令和の時代にARIA The ANIMATIONを観た話

おはようございます。
書き始めたのはいいのですが、今日はこのあと外出予定があり一時間しか時間が取れないので、果たして公開はいつになるのか。いったん置いといてあとで追記公開、ということがありえそうなので、挨拶はおはようございますで正しいのかどうか。(追記:いったん書き始めてから続きを書くまでに5日空きました)

さて今回は、たくさんのひとに勧められて、「一日一話視聴」を繰り返していた「ARIA The ANIMATION」を観終わったので、感想書いとこうかなと思います。
たぶんそんなに問題になるようなもんでもないと思いますがネタバレはあります。バレるネタも何もない気がするが。

視聴の経緯

ヴェネツィア旅行に行く予定の話

大学の友人が「給料一か月分出せばヴェネツィア旅行に行ける」という話をしており、すげえ現実的な金額だなと思ったのと、ヴェネツィア行きたいマンがこんなに近くに!と思ったことで声をかけた結果、来年あたりにマジで行こうか、という話になりました。たのしみだね。

わたしのヴェネツィアへのあこがれはストラヴァガンザという小説からですが、友人はARIAとポケモンの映画からだったらしく、行く前に視聴を勧められました。水の都の護神も後で見なきゃなあ……ていうか映画館で見られますねたしか。たのしみだね。

外堀埋められた話

ARIAという作品、名前は聞いたことありましたが、ヴェネツィア舞台(正確には違いますが)の話だということは初耳だったので「なんでもっと早く教えてくれなかったの!?」とTLに対してぶちまけたところ、「ARIAはいいぞ」「癒されるぞ」「世の中の人間はARIAを観た人間とそうでない人間とに二分される」というようにあれよあれよと視聴を勧める周りの声が集まり、じゃあ観るか……ってなった。みんなARIA好きすぎるでしょ。怖い。
結構最近映画になったときも沸いてたなという記憶があるのですが、どうしてその時にヴェネツィアの話だって教えてくれなかったの……みんな……知ってたらもっと早く観てたよ……

「一日一話、朝視聴」は人に勧められたやり方ですが、電脳コイル(https://note.com/nnouououou/n/n28c840bb10b7)みたいに一気見しなくてよかったなと思っています。もったいねえ。
ちなみに電脳コイルはちまちま見てるとよくわかんないので一気見するべき作品だと思います(?)みんなそっちも観ような。

内容の感想

どういうふうにまとめようかな、というのがここまで書いといて決まってないぞ。どうしよう。
正直長文で気持ち悪い語りをする必要がある作品だろうか?否!とは思うんだけれど、そもそもnoteを始めたのが観たものを糧とするためであることを考えると書いとかないともったいないなって……思う……

世界観の話

前述のとおりヴェネツィアの話だというのを知らなかったのですが、正確にはヴェネツィアを模して造られた別の星の都市の話。アニメを観るだけだと世界観をはっきり把握できてないけれど、かなり技術が進んだ未来の話ってことでよろしい?マンホームという地球を離れて新たに拠点を作った人類の話でよろしい?これSFなの?よくわからん。その辺は原作を読むべきなのかな。そのうち読みたいところ。

あからさまに登場人物の髪色が鮮やかですが、その辺はアニメ時空だからなのか、未来の話っぽいから人の遺伝情報も変わってるのか、その辺が気になるっちゃ気になるけど突っ込むのも野暮かなあ……と思ったり思わなかったりする。いいじゃない主人公の髪の毛がピンクでも。

さて、そんな髪色が鮮やかなゴンドラ漕ぎを生業とする少女たちの日常を描いた作品ですが、ゴンドラ漕ぎってすっげー肉体仕事っぽそうだけどあんな華奢な女の子たちに務まるお仕事なのだろうか?という疑問はずっとある。わたしのヴェネツィア世界観は前述のとおりストラヴァガンザによって培われているんですが、ストラヴァガンザでゴンドラ(作中ではマンドラと呼ばれています)を漕いでるマンドリエーレたちはみんな美男なんですよ。慣習によってとくにイケてるやつが女公主の恋人にされたりする世界観で育ってきてるから、女の子がゴンドラ漕いでる構図にはやっぱり慣れない。しかし筆者個人の違和感の話を抜きにしても絵になるな~とは思う。

