2022.4月東京開催、黒バスアニメ原画展に妄想で行ったレポート


2022.4月某日。

都内で開かれた黒子のバスケ10周年記念イベントの一つ、「黒子のバスケ ANIMATION GALLERY ~10年のキセキ~」に行ってきた。

入り口にたった瞬間、涙が込み上げ、鳥肌がたったことを覚えている。

ダメだ…今から目を酷使するというのになに泣いてんだ…。クソデカ感情が溢れ出してしまった。

だって、あの大好きだった「アニメ」『黒子のバスケ』の原画展だ。毎週、待ちきれなくてソワソワしていたあの瞬間が甦るのだから無理もないだろう。

入口に設置していた会場案内を手に取り、心だけは先走りつつ、緊張した足取りでゆっくりと脚を踏み入れた。案内を見る限り、どうやら第一期から順番に展開されていくようだ。

そしてゾワっと、更に鳥肌が立つことになる。

(ロデオ流れてるぅううううううう)

なんと、会場ブースごとにその期ごとのオープニングが流れているのだ。

待てよ、無理…

語彙力はとうに死んでいた。

涙がまた溢れてきて、視界がぼやけてしまう。きっと同じような心境の人が少なくとも居ただろう。心臓と涙を抑え込みながら、壁の原画へと目を移す。

(ぁああああああああああああああこれはああああああああの伝説的第一期オープニング!!!!!始まりにして最強であり全ての祖!!!!)

そこには大好きなシーンである「屋上バニラシェイク黒子さん」や「踏切に佇む影と光」など、名オープニングシーンの原画が飾られていた。

あかん。欲しい。

ストレートな欲望。

原画に穴が開くほどに見つめ続け、初めてこのシーンを見た時の衝撃や感動、ノスタルジックな気持ちを思い出した。

「ああ…」

思わず独り言が漏れてしまった。

まだ一番最初のブースなのに、脚が動かなかった。ずっとここに居たい。さすがに邪魔すぎるため、できないけれど…。最初の最初にして「また来よう」と決意する。でなければこの一回だけでは拾い切れないと思ったのだ。

好きだなあ…。

様々なシーンを思い出す。

黄瀬、初めからキラキラしていた。結構最初から出てきていたんだよなあ。見ていて飽きない、冷めたように見えて、実は優しくて、人懐こくて、でもそれは懐に入れた人達にだけ見せる姿で。涙が綺麗で、綺麗で、その姿に思わず見惚れたことを覚えている。

真ちゃん。そうそう。手にカエルの置物を持っていたあのシーンな。衝撃、半端なかった。綺麗な顔して、だいぶヤバいやつ。スリーポイント、いやチートじゃん。なんやかんや最強なの真ちゃんじゃないの?どう勝つんだよ。絶望に打ちひしがれた感情が蘇ってきた。あー高尾。なるほどなあ。そうだよなあ…秀徳にもストーリーがあるんだよなあ。先輩がいて、たくさんの後輩がいて、誠凛と同じように、数え切れないほどの負けられない理由を持ってる。

ああああ…お好み焼き。高校生してていいなあ。こういうシーンもっと見たかったなあ。

青峰な青峰。そんで桃井さん。出てきた時のヒール感すごかったなあ。ピンクの携帯を持つ青峰な。鮮明に覚えてる。パカパカ携帯。時代感じるなあ。でもアニバスも時代と共にスマフォになったよなあ。同じように歩んできた。今だにグッズ連載中だしなあ。今もずっと歴史を刻んでる。

そして黒子さんの口から、あの二人の名前が出るんだよな。アツシと赤司。

その時、原作をまだ読んでなかった自分は、アニメ一期では二人の正体がまだほとんどわからなくて、何が待ち受けているのか、どんな選手なのかもわからなくて、「む…むらさきばら…」名前読みづらっ…とか思ったり、慣れなかった記憶がある。

それから二人が出てきて、オープニングもガラリと変わって、これから闘いが始まっていくんだなという高揚感と緊張感にテレビを血眼で見る自分が居た。ツイッターにはリアルタイムでガンガン呟き、赤司の後のCM入りが中の人神谷さんのCDプロモだった時はあまりにも爆笑した。

