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【ラーメン/年末環境】「連携濃厚鶏貝白湯ラーメン/つけ麺」の構築とプレイングについて

ンホォオオ(@nnhoooooo)と申します。

現在シャドウバースは初日から猛威を振るったアグロネクロやアグロエルフにランプドラゴンなど。それから段々とアグロを狩るような中速デッキが流行るなど、毎日環境が変わりデッキが変わる、あらゆるクラスやあらゆるアーキタイプが暴れる環境初期ならではの楽しさ(ストレス)がある。

そんな中、ネクロインパルスにキレ過ぎて机と手首を粉砕し、人生における敗北者の烙印を身体と環境に刻んだ私は、「連携濃厚鶏貝白湯」という構築にたどり着いた。新型コロナウイルス+極寒という外出に対してあまりに強すぎるこの環境に対して、身も心も温める濃厚なラーメンやつけ麺を自宅で楽しむというあまりにも強すぎるムーブをキメる。これ以上のパワーは無いだろうと思いきや記事やTwitter等のSNSでもこの構築について言及している人はいなかったため、実力も実績もないが自己顕示欲が抑えられない私が今回この「連携濃厚鶏白湯」についての記事を書かせてもらう運びとなった。

是非ランクマッチや競技への調整などで精神が破壊された時の暇つぶし程度にこの記事を眺め、自作ラーメンの素晴らしさを少しでも知ってもらえると幸いだ、よろしくお願いします。

連携濃厚鶏貝白湯ラーメンの完成品↓

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つけ麺の完成品↓

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この構築に触れる前に

この「連携鶏貝白湯ラーメン」に触れる前にひとつだけ注意点がある、それをオタクらしくシャドバの画像を使って説明していこう。

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自作ラーメンは自宅でラーメンを作ることを差し、大まかなジャンルとしては「自炊」に当たる。そして自炊というと外食と比べると比較的「コストパフォーマンスが高い」というのがひとつのメリットとして唱えられると思う。

しかし、この自作ラーメンというのは正直言って全くそれが当てはまらない、10人分前後同時に作るのであれば確かにコストパフォーマンスも見れるが、1、2人分だと材料費・光熱費を考えるとどう考えても外にラーメンを食べに行った方が安い、つまり快楽とコスパを同時にPickすることは不可能なのである。

更に、ラーメン作り、特に濃厚系のラーメンは作るのに多大な時間を消費する、つまり読者の貴重な休日をかなり消費することになる。自作ラーメン70杯以上作り手順に多少の慣れを感じている私でも鶏白湯は1日作業、こうやってクソ記事を写真を撮りクソコラを作りながら作っていると完全に丸2日ほど作業に当てている。つまり、休日をPickすることもできないのである。

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圧倒的快楽主義な私のPick順位は上記の画像通りだが、正直言って4が重い、金使わなくていいのであれば使いたくないし眠いから1日中寝ていたい。
2Pickerなら4をPickすることによるデメリットが大きすぎれば、迷わず右を取りに行く人も多いだろう。なんだったらまずコスパが1だという人もいるだろうし、貴重な休日を第一に考える人だっている。
そういう人たちはまず左を取らない、つまりそういう頭のいい御仁達はまずこの自作ラーメンというものにたどり着かないのである。

この自作ラーメンというのはコスパと休日という強カード2枚から目を逸らし、是が非でも快楽を取りに行きたい。手間というマイナスカードを乗り越えて生み出される脳汁で「ン゛キ゛モ゛チ゛ィ゛イ゛イ゛イ゛」となることにフォーカスした構築になる。ちょっと頭の悪い人向けであることは承知した上で下記内容を読み進めてもらえればと思う。


連携濃厚鶏貝白湯ラーメンのデッキレシピ

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鶏白湯ラーメンどばすぽ

※レア度は素材そのものの価格、又入手、調理の難易度を総合的に評価し階層分けしたものになる。
※フォロワーはスープを構成する素材やトッピングなど、スペルは味付けや香味油など指したものである。アミュレットはよくわからんかったので今回は無し。

連携鶏貝白湯の構築、ベースである濃密な鶏出汁と鶏油の大量展開、それにあさりを大量投入することで貝出汁の旨味と連携し盤面に爆発的なパワーをもたらすことを主軸に置いた構築になる。採用・不採用の理由は後述していく。


連携鶏貝白湯の特徴

連携鶏白湯という構築を簡潔に記すと以下の3点になる。

・序盤からの大量展開で相手に処理を押し付ける。
・中盤のキーカード、鶏胸や真空豚肩ロースで理不尽を起こす。
・戦いが長めにもつれた際に特に鶏油、鶏モミジ等による奥義・解放奥義で爆発的アドバンテージを得る。

基本的には序盤からどんどん展開していく攻めの姿勢をとった構築であるが、後ろでも戦えるというオールマイティな一面を持っている。

濃厚コントロール系の構築にありがちなのが、序盤の動きがどうしても弱く相手の動きに対して耐える事が事だが、この構築は重い豚ガラ系を使っていないため、鶏ガラのアクセラレートによって前寄せの動きも十分に期待することができる構築となっている。特に現環境において最強のニュートラルカード『誘惑』『妥協』が生み出す強効果、「もう良くね?さっさと食べちゃお」「ここで切り上げても普通にうめえべw」となっても豚ガラと異なり十分な旨味を引き出すことができているので苦しい戦いになることも少ない。

