影響力ゼロの主婦が、クラウドファンディングで 1千万円調達。 「タイムスリップ 編」vol.4
このクラウドファンディングのキーパーソンを書いていたのだが、
途中で気がついてしまう。
キーパーソン多すぎる!
ということで、大柿さんのことを書こうと思う。
“ 大 柿 さ ん ”
クラウドファンディング終盤戦。
残り1週間。いよいよ、切り札を出す時が来た。
グロービス時代の先生や同級生にメッセージを送った。
私は、大学卒業後WEBマーケティングの会社「株式会社S」に入社してすぐ、赤字のグループ会社に出向になった。元々関西では有名な通販会社で、膨大なリストを保有したまま倒産。
新卒の私に与えられたミッションは、当時カタログ通販の事業モデルからECへ転換し、黒字化することだった。
入社3年目。
「このままやってたら一生黒字化できない!経営を学ぼう!」とグロービスの門を叩いた。
MBAを取得するために大学院に進んだのだが、妊娠をきっかけに病気になり10ヶ月寝たきりに、ブツっとキャリアが中断し、グロービスも退学した。
その時の悔しさが、今だに残っている。
だから、クラウドファンディングのことも、グロービスな人たちには連絡しなかったのだが、いよいよ残り1週間。「よし!行こう!」と10年ぶりに、同級生や、先生にメッセージをした。
皆さん、大応援をしてくれた。涙
大柿さんは、グロービスに通い出した頃よく一緒のクラスになった。
(上段真ん中が私。右下が大柿さん)
当時、子育てしながら仕事もバリバリされていて、クラスのお母さん的存在だった。そんな大柿さんが、心からのご支援をしてくださり、クラウドファンディングが終了後、しばらくしてこんな投稿をしてくれた。
この文章を読んで、私は10年前にタイムスリップした。
心斎橋から新大阪にグロービスが移転した頃、私はとても身軽だった。確かにエネルギーに満ち溢れていたような気がする。「赤字会社を黒字化する」というミッションは、学び働く意義を私にくれていた。
それが、ある日を境に全てがなくなった。
プロポーズされた翌日に東京転勤を言い渡された私は、「ネタになるから」と大阪に夫を残し、東京に旅立った。
遠距離結婚中に妊娠し、普通に妊娠8ヶ月まで仕事をする気でいたのも束の間。目覚めると猛烈な吐き気で動けなくなった。東京にレスキューに来た夫と、病院にいくと「流産しています」と言われた。
1人じゃ歩けない、吐き気で目を開けられない。
会社に荷物を残したまま、大阪の実家に強制送還。そこから実に10ヶ月もの間、寝たきりになった。体重は40kg台まで落ち、1日に何十回も吐いた。ケトンという飢餓状態になると出る物質が尿に出て、点滴で命をつないだ。
長男が元気に生まれてきた後も、私が積み上げてきたものは戻ってこない。
スキルがちゃんと残っているのか確かめる時間もない。自分と向き合う時間もない。疲れた。1人になりたい。でも目の前には、おっぱいをあげないと死んでしまう小さな赤ちゃんがいる。
その後、次男が生まれ、長男が2歳半でプリスクールに通うまでのあの2年半が最もしんどかった。我が子達は哺乳瓶を全く受け付けなかったので、それこそ四六時中一緒だった。
↓三男が生まれてすぐの頃。大阪城公園で。次男と三男は妊娠で20kg増。
“ 人 間 に 戻 る ”
「人間にようやく戻れた」と感じたのは、三男が1歳半頃。
断乳をして、三兄弟みんなが保育園に行き出し1人の時間を持てるようになってからだ。
私がママになって、実に6年後の出来事である。
長かった〜〜〜〜〜〜〜。
ご飯を座って食べられるとか、トイレにいきたい時にトイレに行けるとか、寝る時におっぱいを吸われないとか(笑)まじで本当に待ってました!この人間的な生活!!!!
