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初夏の風物を詠んだ詩、2首。

ふと見(まみ)ゆ夏の翠(みどり)に掬われる木苺のようにあなたを見る
詞書:初夏の緑の色は豊かに感じられる。木苺を見つければ仄かに心明るむ。そんな心を、日常の風物に照らしていく。

中空の洞(ほら)を虚しむこの身もて 空木(うつぎ)から身を包(くる)み出す卯の花を
詞書:私たちは虚しい。それでも且つ花を結ぶ。精神性に根ざす花を。空木からふくらみ出る卯の花のように。





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