※アクセラレート:圧力鍋等を用いてガラを煮込み出汁を抽出する時間を短縮することを指す。時間があまり確保出来ない際でも100点に近い動き(旨味)を目指したい際にオススメだ。

終盤強い理由は鶏油、鶏モミジの奥義・開放奥義によってスープはポタージュのようなトロットロの状態になる。更には豚肩ロース、「炙り」等を発動してしまえば勝利は目前、好きなようにスープを濃縮し自分の盤面(主に机やキッチン)を破壊し尽くさない程度に暴れよう。自作ラーメンなら固め、濃いめ、多め全て自由。黙々と好きなだけ快楽を取り込めるのがこの構築の最も強いところである。

確定枠

・自家製麺

ラーメン用の自家製麺↓

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つけ麺用の自家製麺↓

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ラーメンにおいて麺が無いというのはありえない、自家製麺ないしは麺に準ずるカードは確定枠、3積み必須のカードである。
自家製麺は自分の好みやラーメンのジャンルに合わせて好きなように素材をチョイスして立ち回れるため汎用性がとても高いが、如何せんレジェンドということで生成コストが高い、エーテルが足りないという人は既製品の麺を代わりに使おう。

・ラーメン用におすすめの既製麺

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そうめん界隈でもはやTierGODといっても過言ではない細麺界隈のレジェンド、揖保の糸の中華麺。ツルッとした喉越しにプリップリの食感がたまらない筆者激推しの細麺、既製品の中華麺もだいぶ食べたが身近に手に入る中華麺でこれを越えるものを知らない。

・つけ麺用におすすめの既製麺

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つけ麺用でおすすめは大勝軒の創設者、山岸氏監修のつけ麺専用中華麺。理由は何より安い上に大体のスーパーマーケットに売っているというあまりに強すぎるポテンシャルを持つ。ガッシリとした歯ごたえに小麦粉のうまみ十分、太麺を食べたいのであれば鉄板オブ鉄板の一品だ。


・豚肩ロース

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ラーメンというカードゲームにおいての理不尽の塊、圧倒的快楽で相手を破壊することで勝利へぐっと近づくカードは3積み確定と言っていいだろう。序盤の動きが確保、高い確率で見込めているのであればマリガンでキープしていいだろう。
今回私はカナダ産の豚肩ロースを採用しているが、同じように動けるカード(国産、アメリカ産、オーストラリア産など産地から、ロース、モモ、バラなどの部位まで)はたくさんあるので、コストとポテンシャルに目を向けながらどれを採用するか検討すると良い。
ただ、バラ等の脂身の多いチャーシューは濃厚系のラーメンと合わせる事でオーバーパワーによる代償、胃もたれが発生してしまう場合があるので人によっては注意が必要だ。


・鶏ガラ・モミジ

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スープのポテンシャルを爆発的に上げるクソオブクソ素材。それがこのガラ、モミジだ。台所と冷凍庫を破壊しかねない圧倒的なリスクを持ちながらもその快楽リターンは市販の顆粒出汁等では絶対に不可能な動きだ。生成コストが重い上に要求値が高く非常に扱いづらいのが難点だが、業務用スーパーで購入、又はお肉屋さんで催促すれば手に入る可能性がある。鶏ガラは業務用スーパーでなくとも普通のスーパーで手に入ることもある。


・鶏皮

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濃厚系ラーメンで趣をおいているのは勝利、というよりは対面の破壊である。その相手を破壊し尽くすのがこの鶏皮、つまり油だ。
鶏油の缶詰や他のサラダ油等で代用することもできるが、やはり生の皮からとった鶏油の甘みは格別だ。投入出来るだけ鍋に投入しドロドロスープを一気にかきこもう、天国に一歩近づけるぞ。


・自家製醤油ダレ

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ラーメンの味付けとしてカエシ(タレ)の存在は必要不可欠、マリガンでキープする3積み確定のカードだ。
制作方法はプレイングを解説する際に記載するがとりあえずひとつだけ言えるのはいい醤油を使えば使うほどうまい、おわり。


・長ネギ・九条ネギ

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ラーメンというカードゲームにおいてほぼすべてのデッキに採用される最高レベルの汎用性を持った名脇役のニューラルカードが「ネギ」だ。
あらゆる臭いクソ食材に対して「臭み消し」という必須ムーブを持っておりマリガンでは確定キープ、序盤からのケアが欠かせないものとなっている。
九条ネギはトッピング用として水々しく優秀なため採用しているがこちらは自由枠、コストを考慮し普通のネギでもいいだろう。しかし今年は特に気候の影響もあってか全体的にネギの質が悪い、ネギ自体がすごくストレスを受けてしまっている。生だとものによっては辛味が強く食えたものじゃないものも多数あるのでトッピング用にはランクの高いネギを用いる事を強く推奨する。


