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[後日談] ねこ氏が尿道閉塞になり危機一髪だった話

オルカが尿道閉塞を起こしてから早いもので約一ヶ月。もうすっかり元気になりました。本当に良かった!でも、病気はその瞬間で治るものではありません。処置の後どんなことがあったか、経過についても書いておこうと思います。

(※著者はCatlogを作っている一人ですが、このnoteはいち猫飼い主としての備忘録です)

ぬるま湯のほうがお好みのオルカ氏

処置の後

尿道閉塞の処置として、カテーテルで尿を抜き膀胱洗浄をした後に、吐き気止め注射と身体が失った分の補液をしてもらった。補液は背中側にラクダのこぶのように溜めておくようで、あまり触らないようにと説明を受けた。

そして、再発防止のために必要なことが尿pH値のコントロール。
平常値は5.0〜7.0のところ、処置時の尿では7.0を示しており上限ギリギリで、結石が出来やすい状態ということだった。これを下げるためには、結石ケア用の療法食で体内のバランスを整える必要がある。

結石ケア用の療法食にも色々種類があるようで、獣医さんからサンプルを数袋いただいた。きちんと食べてもらわなければ意味がないので、まずは試してみて食いつきが良いものを見極めてから購入してくださいとのこと。一般的に食いつきが悪くなるらしく、ちょっと困り顔で案内されたけれど、オルカはあまり好き嫌いがないので大丈夫かなと思っていた。

それよりも、我が家では二匹でごはん皿を互い違いに食べ合うのが日常なので、そこの管理がきちんと出来るかが不安だった。もう一匹も療法食を食べて問題ないことを獣医さんに確認できたので、処置日の夜から早速フードの全面切り替えをすることにした。ありがたいことに、お会計の時に看護師さんがサンプルを少し多めにつけてくれた。

療法食でのケア開始

フードの切り替えは、少しずつ混ぜながら慣らすと良いとよく聞く。でも今回は病後のケアということで、療法食を食べてもらうことが治療のようなものだ。まずは療法食のサンプルを出してみて、反応をみることにした。

むしろ前のフードより食いつきが良いのでは説

処置日の夜と翌朝、計4種類の療法食サンプルを試してみたところ、どれも遜色ないくらい食いつきが良かった。何なら普段あげていたフードよりも一心不乱に食べ続けているような…。

試してみて、今回はDr's CARE 尿石ケアというフードを買うことにした。決め手は小粒で食べやすそうだったから。効果の高さでいうとHill'sの尿ケアが一番のようだが、結石になっていない方も食べることを考えるとそこまで必要なさそうだったので、食べやすさ重視で決めた。

動物病院で説明を受けた購入方法は2通りで、動物病院or専用ECサイトで買う方法だった。動物病院で直接買うには事前に在庫確認の電話をしてくださいと念押しされて、ネット購入を推されているような圧を感じたので、ECサイトで買うことにした。

新たに会員登録するのがちょっと面倒で、楽天やAmazonで検索してみたら結構なお値段がする…。療法食はそういうものと諦めて買うしかないかと思ったが、動物病院で案内されたサイトでは適正価格で買うことが出来た。

ついでに水分補給用にロイヤルカナンのユリナリーS/Oというウェットタイプも一緒に購入し、療法食のケアにスムーズに移行することが出来た。

データで見る経過

尿道閉塞の発覚のきっかけはCatlogのデータだったが、予後経過もデータに分かりやすく出ていた。

処置の前後でおしっこ量が劇的に変化

発症日は病院でおしっこを出してもらったのでCatlog Boardでの計測は0、その深夜に212mlもの大量のおしっこの記録があった。見た時は驚いたが、補液分が全部出たようで、おしっこシートにも大きなシミが出来ていた。その後も少しずつおしっこが出ていることが伺える。(今だから分かるが、発症する前の数日のおしっこ量の減少で既に症状の傾向が出ていた…)