人間に戻ってすぐに、「無添加こどもグミぃ〜。」を販売できるところまでチューニングした。
同じタイミングで観光農園をつくるため、会社を辞めたり、農家になったり、色々やってきた。
↓3回目の再審査の時。巨大ホワイトボードを持参し準備万端。
長男が生まれて、ママになって、次男と三男が生まれて、みんなが保育園にいくようになるまでの6年間。
この6年間に経験させて頂いたことが、私の全てだ。
ご機嫌でいたいのに、笑顔でいたいのに、優しい言葉をかけたいのに、
抱っこをしてあげたいのに、出来ない。
子どもの寝顔を見ながら反省、猛省。
そんなお母さんがいっぱいいるのです。
これは、私だって現在日々進行形で、今朝も朝ごはん食べた後にベッドに戻ってスマホを見ていた次男を、怒鳴りながら頭ペシっとしてしまった。
めっちゃ反省している。
なんで、他人にはニコニコ愛想よくできるのに、宇宙一大切な自分の子どもにはそれが出来ないのだろうか。
本当に、嫌だ。
嫌すぎる。
外面が死ぬほどいい私は、外でのストレスを子どもにぶつけてしまっているのだろうか。
樹木希林さんが生前、スマホなどをもたずマネージャーもつけず、全ての連絡手段がFAXだったと言っていた。
それ、めっちゃいいよね。
FAX家にないけど。(笑)
とにかく今1番欲しいものは「1人きりの時間」だ。
1人時間を持てばもつほど、ストレスが軽減されていく。
それは、世の中のお母さん全てがそう思っているのではないかと感じる。
「くつろぎたいのも山々。」では、ママとパパがお宿でゆっくりしている半日間、子ども達は自然体験プログラムを山々。で体験し、晩ご飯前にお宿に子ども達を送り届けるようなサービスもゆくゆくつくりたいと思っている。
“ ピ ュ ア や 純 粋 性 に つ い て ”
大柿さんが私のことを「ピュア」って書いてくれていた。
長倉さんも「純粋性が高いから人を紹介できる」と言ってくれていた。
これは、私の人間性がピュアってことでは決してなくて、この山に登りたい!!!!!!!絶対に登りたい!!!!!もう絶対に登りたいの!!っていう想いが純度100%ということなのだろうと思う。
お母さんがニコニコご機嫌で、全ての子ども達が自分は愛されてるんだな、自分は自分のままでいいんだなって実感できて、今、子ども達に前借りしている持続可能な社会をしっかり返していく。
人生かけて、この山にどうしても登りたい。
そこにお金持ちになれそうだから登りたいとか、有名になれそうだから登りたいとか、そういう濁りがないので、「ピュア」などという自分で書いていても恥ずかしくなるようなお言葉を頂けるのだと思う。
で、これ、めっっちゃ思うところがあって。
「私もクラウドファンディングをやろうと思うんです」とたくさんの方にお声をかけてもらう機会が増えた。
30人くらいの方と話してて凄く思ったことが、その挑戦の真髄が純粋であれば応援したい!って思うし、濁ってたら応援されないってこと。
言葉では「地域を活性化したいからクラファンする」って言ってるのに、本当の目的は「新しい収入の柱がほしいからクラファンする」だとしたら、もうそれ濁ってるからシェアしようとか応援しようとか思わない。
人間性が濁ってるんじゃなくて、挑戦の真髄が濁ってる。
本当に心の底からやりたい!って思うことだったら、既にそのための努力や行動をしているはずだから、その部分もよく見られている。
クラウドファンディングは、全ての自分をさらけ出した上で、それでもあなたを応援するよ!っていう人に出会える素晴らしい機会だから、本当にあなたが人生で何を成し遂げたいのか?を、そのままさらけ出してほしいなと思う。
次回は、いよいよクラファン最終日のことを書きます!
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vol.1「出会い編」
vol.2「小さな熱狂グループ誕生編」
vol.3「悔し涙編」
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