・青森産にんにく・たまねぎ・にんじん

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面倒くさくてまとめて撮ってしまったがにんにくはスープのパワーを飛躍的にあげる低コストで絶大なパワーを得られるカードだ。ファンファーレで手に入る「銀氷の吐息」は対面を破壊する際に最も力強い相棒となる。スープに叩き込むのもよし、すりおろしたりみじん切りにしたりして食べる際にトッピングしてもよし。汎用性も高いことからマリガンでキープ、3積み必須のカードである。
にんにくに関しては国産等よりも中国産の方が圧倒的に安くそっちを使えばいいのではないかという意見も多く見る。しかし特にすりおろし、みじん切り等の生で使用する際に中国産は辛味が強く国産の方がより自然に馴染むため筆者はにんにくに関しては国産を利用するようにしている。青森はにんにくが名産品で辛味が極めて少なくとてもおいしいので是非とも押したい一品だ。
たまねぎもスープにとって重要な役割を担っており、臭み消しとしても活躍するがたまねぎのラストワードによる甘みが何より強い影響力を持つ。砂糖等や化調による甘みよりもよりふんわりとした野菜出汁特有の包み込むようなテイストが生まれる。コストも低いためメリットが多く筆者的には確定採用、にんじんも甘味を出すために採用しているがこれは自由枠でいいだろう。

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デッキレシピ作るときに調べてみたらあったんだけどちょっと腹立つな。


・あさりのむき身

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今回の鶏貝白湯で貝出汁の役割を担うのがこのあさりのむき身だ、これを全て出汁として投入し貝出汁ならではの旨味、甘みを鶏スープと連携することで鶏白湯に更なる強ムーブを加えるというのが今回の醍醐味なので確定枠、3積みのカードである。
貝付きのあさりが主流の中何故むき身を採用したかというと、貝付きのあさりは大体のものが砂抜きが必須で手間がとにかかくかかるものと砂抜きが既にしているが値段が割高なものである。更には貝についている貝殻からうまい出汁が出るとは考え難く、結局のところ出汁に関与するのは本体のみである。それならば値段が安く砂抜きも必要ない、鮮度は多少落ちるが貝付きの本体をこれだけの量揃えようとなるとかなりのコストがかかる。貝に関しては多少の質よりも量で攻めたほうがより出汁が採れるのではないかという思考から今回はむき身を採用することにしたのである。

何故鶏白湯ではなく鶏貝白湯なのか

ラーメン界隈でひとつのジャンルとして高い人気を誇る「鶏白湯ラーメン」というものがあるが筆者はこの鶏白湯ラーメンに更に貝出汁を加えるという構築に至った。正直に言って大量の鶏を使えばスープとしての旨味は十分事足りる、それなのに何故貝を追加したのか。採用理由の根底について余計な説明をしようと思う。
今回の自作ラーメンの趣旨として、「家で店レベルのラーメンを作る」というのがひとつある。そして現役でラーメン屋で修行している身として、家庭で店と同じジャンルで同じ味を出すことはほぼ不可能だと断言できる。
鶏ガラの中では定番中の定番の「大山鶏」、コストは高いが爆発的な旨味と甘みを引き出すことができる「名古屋コーチン」、希少性は高いが他の追随を許さない最強のブランド鶏「青森シャモロック」など一杯の原価を引き上げるが最高峰の一杯を作ろうとしている店が最近増え、全体的なラーメン一杯の値段が上がり、1000円を超えるラーメンも今では珍しくない。
そんなこだわりを持ったラーメン屋に対して個人ではそもそも仕込める鶏の質も量も限られてくる。大山鶏や名古屋コーチン等はお店やネットで手に入ることもあるが個人で仕入れるとなるととてつもないコストがかかることは間違いない、青森シャモロック等は独自の流通ルートがない限り手に入らないと言っても過言ではないだろう。素材だけでなくガスの火力や台所の広さなど環境もお店に対して並べるところはひとつもない。

家のラーメン制作環境↓

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しかし、そんな中でも店と同等レベルの一杯を自宅で作りたく研究を続けた結果、たどり着いたひとつの答えが「連携」による構築の複雑化である。ひとつのジャンルの食材ではどうやっても質と量で店のクオリティに劣る、なので鶏というベースに貝や他乾物系、香味野菜等という別の旨味成分を追加し連携を行うことで、多数の旨味成分による味わいの複雑化、シナジーを狙い鶏白湯ラーメン屋の一杯とはまた異なるジャンルを確立する。そうすることで比較することなく「家でも外でもどっちもおいしい」という理想ムーブを作り出すというのが自宅ラーメンの課題であった。

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「家でこれだけのものが作れるのなら満足」という感情に甘んじるのではなく「外でお金を払っても同じものを食べた時に満足するクオリティをスーパーマーケットや誰でも使える通販サイトで手軽に手に入る食材で作る」というのが今回の自作ラーメンの根底にあったのであさりを採用しているというのが真の理由である。


自由枠

・味付け玉子

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ラーメンというジャンルに更なる満足感を与えるのがこの味玉という存在、加えることで別のベクトルからひとつの満足感を追加するポテンシャルの高い一品だが理想ムーブの中に入るカードではないため自由枠。


・乾物シスターズ

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ラーメンには「乾物」というタイプがありカード一覧の詳細画面で乾物にチェックを入れることで一覧を見ることができる。
その中でも昆布、椎茸は低コストで多展開ができることが出来るため、出汁に深みを与えることが用意なためほぼすべてのラーメンのジャンルで利用することができる器用なカードだが、今回は鶏と貝の出汁が力強く敢えて確定を断言するほど必須でもないかと思うので自由枠。

