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カバマニア

ゴジラやらガンダムやらスターウォーズやら…と挙げればキリがないくらい好きなものが多いおかげで
幅の広い世代とすぐに打ち解けたり仲間が増えるきっかけになってきた。
好きだらけのわしだけどたった一つだけ会ったことのない人がいる。
それが「カバが好きな人」
言うまでもなく動物のカバ。
わしは犬派、猫派では表面上、犬派だけど本当はカバ派。
動物全般が好きだけどやはりカバに勝る動物はいない。
アフリカでは日がな水に浸かってぼんやりしながら時おり耳をプルプルしている姿がたまらなく可愛い。
実に愛くるしい。
わしは可愛くないけどぼんやりしてるところが似ているなぁと思ったことがきっかけでカバを好きになった。
カバからすればいい迷惑かもしれん…。

ただ調べていくうちにカバはとても神経質でかなり危険な生き物という側面を知ってその辺にもシンパシーを感じるようになりますますカバが好きになっていった。
カバの体重は約2トン。
走る速度は30km/h〜40km/hと言われている。
つまりブチ切れたカバは荷物満載の2トントラックが追いかけてくるようなもの…と考えたら怖いとかそういう次元じゃない。
「あ、死ぬな」と思う。
わしはそこまで危険じゃない…と思うけど。

ところでわしが暮らしている横浜にはカバがいない。
最寄りの動物園だと上野動物園のみでそれ以外だと東武動物公園か宇都宮動物園、名古屋の東山動植物園くらいしかいない。
カバにあまり興味がない方はどこの動物園にもいると思っているけど実はレア動物。
そもそも絶滅危惧種のうえに体は大きいし神経質なので飼育が難しいんだと思う。
ちなみに上野動物園にはコビトカバもいるけどカバとコビトカバは似ているようで違う。
カバ科のカバ属とコビトカバ属なので顔も生態もかなり違う。
気になる方は調べてみることをオススメします。

カバが好きなのに気軽に会えない。
そんなわしがカバのフィギュアなどを集め始めてかれこれ20年くらいかなぁ。
今でこそSchleichやアニアのようにわりと入手が簡単になったけどあの頃はなかなか見かける機会がなくて見かけとは裏腹にぬいぐるみ好きパンクロッカーでもあるわしは当時、流行していたTyというぬいぐるみのカバを見かけるたびに買っていた。
その頃に唯一、手に入れることができたのは横浜で開催されたアフリカンフェア(アフリカ開発会議)で売っていた孔雀石を使った手のひらに乗るくらいの置物だった。
子どもの頃から鉱石も好きだったので実に素敵なマリアージュ。
しかもわしが手にとってまじまじと見つめていたおかげなのか少し値引きしてくれた。
やはり目の前にいるカバが増えると心が和む。

孔雀石のカバ

数年後に再び訪れたときに色んな動物のオブジェを売っているブースを見つけて「ヒッポ!ヒポポタマス!キボコ!(スワヒリ語)」と必死に伝えたら黒檀で作られたカバのオブジェを出してくれた。なかなかに良いお値段だったけど民芸品はそうそう手に入るものじゃないからカミさんの許可を得た上で(ここ大事)奮発して買ってしまった。たとえどんなに好きでもカミさんにお伺いを立てるのは大事です。はい。

黒檀のカバ。足が長め

一時期はSchleichのカタログや新商品情報をこまめにチェックしてフィギュアを買っていたけど、残念ながら我が家はそれほど広くない。ぬいぐるみからはカミさんも抱いたり癒やしをもらえるけどカバフィギュアにはその効果がない。何よりわしの目には違うカバでもカミさんからすればカバはカバでしかない。なので現在はカミさんストップがかかってしまいご新規さんはお迎えできていない。こっそり買おうにもそれなりに大きいのですぐにバレてしまう(1回叱られた)のでおとなしくこれまで買ったものを棚に並べたカバランドを眺めてほっこりしている。そして今は自分にレコードマニアのようにコード(枷)をつけてカバだからって何でも買わないようにしている。外せるもんなら外したいけど…ね。

カバランド。奥が暗くてすいません。

夢はやっぱり野生のカバを見ること。
けれどアフリカは遠い…時差もある。
精神障害と身体疾患があるから長時間のフライトにも時差ボケにも耐えられない自信があるので(トホホだなー…)おそらく叶うことはないだろうな。
こういう因果な体なのでカバランドはわしにとって理想の楽園なのです。
部屋が広かったら昔のように本格的なジオラマを組んでさらに理想的な楽園にしたいなぁと思いながら今はこれを眺めてささやかな幸せに浸っている。
他にもゴジラやスターウォーズのフィギュアがあるのでささやかな幸せがたくさんある。
小さな幸せも積み重ねればなかなかの幸せになるし部屋でぐったりしていても気持ちが少し軽くなる。
まぁ…カミさんの許可は必要だけど一緒に暮らしているんだから当たり前だ。
「カバと私のどっちが大事なのよ!」という答えに悩む命題を出されたらたまったもんじゃない(悩むなよ…)

カバのことを綴っていたらカバに会いたくなってきたなぁ…上野の昭平さん元気かな…
(アイキャッチのカバです)

そう言えば昔、国立博物館で開催されたエジプト展に行ったときのこと。
アクアマリンで作られたタウエレトの小さな像があった。
タウエレトというのはカバの姿をした出産の神様。
綺麗なアクアマリンとカバの組み合わせはまさに究極の組み合わせ。
もちろん手に入る理由はないけれどあまりに美しくて素敵で可愛かったので心の底から「ほしい…」と思った。
なんとなく美しい宝飾品や絵画を盗み出す怪盗ルパンや二十面相の気持ちが分かったような気がした。

というわけで今日はここまで。
カバのお話にお付き合いいただきありがとうございました🦛
ではアディオース!

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