ちなみに現実のゴンドラ漕ぎに女性は一応いるそうですね。Wikiには国籍破ってゴンドラ漕ぎになったドイツ系の女性の話書いてありますが、この辺の話見るとやっぱARIAの世界観は後天的に作られたものだからこそマンホーム出身の灯里ちゃんみたいな子が普通にウンディーネになれてるんかな……とか思ったり思わなかったりする。
しかしこれフィクションだから!細かいこと突っ込まなくていいから!と思う自分がいるのは、どうしてもそういうこと気にするのは野暮だな、と思わされるこの作品独特の空気感によるものかもしれない。それをひとは癒しと呼ぶのだろうか。

登場人物の話

名前がみんな「ア」から始まることに気づいたのがThe NATURAL(2期)視聴に入ってからだった程度には鈍いんですが、鈍いというか普通に登場人物が限られているから気づかなくても仕方ないね……という気がする。

一人一人にフォーカスして書くのはまだ早いかなという気がするのでざっくり関係性にまとめて言及する方式で行きましょう、そうしましょう。(ここまで書いて今決めた)

合同練習3人娘さんは、藍華ちゃんがいることでとにかく安心する。というか、灯里ちゃんに対して「恥ずかしいセリフ禁止!」って言ってくれる藍華ちゃんにものすごく安心します。このセリフはものすごくいいツッコミだなあと思う。情緒的な表現にはどこか恥ずかしさがあり、それがくすぐったい、という気持ちに作中で蹴りつけてくれるのすごくない?
この2人の掛け合いで成立するとこにもう一人増やすのってすごく難しいバランスな気がするけど、アリスちゃんは天才性と幼さでうまいこと噛み合ってるからすごい。かわいいね。わちゃわちゃやってる3人はすごいたのしそうで観ててほっこりします。

ARIAカンパニーさんは、とにかくアリシアさんが包容力の人なので、灯里ちゃんの情緒的な「ちょっと恥ずかしい」ところがそのまま良さとして生かされている感じがしてよいですね。大人になると失いがちな感性を否定しないでくれる大人が身近にいるって素敵なことだね。
まあアリシアさんの包容力は今のところ灯里ちゃんより晃さんに発揮されてる気がするけど。クリーム乗せたココア、言われたからって即出してくれるか?そんなめんどくせーことしてくれるアリシアさん素敵。
ほかの会社より規模の小さい老舗という独特の位置づけと、その構成員である二人(と一匹)の関係性がより細かく描かれるのはこれからかな……という気がしています。現在二期を途中まで観ているので、それはより顕著に感じている。

あとアリア社長について、最初はこの生き物は……なんなんだ……猫……?という戸惑いが大きかったんだけど、水着回以降一気にかわいく見えるようになりました。普段と違う装いにドキッとするという話はよく聞きますが、猫でもその色香に惑わされるようになった(?)ので水着は偉大なんだなと思いました。我ながらそんなふうに認識が変わると思ってなくてびっくりしました。社長かわいいよ社長。
水着回と言えば3人娘さんの普段隠れたおみ足が惜しげもなくあらわになったのにもかかわらずデコルテ露出がなかったので、筆者が水着に求めてるものは足よりデコルテだったんだなという隠れた性癖があらわになりわりと恥ずかしかったです。

姫屋さんは、とにかく主要人物二人の人間性と関係性が好きです。厳しい師と反抗的な後輩、しかしその実似た者同士、な二人の在り方は見ていてハラハラしつつも確かに通じ合っている様が安心するし、なにより共感を誘うので良い。
晃さんがいかにもな出来る女オーラ出してるんですが、豪快というか漢らしいというか……いい意味で女女しさがない人なので、たまに見せるかわいいところが光りますね。こういう女性は大好きです。綺麗、かわいい、かっこいい、全部兼ね備えた女性は素敵だ。今のところ一番好きなキャラクターです。
藍華ちゃんはほわほわした灯里ちゃん相手だとしっかりして見えるのに、晃さんと一緒だと子供っぽさというか、まだ道半ばの若人感が目立つので頑張れ……って思う。かわいいね。藍華ちゃんは髪型とかチャイナモチーフの部屋着?とか色使いとか、キャラデザが一番好きなキャラなのですが、キャラクターとして性格面での描かれかたの幅が一番広い気がしており、いろんな「表情」が見られるの良きです。素敵。
最新映画が姫屋の話だと聞いて早く観たい気持ちと、ゆっくりじっくり楽しみたい気持ちとがせめぎあう……