パリッとした食感に磯の香り、ひとつの新しい食感と味わいを追加する割にコストは抑えめの優秀なカードがこの海苔だ。
コストは抑えめといったが海苔は素材を加工するわけではなく素材本来の質を楽しむものなのでなるべく質の良いものを使うことで満足度は一気に変わると言っても過言ではないが味玉と同様の理由で自由枠。


・メンマ

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今回のラーメン制作においてひとつ、大大失敗したのがこのメンマだ。まずそもそも制作前の素材の写真が机から落としてひっくり返した写真しかないのを許して欲しい。
プレイングで後に詳しく記載するが一番楽に終わらせられるはずのトッピングが一番手間がかかり、ラーメンの完成品の撮影時に間に合わないという事件を起こした戦犯中の戦犯である。


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【教訓】Amazonで評価が0の商品は買うな


不採用枠

・アーリーレッド

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たまねぎの一種で綺麗な色合いのためラーメンに採用されることがしばしばある強カード。デッキレシピの素材一覧画像には載っているが今回は採用を見送った。入れ忘れたからである。


・味の素、ハイミー等のうま味調味料

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粉末状のもので手軽に出汁の旨味を引き出す存在として濃厚系のラーメン制作では活躍することが多いが今回は無化調で素材本来の味を限界まで出すというところにこだわり採用を見送った。


煮干しや他魚介系の乾物

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魚介系の旨味を一気に引き出すものとして真っ先に挙げられるのが煮干しや鰹の厚削り等が挙げられるが、かなりクセが強い食材のため繊細な貝の出汁の旨味を壊しかねないという理由から今回は採用を見送った。単体のパワーが強く十分採用は検討できるカードなので貝出汁と入れ替えて鶏煮干し白湯にするのもよし。煮干しを大量に投入し鶏白湯スープを加える事でセメント煮干しラーメンを作ることもできる。


プレイングについて

素材の紹介も終わったところで今度は各対面ごとのプレイングについて雑に説明していこう。正直ここまでの解説で7000文字近く書いておりかなり疲れている。

VS 自家製麺

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中華麺を作るに当たって必要な食材は極めてシンプルだ。
・小麦粉
・水
・塩
・かんすい
が確定枠、自由枠が卵や他食材だ。
シンプル故誤魔化しが聞かない為、最初は慣れ等によるプレイングの差は出るかもしれないが、ある程度慣れてくるともはや素材の質での殴り合いになるといっても過言ではない。小麦粉、水、塩はなるべく質の良いものを使うといいだろう。

※かんすいとは:中華麺などの製造に使うアルカリ塩水溶液で、小麦粉に混ぜることで柔らかさや弾力性をもたせる。中華麺特有の麺の風味、感触、色合いは、かん水を入れることにより生じる。(Wikipediaより引用)

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今回ラーメンの小麦粉に採用したのが麺用の準強力粉、特飛龍というものを100%使用している。水を少なめにするとプリップリの食感に、多めにするとモッチモチになる捏ねやすく極めて使いやすい小麦粉で筆者イチオシの一品。
ラーメン用の麺は加水率が40%、卵と水の比率が1:3で塩とかんすいは共にに1%ずつ使用している。

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つけ麺用の麺はゆめちから(特)を100%使用。濃厚系つけ麺ならではの厚みのあるガッシリとした食感、麺だけをそのまま食べても小麦の旨味香る太ストレート麺を目指した構築となっている。
加水率は45%、卵と水の比率が1:2で塩とかんすいはラーメン同様1%。


・クチナシ水の作り方
上記の水として使っている黄色い水は、クチナシという植物性の着色料で色付けしたものを使っている。クチナシを用いることで綺麗な色合いの中華麺を作ることが出来る。ただの色染めなためもちろんこの工程は自由枠だ。

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クチナシの身を包丁や手などで割り、色が出やすい状態にして水と共に火にかける。

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温度が上がるにつれ綺麗な色合いの水が出来上がってくる。限界はあるが茹で上げれば茹で上げるほど濃い色合いになっていくのでどれくらい濃くするかはお好みだ。筆者は500mlの水にクチナシを4個、沸騰後中火で5分間煮詰めた。環境や火加減等により出方も違うので、綺麗な黄色に染めたい人は水だけだと「こんなに濃くていいの?」と思わせる色合いまで煮詰めてしまっていいだろう。

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こんな感じに、煮詰めおわった後はクチナシが麺の中に入らないよう静かに漉して冷ますことでクチナシ水の完成だ。


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クチナシ水(以下水)を覚ましたらその水に塩、かんすいを入れてかき混ぜ溶かす。

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小麦粉は使用量をしっかりと軽量機で計り、ふるいにかけることで水と混ざりやすい状態にしてボウルに入れておく。

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水に塩、かんすいを溶かしたものをまんべんなくふるいにかけた小麦粉にかけていく。量にもよるが200ml程水を使う際は3回ほどに分けるといいだろう。一度に全部入れてしまうと水に馴染む小麦粉が偏ってしまうが面倒くさい時は俺も全部入れる。