赤司が前髪を散切りしたシーンだ!!!階段での赤司によるキセキ点呼には笑ったな。いや笑えるシーンじゃないけど。ヤバイやつだなと思ったよ(真ちゃんに続いて二回目)。

そうそうそれでWCの決意改めつつ、誠凛さん一行がストバスに行って出会うんだよな。ヤツらに。

あああああ氷室辰也氷室辰也氷室辰也!!!!!氷室辰也の存在は衝撃的過ぎたな。英語話した瞬間吹き出したもんな。また濃いの来たよ、と。キセキにしろ相棒組にしろ、二郎系ラーメンのニンニク背脂マシマシなんて足元にも及ばない濃さだ(?)

こうして登場してきたWエース、陽泉との試合は、自分が最も好きな試合だ。もちろん原画が飾られていた。アツシの圧倒的な高さ、トールハンマー、氷室辰也に殴られて、あの瞬間から、彼の何かが動き出した。一つ結びにして、本気で闘う姿に涙した。

氷室辰也の綺麗な涙のシーンだ…。自分が氷室辰也を好きになったきっかけはまさに氷室辰也のこの場面である。あまりにも綺麗な泣き顔で釘付けになった。そんでもって中身と見た目のギャップに「(おもしれぇヤツだ…)」と心動かされたことを覚えてる。

黒子のバスケでは、結果的に誠凛高校がウィンターカップを制覇したけれど、他校も負けないくらい熱い気持ちを持って自分達のバスケをしていた。

個人的には新協学園高校のパパ・ンバイ・シキはツボだった。また戦ってる姿を見たいし、またふっかけてきて欲しい。

やべえヤツだと思っていたあの赤司もちゃんと人間であって嬉しかった記憶がある。

「お前の…いやお前達の勝ちだ おめでとう」と誠凛の、「黒子のバスケ」を赤司が認めた瞬間、差し出された手、本当に良かった。目くり抜かなくて…本当に…よかった…。

最後、誠凛高校の選手が雄叫びを上げて喜んでいた姿を見ると、感動が蘇ってくる。と、同時に敗戦した他校を思い返す。どのチームにもドラマがあり、これからもそれは続いていく。もっと見たい、見たかった。いろんな君たちを目に焼き付けたかった。

最後に飾られていたのは、黒子さんが桃井さんに貰ってロッカーに飾ったあの写真の原画だ。キセキと黒子さん達の集合写真。黒子が自分のバスケで証明した、一番の奇跡だろう。

離れ離れになった仲間が再び集結し、同じ時を過ごす。これがいかに難しくて、素晴らしく素敵なことか、黒子さんが教えてくれた。

自分自身も彼のバスケに感銘を受けた。そうして、こんなにも素晴らしいドラマを見せてくれてありがとうと感じた。

ああ、これが自分の、オタクとしての青春だったな。そんな想いが込み上げてきた。

とは言え黒バスは未だにグッズ連載中&10周年イベント盛りだくさんで与えられまくりの温かい温泉に浸りまくりの幸せなコンテンツである。今、リアルタイムでこのイベント達を体験できていることが何よりも嬉しい。そしてこれからも「好き」という気持ちは続いていく。まだ生きねばと強く思った。

後ろ髪引かれるかたちで展示室を後にし、グッズショップへと向かった。あまりにも興奮していたため、あまり記憶は無いが、諭吉を旅に行かせ過ぎた事実だけは財布を見れば思い出す。クリアファイルってたくさんあるのになんでこうも買ってしまうものなんだろうな?マスキングテープなんか使ったためしがねーぜ!!これは保存用と消耗用に二つだな…と、オタク活動、黒バス経済、いや日本経済の活性化に努めた(?)

こうして自分の「黒子のバスケ ANIMATION GALLERY ~10年のキセキ~」アニメ原画展鑑賞は終了した。

最後に一つ言うならば、それは愛の告白である。

黒子のバスケ愛してる!!!!!!!!!!!


 





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