裏名盤シリーズ
気を衒ったアルバムを紹介したい訳じゃない。
名盤の裏側で輝く、太陽と月の関係のような。
ビートルズにおけるジョージハリスンのような。
寡黙かつその確かな存在感に惹き寄せられる。
[ABC順まとめ]
Bill Evans / New Conversations
ピアノとローズピアノの多重録音による、めくるめく音世界。
狂気とリラックスが同居している。
Emerson Lake & Palmer / Love Beach
「ラブビーチでメイクラブしよう」?プログレに泥を塗った世紀の駄作?
いやいやとんでもない。最高のポップミュージックでしょう。
大好きです。
(5曲目はクソダサいけど)
Fripp & Eno / Evening Star
2曲目の"Evening Star"のロバートフリップのギターソロは名演。
ただ延々とギターアルペジオのループの上でソロを弾いているだけの曲、
誰でも出来そうで決して誰にも出来ない音宇宙が広がっている。名曲。
桃源郷のような1〜4曲目に対して、5曲目(当時B面)の"An Index of Metals"は28分も不協和音が続く。
怒りすら覚える(絶対ストップボタン押したくなる)が、
それを差し引いても前作の"No Pussyfooting"だけで終わらせたくない素晴らしいアルバム。
Joni Mitchell / Song to a Seagull
透明でありながら濃い霧の中にいるような不思議な音楽。
再生すると空気が変わるタイプのアルバム。
変則チューニングのギターが不思議な響きを鳴らしているにも関わらず、
歌声はそれを感じさせない自然なメロディを紡いでいる。
それらが深いリバーブによって融け合い、
霧に包まれつつも拡がっていくような感覚。心地良い。
シングルでは無くアルバムでこそ輝く曲があるが、
この作品はそんな曲だけで構成され、一つの塊としての輝いている。
良いアルバムです。
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Keith Jarrett / Hymns,Spheres
キースジャレットのお家芸であるインプロヴィゼーションをパイプオルガンで行ったもの。
バロック音楽のパイプオルガンの作品では決して得られない、唯一無二の音世界。フォロワーすらいない。こんな音楽どこにもない。凄すぎる。
King Crimson / Islands
ハードな曲もあるし、キャリアではバンド内の状態が一番最悪にも関わらず、
リラックスして聴ける不思議で美しいアルバム。
ジャケ通り音宇宙に浸れる。
最初は何と地味なアルバムかと完全スルーしたがクリムゾンの中では一番聴き疲れせず、いつになっても聴けるスルメ感。
スターレスとか言ってないで6曲目の"Islands"を聴くべし。
※何故かAmazonでヘビーメタルのジャンルに入っている。
Led Zeppelin / Houses of the Holy
ハードロック(言うてもトラッド、民族音楽的な側面)ばかりに光が当たり不人気なこのアルバム。
個人的にアルバムとしては全アルバムの中でバラエティに富んでいて一番楽しく聴けると思う。
1曲目の"The Song Remains the Same"の疾走感から全曲一気に駆け抜けれる。
何度聴いても飽きない。最高です。
Paul Simon / Paul Simon Songbook
アートガーファンクルが居なくても素晴らしいんだ、と感じることができ、
アートガーファンクルが居ないことを強く感じれる裏名盤。
※2022.02.03追記
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Ry Cooder & Manuel Galban / Mambo Sinuendo
アーシーでエキゾチックなのに音響的なサウンド。
音楽と録音がとにかく素晴らしく、集中して聴けるのにBGMとしてもいろんなシチュエーションにも合う。
(暑い夏の日のビールが間違いないか)
何度でもこの音世界に浸りたくなる。
2022年3月1日追加
植松伸夫 / POTION: Relaxin' with FINAL FANTASY
発売当時に嫌になるほど流行ったヒーリング系のコンピ。
その流れに便乗するスクエニに「うわぁ・・」と思ったものだが、
実はこのアルバム、植松伸夫さんの作品に触れるうえでは実は特殊。
当然RPGの音楽はダンジョン、戦闘など色んなシチュエーションに合う曲があってこそなので、植松伸夫さんの名曲群を一枚のアルバムとして心地良く聴けるものは無く自分でベストを作るしか無かった。
発売側は安易な発想だったかもしれないが、そう言う意味では実は意義があったのでは・・。
植松伸夫さんの良曲を安心して味わえる、綺麗にまとまったアルバム。
レイ・ハラカミ / 「天然コケッコー」オリジナル・サウンドトラック
こんなにノスタルジックでフレッシュな音楽が他にあるだろうか!!
孤高。
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