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水を入れたら菜箸で小麦粉と水を混ぜ合わせ、小麦粉に水を馴染ませていく。馴染んだなと思ったらまた1/3を入れて同じ工程を水がなくなるまで繰り返す。

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箸でアバウトに小麦粉全体に水分を馴染ませることができたら、今度は手を使って水回しという作業を行う。
水回しとは何かというと、手を使って押さず、握らず、固めず、オカラ状になるように小麦粉と水分を回していく作業のこと。地味な作業だが麺におけるプレイングの差こことこねる作業で決まるといっても過言ではないと言えるほど重要。むしろ私がいつもドヤ顔でTwitterにアップしている写真は割とどうでもいいけどなんとなく見栄え的にいいところである。

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小麦粉全体に水分が行き渡るように、小麦粉を手で回すことで水分をなじませる行為を繰り返す。

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ボウルの端等にこびりつく小麦粉もなるべく諦めずしっかりと絡めとり水分を行き渡らせる。

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小麦粉全体に水分が行き渡ると、このようなオカラ状のサラサラとした生地が出来上がる。これが出来上がったら水回しは終了し今度は麺をこねていく、顔が写りそうで必死にかわしている。

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全体をまんべんなくくっつけひとつの生地にするように手でしっかりとこね続ける。

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ある程度ひとつの個体にこねきれたら、今度はこの生地をジップロックに入れ床に置く。

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今度はこれを製麺するための完全体にするために足を使って踏むことによって麺を更に強い力でこね上げる。新聞紙を上に敷いてスリッパなどを履くことによってなるべく小麦粉のこね方にムラが出ないようまんべんなくこねることを心がけよう。

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嫌いな奴の顔とかを思い出しながら踏むといいぞ。

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ガンダゴウザクソクソクソクソクソクソ!!!!!!!!!!

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ネクロインパルス○ね○ね○ね○ね○ね○ね○ね!!!!!!!!!!!

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生地が平べったくなってきたら生地を丸めることによって分厚くし、再度踏みつけることでこね上げる。これを3回ほど繰り返す。

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この工程が終わったらこねる作業は終了。小麦粉と水が完全に馴染み切るように1時間ほどジップロックに入れた状態で寝かしておく。(ここまではラーメン・つけ麺すべて同様の工程で行う)

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1時間寝かした寝かした生地を3等分、4等分ほどに切り分け伸ばして製麺機に入る厚さにしていく。

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5等分じゃん、ゆるく適当にいきましょう、製麺にはおおらかさが必要です。切り終わったらいよいよ製麺機を使っていく。

愛娘を紹介します

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これが自分が使う家庭用製麺機、『小野式一型』という製麺機です。昭和から生産していない半ヴィンテージものでコレクターかアホしか持っていないような代物だが、私はいつもこの小野式ちゃんと娘と触れ合うような気持ちで接しながら製麺している。

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製麺機に入るサイズで伸ばした生地を製麺機で圧延を行う。圧延とは生地を薄く延ばすことを指し、ここで麺の厚さを決めながら生地を通していく。

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5つすべての生地が通し終わったら、今度は複合圧延というものを行い、2枚の生地を同時に製麺機に通しひとつの長い生地にしていく。それを1枚の生地に統一できるまで繰り返す。複合圧延が終わった際に自分の理想の麺の厚みにすることが理想。難しい場合は複合圧延が終わった後に再び1枚の生地を製麺機に通し好みの厚さに変えていく。

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ラーメンの場合は厚みはプリップリの中細ストレート麺を目指すため厚みは比較的薄めに。

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逆につけ麺はガッシリとした太ストレート麺を目指すため厚みは比較的厚めにしひとつの麺帯を作る。(画像だとわかりづらくて申し訳ないがかなり違う)

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圧延を行い麺帯を作った製麺機が比較的太麺の2.2mmしか裁断できないため、ラーメン用の麺は別のパスタマシンの細麺用の機械(1.5mm)を使うことで麺帯から麺を仕上げていく。麺の長さに関しては完全に好みだが、長すぎても短すぎても食べにくいため筆者は大体30cmくらいを目指して裁断している、無論適当である。

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裁断し終わったあとの麺をボウルに移し、打ち粉を行い麺同士がくっつかないようにまんべんなくなじませる。今回はストレート麺のため麺を揉んで縮れさせるような工程は行わない。

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完成した麺は乾燥しないようにタッパーやジップロックに入れて冷蔵庫で2日間ほど寝かせて勝ち!!!消費期限は1週間ほどだが、段々とかんすい特有の味が強くなってくるため2日間寝かせた後は早めに使用するといいだろう。

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つけ麺の場合は製麺機に付属している裁断機で裁断する。

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太く色合いが綺麗なストレート麺が出来上がりご満悦。

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こちらも同様打ち粉をまんべんなく馴染ませ、冷蔵庫で2日間寝かせることで勝ち!!!これが対自家製麺のプレイングの全てである。


VS鶏胸チャーシュー

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鶏胸チャーシューの作り方はひとつ特殊な器具を使うだけで構成は極めてシンプル。
筆者は大手スーパーマーケット、SEIYUで1kg600円ほどで購入できる岩手県産若どりのむね肉を愛用している。