処置後1週間の経過で改善が伺える

さらに、処置後1週間の記録では、おしっこがしっかり出ていることと、その回数が落ち着いて1回ごとの尿量が安定してきていることがハッキリと見て取れた。

廊下に水・白湯・フードを配備する厳重体制

ちなみに発症の2日後、兄猫であるニルの検査手術という一大イベントが重なり、気が立ったニルに怯えたオルカが飲食できなくなるという事件(?)が起きた。いつもの場所だとニルの気配が気になるようで、食事と水を廊下に置いたところ口をつけてくれるようになった。まだ気温が低く廊下は寒かったため、水と白湯のボウルをそれぞれ用意し、フードはカリカリとウェットを混ぜたものを完食するまで何度もレンチンして温めた。めちゃくちゃ気を揉んだ時期だった。。

1週間後の検査

尿道閉塞を起こしてから一週間後、再度検査のためオルカを動物病院に連れて行った。経過報告をする際、↑の画面を獣医さんと見ながら説明できたので、スムーズに状況を共有できたように思う。

左が最新、右が発症した日の膀胱内。
白い粒々したストルバイト結晶が減ったことが分かる。

エコー検査では、膀胱内のストルバイト結晶がほとんどなくなったことが一目瞭然だった。

尿検査の採尿の際もカテーテルがすんなり入ったようで、尿道の通りには問題がなさそうだった。尿検査でのpH値も7.0→6.5に改善していた。

ちなみに、採尿するのにおしっこ溜まってますかね?と獣医さんに聞かれて、Catlogの猫日誌のおしっこ記録が5時間前だったので「多分大丈夫です」とちょっとドヤり気味に答えたw

さらに2週間後の再検査

前の検査から2週間あけて再度の検査。
エコーも尿検査も前回同様問題なし!

加えて、詰まりものがなくなったおかげで尿道が狭まり、エコー検査で写り込まなくなった=正常に戻ったことが確認できたそうだ。

再発の傾向は見られず経過良好だ。

その他の変化

これは個人的には嬉しいことなのだが、療法食に切り替えたことでオルカの体重が増えた。

療法食の開始後に体重が増加傾向に

オルカは仔猫時代からお腹を壊しやすかったこともあり、肉付きが物足りないように感じていた。健康診断の時に獣医さんに聞いた時も「年齢の割に少し痩せているかも知れませんね」と回答いただいたので、もうちょっと太ってほしいなとずっと思っていた。

療法食を始めてからの変化として、まずうんちの量がかなり減った。それまで人間並みかと思ううんちをモリモリ出していたのだが、大型種だからということに加えて元々あげていたフードの食物繊維量が多めだったのかも知れない。そのことを獣医さんにも伝えると「しっかり栄養を吸収できるようになったことの現れかも」とのこと。

「ふつうは食いつき悪くなるんですけどね…良かったです!」と言われて、下痢しないにしてもスッカスカのフードをあげていたのかと思うと何だか申し訳なくなる…。療法食はそのうち止めるタイミングがくるので、フードの見直しという点でも良い機会になった。

一段と大きくなった気がするオルカ

振り返り

ねこの病気発覚から快方に向かうまでを経験するのは、今回が始めてでした。ねこと暮らし始めて7年経ったとはいえ、知らなかったことや分からないことはまだまだ沢山あるなと痛感します。

人と同じく治療=完治ではないし、ストルバイト結晶など膀胱系のトラブルは再発しやすいから処置後のケアが重要ということを身を以て体験しました。とはいえずっと張り付いて見るわけにもいかないので、経過観察という意味でもCatlog(特にCatlog Board)の記録がとても役立ちました。

この時期は2匹の不調のタイミングが重なったことで飼い主的にも結構参っており主観で判断すると必要以上にネガティブな方に振れやすく、でも記録で見ると問題ないことが確認できて一安心、の繰り返しで精神的にも支えられていたと思います。

オルカはあともう一回再検査をしますが、元気いっぱい走り回っているしトイレも問題なさそうで、ひとまず安心しています。美味しいウェットフードが追加されたことにより朝晩のごはんの催促が激しくなったのが唯一の悩みどころです。

長くなりましたがここまでお付き合いいただきありがとうございました!

ねこもふもふ