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ねこ氏が尿道閉塞になり危機一髪だった話

つい数時間前の出来事ですが、我が家のねこ氏が尿道閉塞を起こし、間一髪のところで命の危機から救われました。
その経緯をここに書き記しておきます。

(※著者はCatlogを作っている一人ですが、このnoteはいち猫飼い主としての備忘録です)

今回尿道閉塞を起こしたのは、左側のオルカ


発見

午前中

  • 起床して猫トイレの脇を通る時に、トイレの中で座っているオルカと目が合う。珍しいこともあるもんだなと思う。

15:00頃

  • リビングに嘔吐を発見。ごはんと毛玉が混ざっており、ごはんの割合が少し多かったことから違和感を感じる。

  • 吐いたからお腹が減っているだろうと思い、水分補給も兼ねてちゅ〜るをあげようとするが、普段に比べて食いつきが悪い。
    ここで「なにか変だ」と思うように。

16:00〜

  • 夫がリビングに来たので違和感の話をすると、どうやら夫もトイレにいるオルカを何度か目撃していたとのこと。

  • トイレ回数が増えてる?と思いCatlogアプリを確認。

前日から、トイレに入るだけの記録が増えている
普段のトイレ利用は1日多くて3回ほど
  • 社内メンバーに違和感のことを伝えると、おしっこが出ているか、排尿姿勢を取っているか確認するようアドバイスを頂く(獣医師がいるのが非常にありがたい…!)

先週と比べておしっこ量が減っており、今日に至ってはまだ出ていない?
  • 入室記録のある時間帯のペットカメラの録画データを見てみると、トイレに入る→出る→おしりを舐める、を繰り返す姿が確認できる。

  • 違和感が確信に変わり、動物病院のWeb予約を入れるが翌日の月曜が埋まっており最短が火曜日の午前中。いったん様子を見つつ、緊急性がありそうなら月曜中に連絡することに。

  • そうこうしている間にもオルカがトイレに入り、2分間くらいじっとしている。夫が膀胱を確認しようと触ってみると痛がるような素振りを見せる。

  • これは明日を待たずに今すぐ対応すべき事態かもしれない!と思い立ち動物病院に連絡。社内メンバーからもほぼ同じタイミングで、今からでも行ったほうがいいかもしれないとメッセージが。

  • 電話で状況を説明すると、おしっこが出なくなってから24時間以上経過するとまずいので、すぐさま病院に向かうことに。

診察と処置

急いでオルカを連れて病院に行き、まずは体重測定。先月健康診断に行った時から変化なし。改めて状況説明をしながら、触診で膀胱におしっこが溜まっていることを確認。尿道が詰まっている可能性が高いということで検査と治療のために一時預け。

ハラハラしながら待合室で待っていると、30分も経たないうちに看護師さんに抱っこされたオルカが帰還。早い!

その後あらためて診察室に通され、身体の状態の説明を受けた。台の上にはたんまりと出たらしい大量のおしっこ入りのビーカーが置いてあった。メモリは200mlほど。これが今までオルカの身体の中にあったのかと思うと、ギョッとした。

レントゲン検査結果

まずレントゲンでは、膀胱がパンパンになっていることが確認できた。想像していた以上におしっこが溜まっていたらしい。

膀胱がパンパンに膨らみ、腸を圧迫している


エコー検査結果

次に、エコー検査では膀胱の中にストルバイト結石が確認された。数が多く、昨日今日ではなく徐々に溜まってきていたのではないかとのこと。

通常おしっこだけであれば真っ黒に見えるが、結石の粒が白く点々と写っている

膀胱に加えて腎臓もエコー検査で確認したが、左右どちらもサイズなどに問題はなかった。


顕微鏡検査結果

蓄積されたストルバイト結石の破片が膀胱内を擦り、細胞片が削られていることも確認できた。この固まりによって尿道が塞がれてしまっていたようだ。

四角いものが結石の元となる物質
青いものが結石によって削られた膀胱内の細胞片


血液検査結果

膀胱に溜めきれなかったおしっこが腎臓に回ると腎機能に影響が出るリスクがあるとのことだったが、腎臓への影響を確かめるための血液検査では、どの数値も正常で問題は認められなかった。

