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脳腫瘍の治療に繋がる世界初の手法

川崎市のナノ医療イノベーションセンターが発見した新手法は世界初だという。脳腫瘍の治療に繋がり得る世界初の手法を開発したと発表した。免疫チェックポイント阻害薬を脳腫瘍のある箇所へ持っていくと治療が可能だという。今まで免疫チェックポイント阻害薬は脳腫瘍に対して効果を十分に発揮できずにいたため、全く効果はないという仮説があったがこの説を否定することになる。川崎市のナノ医療イノベーションセンターは薬にポリマーを付着させることで、「装置(マシン)」のように薬の動きを体内でコントロールできる化合物の開発を進めてきた。まるでナノサイズのマシンのように機能するため、同研究所では「ナノマシン」と常々表現している。

免疫チェックポイント阻害薬

免疫チェックポイント阻害薬は、免疫チェックポイント分子もしくはそのリガンドに結合して免疫抑制シグナルの伝達を阻害することで、免疫チェックポイント分子によるT細胞の活性化抑制を解除する。単純に言えばがん細胞がたくみに免疫から逃れて生き延びようとするのを阻止する薬。近年、がんの治療においてとても重要視されている治療法である。アメリカで2011年3月にイピリムマブがメラノーマ(悪性黒色腫)の治療薬として承認されたのを皮切りに、2014年9月にペンブロリズマブ、同年ニボルマブが相次いで承認され日本でも、世界に先駆けて2014年7月にニボルマブがメラノーマに対して承認され、翌年の7月にはイピリムマブも承認されている。さらに、ニボルマブの適応については、2015年非小細胞肺がんに広がり、2016年腎細胞がんやホジキンリンパ腫に対する効能・効果の追加が申請された。チェックポイント阻害剤が有効ながんは多岐に渡ると考えられており、適応となる疾患のさらなる拡大を目指して各国で臨床試験が行われている。




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