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今回は鶏胸チャーシューを2kg仕込むので水1リットルに対してグラニュー糖を60g、塩を55g、イタリアンハーブミックスを5g入れてかき混ぜる。このイタリアンハーブミックスはクレイジーソルトでも他スパイス系のソルトでもいいだろう。好みに合わせてブレンド等をしてもいいかもしれない。

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この出来上がったマリネソースに鶏胸肉を漬け込んで火にかければ完成だ。

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鶏胸肉は皮と筋っぽい白い部分を取り除いておく。皮は後々スープに使うのでとっておこう。

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鶏胸肉を先ほどのマリネソースにひと晩冷蔵庫で漬け込んでおく。

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ひと晩漬け込んだ鶏胸肉をひとつひとつ取り出し、小さなジップロックに入れて中の空気を抜く。この時にマリネソースは捨ててしまう。

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低音調理器具を使い60度で1時間火を入れる。なるべく鶏胸肉同士がくっつかないように配置を考えて投入しよう。バケツは調理器具である。
1時間火を入れたらすぐさま鶏胸肉を取り出し氷水などで急冷する。そのまま放置し続けると低い温度でも熱が入り続け肉がパッサパサになってしまうので注意が必要だ。

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完成品の写真がなくて残念だがしっかり冷えたら鶏胸チャーシューのプレイングは終了!しっとりした食感で仕上がってたら勝ち確、小さい切り身の場合火が通り過ぎる場合があるので1きれ200gを下回るものばかりだった場合は火を入れる時間を5分ほど縮めてもいいだろう。


VS醤油ダレ

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次は醤油ダレのつくり方である、このタレは味玉、メンマ、チャーシューにも同様のものを作るのでかなりの量作っておくといいだろう。
確定枠の中でも少し話したが醤油ダレは醤油、みりん、日本酒、ここに写し忘れたざらめと昆布の5種類のみを使用し作ることになる。つまり単純な話醤油や酒がうまければうまいほど良い醤油ダレが出来上がる。よりうまいラーメンを食べたければこの2つの素材を惜しまないことにしよう。しかし料理酒として黒龍のいっちょらいを使うのはさすがにやりすぎである。

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おすすめの醤油は丸島の純正濃口醤油、値段が抑えめでありながら市販の醤油とは明らかな違いを感じるため筆者の料理環境では重宝している一品。

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分量は大体醤油7、料理酒2みりん1の割合。まずは日本酒とみりんを小さい鍋の中に入れ、一瞬沸騰させることでアルコールを吹き飛ばす。

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その上から醤油を投入し再び火にかける。

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ざらめと昆布を1枚投入し、沸騰しない程度の温度で30分煮込む。ざらめは量によって調整するがこの時は味見した時に塩み98%位、甘みが入ってるか入ってないか、ごくわずかに甘みを感じる程度でいい。甘みの入れすぎには注意しよう。
醤油は沸騰させると風味が吹き飛び、昆布は沸騰させると強烈なえぐみが出てしまうため絶対に沸騰しないように注意すること。沸騰しそうな場合は火を止めて様子を見てもいい。

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適当な容器に入れて冷ますことで勝ち!!!このKEY COFFEEの容器が個人的に気に入っておりタレを仕込む時に重宝している。まさかKEY COFFEEも自分が醤油ダレの餌食にされるとは思っていなかっただろう。


VS トッピング用甘み醤油ダレ

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味付け卵用の漬けダレは、上記で作った醤油ダレ1、めんつゆ1を投入しざらめを追加して味の様子を見る。これはチャーシューと味玉、メンマ全てに共通したトッピング用醤油ダレで甘みをほんのり感じる程度までざらめを少しずつ入れて調整しよう。

VS味付け玉子

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次はこのふざけた量の卵をすべて味玉に変えるプレイングを説明していく。

半熟玉子を作る際にかかる時間は環境によって異なるが、私は沸騰後常温の卵を投入し6分15秒茹でることで半熟玉子の完成としている。

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しかし一度に多くの卵を投入したり、お湯の温度が一気に下がってしまった場合はこの時間の限りではないので、なるべく多くの量で一度に多数の卵を投入しないようにすることでより安定して半熟玉子を作ることができる。私は24個の玉子を5回に分けて5L程のお湯に投入し作っていた。

茹で上がった玉子はすぐさま氷水に投入し急冷する。十分に冷えたら皮を剥き水分を拭き取りタッパーなどに移す。

※卵のゆで方として卵のより丸い方の先端に画鋲等で小さく穴を開けておくと皮を剥く際にとても剥きやすいので私のように苦手な人にはオススメである。

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タッパーに移動し終わったら先ほどトッピング用に作った甘み醤油ダレが1、水が1程度に薄めたものをタッパーの中に投入し玉子を漬け込む。

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味付けダレから玉子が飛び出している場合は、キッチンペーパーに味付けダレをしっかりと染みこませて卵の上に被せることで均等に味を染み渡らせる事が出来る。これで丸一日冷蔵庫で漬け込んで勝ち!!!


