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(ワークショップ)"墨ジェクション"鳥獣戯画ワークショップ

5月25日、中目黒の小学校でワークショップを行いました。

内容は鳥獣人物戯画(通称:鳥獣戯画)を用いたワークショップ
「名画を模写する大切さはわかるけれど実寸大の模写は難しい。自主的に行うならともかく、目的意識もないのにやらされるのは辛い。」という実体験から、2018年頃に「原画を拡大したのをなぞるのなら簡単だし楽しいのでは」と思い至ったのがきっかけです。

内容は単純です。鳥獣戯画(全4巻ありますが、基本は猿・兎・蛙が出てくる有名な第1巻を使用)の場面をプロジェクターで壁に投影。壁には横長の紙が貼ってあるので、上から墨と筆でなぞります("墨ジェクション"と命名してもらいました)。

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なぞり終えた後は、紙を壁から剥がして床に広げます。そこに自由に墨で書き足し(落書きして)ます。大きな模写が、だんだんとオリジナルの鳥獣戯画に変わっていきます。

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鳥獣戯画はシンプルな線描きで色もなく("白描"といいます)、小学生以上の子であれば簡単に筆でなぞれます。多少線が崩れていてもそれっぽく見えるので気になりません。子供が上手い下手に左右されないということは、学生ぶりに筆を持つような大人でも楽しめるということ。
実際に、小学生だけでなく親世代の方やご高齢者と一緒に実施した事もあります。そして大人たちが子供と同じように夢中に描く様子を目の当たりにしてきました。
さらに、鳥獣戯画の場面の中にどんな落書きを加えても不思議と違和感なくマッチしてしまうというのも面白い点です。流石歴史に残るだけはあります。

墨=書道の道具という認識を持つ人も意外と多く、「墨で絵を描く行為そのものが新鮮、楽しい」という反応も毎回頂きます。

今回は低学年の子が多く、書道の授業も始まっていない学年もありました。なので墨でのびのび描く事に重点を置き、鳥獣戯画の紹介はほどほどに留めました。わちゃわちゃと盛り上がりはしましたが、高学年の子には少し物足りなかったかもしれません。いずれは高学年限定かつ人数を絞り、鳥獣戯画そのものを掘り下げる内容で実施できても面白そうです。

プロジェクター、大きな紙、墨(または絵の具)があればできるので意外とお手軽です。模写の後に色を塗るパターンでも盛り上がります。ぜひお試しください。


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