという選択

こちらは缶バッジに何も挟まず、ペンで直書き。さらに並べて文章になる仕様。先入観に囚われなさすぎです。
ぶらり、ということは途中下車の旅なのか。では、スクールバスとは…?


顔缶バッジと、文字缶バッジの子の別作品

額縁がテレビに見えてしまいます。左の絵はサングラスをした人に見えてしまい、絶対そんなわけないですがテレフォンショッキングの一場面のよう。そこから連想して、右はテレビ番組の過剰テロップにみえてきます。テレビへの哀愁と批判、なんて深読みどころか勝手な解釈。素晴らしいのは勝手な解釈ができる余地のある面白い作品だという事。


「のびのびのじかん」の立ち上げから5年目。彼ら、彼女らに感化されて私もすっかり感覚が逸脱してしまいました。今年も私が気になった面白そうな素材を導入しながら、子どもたちの反応を見守っていきます。
また定期的に投稿していきます。お楽しみに。

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