VS豚肩ロースチャーシュー

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次は豚の肩ロースに火を入れチャーシューを作るプレイングを説明していく。今回はこちらで使う肉があまりにもでかすぎたため低音調理器具を使わずじっくりと煮込む手段で火を入れていく。

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先ほど味付け玉子にも使った甘み醤油ダレが1、水が1の割合の漬けダレを用意しよう。上の画像が規格外なのはあるが、この漬けダレは後にあらゆる食材に使いまわせるためなるべく多くのものを使ってどっぷり漬け込ませるといい。

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豚肉を覆うようにアルムホイルを敷き、真ん中に穴を空ける。この状態で沸騰したら火を一度止め、再度弱火で沸騰しないくらいの温度で60分煮込む。

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60分後煮込んだ後は上下をひっくり返し再度沸騰しないくらいの温度で60分煮込む。

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合計2時間経ったら豚の塊を取り出し中華鍋やフライパンに移す。

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表面全体に焼き目を入れることで香ばしさがより一層増す。あとは常温でしっかりと冷やしたら勝ち!!!!!!!!

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人はこれを「優勝」と呼ぶ。


VSメンマ

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圧倒的なコストパフォーマンスを誇る乾燥メンマ、ここから味付けメンマを作っている店は多数聞いたことがあるので私も実践したが、これがまあ悪夢の始まりであった。

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は???????長過ぎやろwwwwwwwwwwwwwww

どうやら乾燥メンマを普通の味のない水煮のメンマにするのに約丸二日間の工程が必要とのこと。流石に聞いてない、調べずに買ったことがこれほど裏目に出たことはそうそうない。
だが家に大量に蔓延る枯れ木の枝のような存在を目にしてこれを用いて味付けメンマを作ることを再決意。

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ひっくり返した時に気づいたんすけど、これ茹でる前から既に禍々しい臭いするんすよ。嫌な予感しかしなかったよね。

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とりあえず調べたサイトの記載通り、低音調理器具で50℃のお湯に1時間漬け込むことにする。
えやばい、めちゃくちゃ臭い。既にこの時点でむせ返る闇。これ終わったら沸騰させるってマジで言ってる?

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尋常じゃなく臭い水を捨て新しい水と異臭を中華なべの中に入れて沸騰後1時間煮込む。

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くせえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!しねええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

あまりの尋常じゃない臭いに発狂。深夜にラーメンを仕込んでいても笑顔で迎えてくれる仏の心持った同居人が遂にキレました、本当に申し訳ないと思っております。
しかしここまで来たら諦めるわけにもいかないので沸騰後3時間放置、なるべく臭わないように蓋をして奥底にしまうなどをして対処。
3時間放置後また水を替え、沸騰1時間煮込み12時間放置することでようやくメンマの水煮の完成である。

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あとはこれをしっかりと流水で洗い、トッピング用の甘み醤油ダレで煮詰める。

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臭みをまるで浄化するかのように煮詰めきり、味がしっかりと染み込んだら勝ち!!!!!!!!!(負け)

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これを読んだ人は絶対に乾燥メンマ等に手を出さず市販の味付けメンマか水煮で戻してあるメンマを用いて味付けしよう。ガス代とか考えたら絶対赤字だし本当に臭いのでやめたほうがいいです。


VS香味油

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次は鶏の皮から直接抽出する鶏油に焦がしたまねぎの風味をつけた香味油のプレイングについて説明していこう。

まずは鶏皮に水、ネギを入れて火にかけ、沸騰しながら煮込む。

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水がほぼ蒸発しパチパチという音が強くなり始めたら火を弱火にしネギを鍋の側面で絞りってから取り除き、鶏皮がまんべんなく焦げるまで上げることで鶏皮に含まれる鶏油を抽出しきる。黒焦げになる前に鶏皮を絞って鶏油だけが残るようにする。

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抽出した鶏油(足りなかったら多少サラダ油等を混ぜてもいい)にみじん切りにした玉ねぎを入れて素揚げすることで香りを抽出する。

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玉ねぎをが程よい飴色に変化したら火を止め余熱が収まるまで放置。収まったら別の容器に移して勝ち!!!


VS九条ネギ

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細く切る。


VSなると

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なんとなく切る。


VS鶏貝スープ

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書く事が多すぎて既に満身創痍気味だが、これからが本懐。鶏貝スープのプレイングについて最後に説明していく。
主に使うのがこのクソ食材、鶏ガラとモミジだが鶏ガラは血を多く含んでおり、これが後々の汚い灰汁となるのでひと晩水に漬け込むことで血抜きという作業を行う。

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大きめの鍋に鶏ガラを敷き詰め、ひと晩水に漬け込んで放置しておくことで中の血をなるべく取り除くようにする。

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ひと晩経つと地獄のようなドリップが出来上がっているのですべて捨て、流水で鶏ガラを洗う。その際にガラについている黒い汚れのようなものも洗い落としておくといいだろう。

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鶏ガラを鍋に投入する前にこの状態にしておく。

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次は鶏に火を入れる前にひと晩使い、乾物スープを作っておく。
水の中に昆布、椎茸を入れた状態でラップをし、全体に水が染み渡る状態でひと晩置く。

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ひと晩置いた乾物スープを火入れし、沸騰しない温度で1時間火にかける。この際も昆布のえぐみを出さないために沸騰しないように気を配りながら火入れしよう。