オレンジぷらねっとさんは、キャラクターとしてすごくとがってるというか、特化した能力と欠点の振れ幅がデカい二人が先輩後輩やってる様がなかなか面白いなと思っています。歌うの好きな人間としてはその場の空気を持ってけるほどの歌を歌えるアテナさんには大いに憧れる。でも悔しいなと思わないのは日常生活に支障出そうなほどのドジっ子気質ゆえか……しんぱいになる……
アリスちゃんは大人びているようで年相応の幼さがあるところと、他人とのコミュニケーションに難を抱えているところ、すごく共感します。良き出会いによって彼女が少しずつ成長していくさまをこれからじっくり拝んでいけるといいなあ(書いているこの日に観た二期の話がちょうどアリスちゃんがちょっと頑張る回だったので、いいぞ!って思っています)。
何かに特化した才能を発揮する人は、何かを人より欠いているイメージが強いのですが、そういう部分が見られるとぐっと人として身近に感じられるので素敵ですね。

水の三大妖精さんは、今先達としてそれぞれを教え導いている先輩方が、かつて(今の主人公たち3人のように)道半ばの存在だったとき、同じようにそれぞれの良さを引き出しあいながら日々を過ごしていた時間が描かれたことによって、だいぶ見方が変わったなと思います。過ごした時間とそれによって培われた関係性は、それから長きの時を経て立場を変えたあともかけがえのないものとして残り続ける、というのが救いがあってよいですね。人との関係性は変わっても、過去に過ごした時間が失われるわけじゃないと思うと、人との縁は細かろうとも長く、大事にして生きたいなと思います。

絵面の話

アニメを見ていて思うんですが、光の使い方がすごく素敵ですね。空模様がはっきりかわるところ、それを映し出す水辺、光に包まれた人や物の色の多彩さ、そしてそれによって醸し出される穏やかな空気感。
平日、ひと気のない穏やかな美術館をふらっと一周して、なんかいいもの見たな~って思いながら出てきた気分。あるいは大きな窓があり、外の明るさや鮮やかさがしっかり入ってくるけど、店内は落ち着いてるカフェで一息ついているような気分。そういうちょっと特別な、時間の流れがそこだけ切り取られたような気分を味わえるので、この作品がみんな好きなんだろうな……現代に必要な癒し……

あとウンディーネの女性たちが絵になる話はちらっと書きましたが、服装のデザインがとても良いですね。涼やかで。ゴンドラは「優美なもの」というイメージがあるんですが、それを操る女性たちも同じくらい優美なのでいいもん見てるな~という気持ちになります。季節に合わせてちょっとずつ服装のデザインが変わってるけど、全体のイメージが変わらないあたり凝ってるなって思いました。

イメージとの差異の話

ヴェネツィアという都市について、憧れはありつつビジュアル面での知識的補完をしてこなかったのですが(なんせ憧れ元がファンタジー小説なので)、思っていたよりずっと綺麗で色鮮やかな都市であるという印象が生まれました。
憧れ元たるストラヴァガンザでは架空のヴェネツィア(ベレッツァ)と実際の観光地としてのヴェネツィアとの描写が両方描かれていますが、わりと綺麗でない部分(人間関係のどろどろとか、運河の臭いとか。観光地としては世界観を崩しそうなファストフードの描写とか)がいろいろ描かれております。同じ場所を舞台にしていても、表現媒体や世界観の作り方でこうも変わるのか、という気持ちがつよい。みんなストラヴァガンザも読んでみてね。より生々しいぞ。(?)
あたらしい印象が生まれたことで、元ネタであるヴェネツィアという都市への解像度は上がったし、憧れはより強くなりました。いろんな面が見えてこそ、その土地への思い入れというのも上がるってもんですね。

というわけで、実際にヴェネツィアに旅行できる日を楽しみにしながら、引き続き2期以降も見ていこうと思います。

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