腎臓の値には問題なし(ピンクのハイライト部)

ただ、総蛋白が若干高く出ており、少し脱水気味かもしれないという所見が。ふだんから水を飲んでいる場面をよく見ているから勝手に充分だと思っていたが、もう少し水分摂取は対策すべきようだ。


尿検査結果

尿pH値が基準値の上限を示しており、結石ができやすい状態になっていることが分かった。


処置

尿管に管を通し、溜まったおしっこを除去した上で、膀胱内を入念に洗浄してもらったそうだ。看護師さん曰く「すごく大人しく協力的にしてもらって良い子でした!よく頑張ったね!」とのことで、体調不良とビビリが相まって硬直していたのかもしれない。

処置の際に撮影された、局部の痛ましい写真も見せてもらった。しきりに舐めていたのは、こういうことだったのか。うう…こんなになるまで気づけなくてごめんね…よくがんばったね…

おしっこが出てスッキリした表情のオルカ氏

戻ってきたオルカは表情がすっきりしたように見え、ぐったりしていた来院時に比べてキョロキョロもぞもぞとよく動くようになった!

検査結果から総合的に判断して緊急性が低いことが分かり、入院の必要もなく、最後に補液と吐き気止めの注射をしてもらい無事に帰宅することが出来た。

ここからは、結石が溶けるのが約1週間と言われているため、尿のpH値をコントロールする療法食を集中的にあげて様子をみることに。数種類のフードサンプルをいくつか頂いた。

原因

原因として一番考えられるのは、おやつのあげすぎだった。

というのも、実は2週間ほど前に、我が家にもう一匹いるねこ氏に異常が見つかった。現在詳細検査を待っているところで、その心配のあまりちゅ〜るやカニカマを普段以上にあげるようになっていた。

オルカは食べ物の影響が身体に出やすい体質のようで、フードが合わないとすぐにお腹を壊したりする。今回あげていたおやつの塩分などが結石の生成につながったようだ。

改めて、猫にとっては総合栄養食が全てであり、おやつは飼い主の自己満足でしかないのだなと痛感した。情けない飼い主でねこたちに本当に申し訳ない…

ちなみに、最近トイレの側面やトイレ設置スペースの床の汚れが目立っており、昨日掃除したのだった。今から思えばこれも、おしっこが出づらくて舐めている時に少しだけ飛び出たものだったのかも知れない。

振り返り

辛かっただろうけれど、最悪の事態にはならずにオルカは無事に元気になることが出来ました。当初来院予約していた火曜日まで待っていたら、腎機能に重大な後遺症が残ったり、さらには命を落としていたかも知れません。

異変の察知が確信に変わってから、行動に移るまで本当にあっという間でした。一瞬一瞬の判断が今回の結果に繋がりましたが、その一番のきっかけになったのは間違いなくCatlogの記録でした。(今回は主にCatlog Board)

もともと私たち夫婦は、なにか違和感があっても「病院は苦手だし一時的かもしれないし、もう少し様子を見よう」「うちのねこに限ってそんな…」と、現実を直視したくなくて確信が持てるまで判断を先延ばしにしがちでした。猫が不調を隠す生き物だと頭で分かっていても、です。

しかし、Catlogに示されるのは客観的な事実であり、前々日までと比べると異変があることは明らか。ペットカメラの録画・目の前のねこの様子も加味すると、それ以上に判断材料を集めるまでもありませんでした。

日曜日だからとか、電話が苦手だからとか、Web予約の枠がないからとか、そういうことを飛び越えて直接動物病院に電話を掛けるアクションまで後押ししてくれたのも、社内メンバーのアドバイスと共に、行動記録という揺るぎない事実があったからに他なりません。

今回の件で、早く気づいて早く対応できることの重要さを身をもって知り、今後のねこたちとの向き合い方を改める機会となりました。

後日談として、その後の様子をまとめました。
併せてご覧いただけると幸いです↓


ねこもふもふ