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1時間火を入れたら昆布と椎茸を取り除き乾物スープを圧力鍋に移す。
この際使った椎茸や昆布は食べられるので他に二次活用してもいいだろう、私は次の日のしゃぶしゃぶに使った。

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逆にモミジは血抜きなどは行わず、水洗いをして火にかけた乾物スープと共に鍋に入れ火にかける。これはこれで地獄のような光景だ。

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汚そうな黒い灰汁が出てくるのでこれをアク取りで取り除く。濃厚ラーメンを作るにあたっては灰汁をとらない店も多くあるらしいが、この黒い物体がスープを美味しくする気がどうしても私的にはしないので取り除く。大体取り除けたら圧力鍋で1時間圧力をかけ、かけた後30分ほど放置しておく。


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圧力をかけるとモミジが砕かれ小さくなり底に沈むので、そこに鶏ガラを詰め込みもう1時間圧力をかけ、放置する。

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限界までガラとモミジを詰め込み沈みきったスープに鶏皮とネギを投入し、ボコボコと2時間中火~で煮込んでいく。強い火によるスープ跳ねには注意が必要だ。

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2時間ほど煮込むとスープの濃厚さが目に見えて変わってくるので、用意したにんにく、にんじん、たまねぎ、あさりのむき身をスープに投入する。写真のたまねぎは丸々1個だが真っ二つ、1/4くらいに切っておくといいだろう。野菜とにんにくとあさりを入れたあとに太い棒や大きな木べらなどでしっかりと鶏ガラ、モミジを潰しながら出汁を絞り取る。これを2時間煮込みながらちょくちょく行う。

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途中でスープの水分が蒸発しすぎだなと感じた場合は適宜水を入れて沸騰するまで最高火力で加熱しよう。

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私の同居人がバルコニーで生姜を育てているので、それを盗み取って最後の臭み消しと香り付けに使用、にんにくと野菜と同じタイミングでスープに薄くスライスしたものを放り込む。

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限界まで煮込んだところでこれをざるで濃し、鶏貝スープを最後に抽出するという作業を行う。

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鍋の上等に煮詰めたスープをガラごとザルに写し、このガラを潰して鶏貝スープを限界まで搾り取る。

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規模がでかいので私は醤油ダレや香味油を作る際に使った小型の鍋でガラを潰しで汁を絞り取った。絞り取り切って平たくなったガラを、またパタンとふたつ折りにおるように重ねて再び押し付けることで絞り取る。

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少しでもスープが残っていたら勿体無い、残りの力の全てを使い切り旨味の塊を絞り切れ。

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抽出したスープはラップをして日陰、外に置く(冬限定)などして急冷する。

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スープがしっかりと冷え切ったら勝ち!!!!!!!!!!!脂やコラーゲン等の物質が多すぎてプルンプリンの固形物のようになる。


仕上げ

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すべての仕込みが終わったところで、この食材達を一杯のラーメンに仕上げていく。ラーメンの仕上がりは時間と温度にすごいシビアなので、トッピング等でテンパらないようにあらかじめ乗せるトッピングを近くに配置させておくことをオススメする。

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つけ麺の場合のみ、スープに片栗粉を混ぜる事によって濃厚なスープに更にとろみを加え、麺との絡みを良くする。

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豚肩ロースチャーシューは炙っても炙らずとも良い。完全にお好みだがチャーシューが冷たい場合はスープを冷やしてしまうので炙ることで香ばしさを加えるとともに温度を上げるといいだろう。あとは麺を茹で盛り付けることで完成!


完成!

すべての力を出し切って作った、「連携濃厚鶏貝白湯ラーメン/つけ麺」の完成じゃオラ!!!!!!!!!!!!!!

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これが連携濃厚鶏貝白湯の全てです。

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プリップリの中細ストレート麺、思ったより太くなっちゃったけどスープととてもよく絡むので大満足

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豚肩ロースチャーシューは文句無し、満点のクオリティで出来上がった。やっぱりでかい塊の方がめんどくさいけどおいしく仕上がる気がする。

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鶏胸チャーシューはおいしいものはプリプリでおいしいが部位によっては火が入りすぎて若干パサつくものも。ラーメン屋さんが全てのお客さんに同じ味を提供することがどれだけ難しいかわからせられる一品。

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つけ汁はやはり片栗粉を溶かすことでラーメンと比べ更に濃厚なトロトロつけ汁に、ガッシリ食感の太麺が絡みに絡む。すぐ冷えちゃう所だけつけ麺ならではの課題点か。


おまけ

ラーメンを作ることで味は似るが、ラーメン屋ならではのサイドメニューを作ることもできる。

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炙りチーズチャーシュー丼

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チャーハンなど。


おしまい、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
マジでこのありえん長い記事を最期まで読んでくれたなら感動ものです、一生ついていきます。
まだまだ未熟な身ではありますが、ラーメンという一杯がどれだけ手間が掛かっているか、そしてラーメン屋の環境じゃないとおいしそうなものができないわけではないということが伝わったなら嬉しいです。

今年も一年間、本当にお世話になりました。来年も楽しくラーメン作っていくのでこれからもTwitterなど、よろしくお願いいたします。よいお年を!

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