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ライブレポート 東京シティ・フィルのドラゴンクエスト "交響組曲「ドラゴンクエスト」1〜3ベストセレクション"

2020年9月30日に亡くなられた"すぎやまこういち"さんの訃報を受けて、
昨年、念願だったドラクエのコンサートに行ってきたが記録として残しておく。


2020年11月7日
会場:サンシティホール
楽団:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
指揮:海老原光

”演目”

・序曲(DQ1)
・ラダトーム城(DQ1)
・街の人々(DQ1)
・戦闘(DQ1)
・竜王(DQ1)
・Love Song 探して(DQ2)
・遥かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界(DQ2)
・戦い~死を賭して(DQ2)
・この道わが旅(DQ2)
 ・王宮のロンド(DQ3)
・世界をまわる(街~ジパング~ピラミッド~村)(DQ3)
・冒険の旅(DQ3)
・ダンジョン~塔~幽霊船(DQ3)
・鎮魂歌~ほこら(DQ3)
・海を越えて(DQ3)
・おおぞらをとぶ(DQ3)
・戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦(DQ3)
・そして伝説へ(DQ3)
 
アンコール
・フィナーレ(DQ1)

”ノスタルジーか否か”

初めてのドラクエコンサートだった。
いきなり湿っぽいけど涙腺緩みっぱなし。
音楽ってこんなに美しいものだったかと、次々と畳み掛けてくる旋律に圧倒される。
数々のライブで涙が浮かぶことは度々あったが、
鼻をすすったり(プチ)嗚咽は初めての体験だった。

この涙の理由が訃報を聞いた後だからなのか、
ノスタルジーからなのかは判断付かないが、
感覚的には音楽そのものが涙の成分の90%位を占めていたように思う。

ゲームそのものも大好きだったが、
30年以上も前に感じた楽曲の感動と興奮は
その後沢山の音楽を知った後でも色褪せることなく、
未だに聴くたびに新しい発見と感動がある。

「ゲーム音楽の域を超えてる」的な言い回しは安易に使いたくないけど、
時が経てば経つほどそう言いたくなって来てる。

近年知って衝撃を受けた"NES BAND"(ファミコン実機を用いた生演奏コピバン)の
動画をよく観ているが、1ch毎に人力でパートを担当することにより、
その2〜3和音にまで削ぎ落とされたメロディがより一層際立って、ドラクエの音楽の凄まじさに更に説得力が加わる。

レトロゲー、ピクセルアートが流行って久しいけど、
ノスタルジーや「一周回って新鮮」と言ったものではなく、
ハードの制約により結果として高く抽象化された普遍的なメロディ、
ビジュアル的な美しさを、皆が感じてのことのような気がするのは気のせいか。


※因みにマツケンさんは、他にもドラクエの音楽を
楽しく分かりやすく公開されていて本当にとても素晴らしいです。
"NESBAND" も、ただ人力でやりました!的な大道芸的コピーバンドの域を超えてると思う。伝道師的なものを感じる。

その他雑感

”会場”

満席。熱気が凄くて自分も興奮した。
驚いたのは客層の幅の広さ。
まさに「子供も大人も、おねーさんも」だった。

”指揮者”

指揮者の海老原さんによるドラクエ愛あるMCも嫌味無く、
ドラクエの音楽の素晴らしさを共有したいという思いに溢れてて良かった。

”演奏”

気になったのは演奏のミスが目立ったのが少し残念だった。
(申し訳ないけど特にホルンが・・)
序曲の出だしでいきなりズレて正直焦った・・。
プロのクラシックコンサートはあまり経験が無いのだが、
そんなもんなんだろうか。
下手すると1曲1回レベルでちょっと辛かった。
ドラクエVのブルーレイは名演なんだと再確認した・・。(本当にお勧め)


それでも生のオーケストラのダイナミクスというのは凄まじいもので、
体が震えるほどの音圧に感動した。
(鼓動のライブやっぱ一度は行きたい)

”終わりに”

とにかく行って良かった。
Vのフルコンサート行きたいな。

ドラクエは自分が楽器を手にし音楽を始めるきっかけとなった音楽でした。
"すぎやまこういち"さん、ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。

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