見出し画像

【ネタバレ注意】工藤新一は子供の姿になる説

※『名探偵コナン』第1話のネタバレを含みます

1994年5月号の『少年サンデー』にて掲載された『名探偵コナン』第1話。主人公・工藤新一が事件を解決するシーンから始まる推理漫画だ。この漫画の根幹に関わる考察を展開する。

◆◆◆まずは結論から◆◆◆

結論から述べると
「主人公・工藤新一は子供の姿になる」突飛なことを言っていると思われるかもしれないが、これから列挙する根拠に目を通せば納得してもらえるだろう。


◆◆◆考察の出発点◆◆◆

まず、なぜこのように考えたか、この考察の出発点は1巻の表紙だ。

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

「この少年は一体誰なのだろう」
これがこの考察の出発点である。
工藤新一と比較したときにこの少年との類似点がいくつかある。髪型、目の光、鼻の形、口の角度。このことから考えられるのは以下のようなことだ。
①工藤新一の子供
②工藤新一の少年時代の姿
③工藤新一に似ている他人

① 工藤新一の子供説
工藤新一は作中で明記されている通り高校2年生だ。

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

表紙の少年はおよそ6歳前後といったところだろうか。17歳の工藤新一に6歳の子供がいるとは考えにくい。また、ヒロインとして登場する毛利蘭と工藤新一は1話後半で遊園地へデートへ行く。

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

6歳の息子を置いて正式なパートナーでもない女性とデートへ行くとしたら工藤新一の倫理観はどうかしている。『名探偵コナン』が掲載されているのが少年誌であるということから考えても工藤新一の子供説は否定できる。

②工藤新一の少年時代説
表紙の少年時代はシャーロック・ホームズを想起させる衣装を身に纏っている。工藤新一はシャーロック・ホームズを最高の名探偵だと述べている。幼少期からシャーロック・ホームズを愛しておりコスプレをした時の様子だと考えることができる。

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

③工藤新一に似ている他人説
冒頭に登場する工藤新一を差し置いて他の人間が表紙に登場するのは論理的ではなさすぎる。

このように考えると現段階では②が最有力候補だ。しかし、高校生から始まって、回想という形で幼少期の話になるということなのだろうか。高校生(現在)で何かが起きての回想であればあるだろうが、何も起きてないのに「俺の小さい頃は...」という形で幼少期のエピソードが語られるのは唐突すぎる。だとしたら幼少期から始めた方がスムーズである。ここに違和感を感じた私はある仮説を打ち立てた。それが、「表紙の少年が何かしらの効果で身体が小さくなってしまった工藤新一自身なのではないか」というものである。

探偵が主人公の漫画といえば『金田一少年の事件簿』主人公・金田一一は工藤新一と同じく高校二年生だ。高校生が事件を解決していく物語だと被りすぎる。もしも、工藤新一が超頭脳を持ったまま少年の姿になり、難事件を解決していく物語となればこれはとても画期的な漫画となるのではないだろうか。

「頭脳は大人のまま、見た目が子供になる」そんな非現実的なことはこの漫画の中では起きるのだろうか。


根拠1
◆◆◆非現実的な描写◆◆◆

1話には登場人物たちの非現実的な力が示されている。

❶車椅子に乗った男性を蹴り上げる工藤新一

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

第1話の中で車椅子に乗った男性を工藤新一が蹴り上げる場面がある。この車椅子は見た目から考えるとスタンダードなスチールの自走タイプであると考えられるためおそらく15kg程度だろう。男性は60代だと考えると平均体重は67kg程度なので合計82kgを蹴り上げている。どれだけ脚力があっても現実世界でこのような現象を起こすのは難しい。

❷電柱を破壊する毛利蘭

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

ヒロイン・毛利蘭が笑顔で電柱を殴るこの場面。拳が電柱にめり込んでいる。

❶❷ これらのことから考えて現実世界で起こり得ないことが起きてもこの世界ではおかしくないといえる。

根拠2
◆◆◆毛利蘭の予感◆◆◆

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

「新一とこれっきりもう会えないような・・・嫌な予感が・・・」毛利蘭のこの発言。どこまで信用できるかはわからないが、この予感が正しいとするならば1話以降工藤新一という存在は物語から遠ざかるということだ。つまり、少年時代の話になるわけではない。しかし、工藤新一が軸になるのは間違いないだろう。工藤新一が別のナニカに変化し、工藤新一ということは隠して物語に登場することが蘭の予感から考えられる。

根拠3
◆◆◆怪しすぎる男たち◆◆◆

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館
引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

遊園地で遭遇する黒ずくめの男性2人組は工藤新一と警察の登場にひどく動揺している。警察がいる場からいち早く立ち去りたいという様子だ。何かしらの犯罪に関わっているもしくはこれから実行すると考えられる。

引用:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

◆◆◆結論◆◆◆

探偵と怪しい人物がいれば事件が起こるのが推理漫画だ。この後、この黒ずくめの男たちによって事件が起こされ、工藤新一は巻き込まれる。蘭の予感が正しければこの事件によって工藤新一はいなくなる。厳密にはいなくなるのではなく、幼少期の姿になる。それが表紙の少年なのだと私は考える。
「工藤新一は子供の姿になる説」
結果はご自身の目でお確かめください。

引用作品:『名探偵コナン』青山剛昌/小学館

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?