"ポジティブな微生物学 "への道

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レター
6 2023年6月
"ポジティブな微生物学 "への道
https://journals.asm.org/doi/full/10.1128/jmbe.00066-23


著者 モニカ・W. Oli https://orcid.org/0000-0003-3033-7539 moli@ufl.eduAUTHORS INFO & AFFILIATIONS
DOI: https://doi.org/10.1128/jmbe.00066-23
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JMBE
第24巻 第2号
2023年8月22日
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細菌や微生物には一般的にネガティブなイメージがあり、感染症や病気と結び付けられることが多い。メディアはしばしば細菌を恐れ、排除すべきものとして描き、「細菌恐怖症」の考え方を蔓延させ、微生物の有害な影響に焦点を当て、その潜在的な利点を見落としている。殺菌効果のある家庭用品や個人用品の広告は、微生物に対する恐怖心をさらに煽っている。しかし、微生物は私たちの日常生活で重要な役割を果たしている。人々はワインやチーズを楽しむことができないし、農業、醸造所、バイオテクノロジー、その他多くの産業も微生物なしでは成り立たない。しかし、微生物が果たすこのような重要かつ非常に有益な役割は見落とされがちで、学生や一般大衆に明確に伝えられていないため、微生物は常に "悪者 "であるという神話に拍車をかけている。Timmisが近年うまく伝えているように、微生物の重要な役割に焦点を当てた教育・コミュニケーションプログラムの改善が急務である(1)。私は、微生物学教育のパラダイムシフトが急務であるという点で、TimmisがJournal of Microbiology and Biology Educationに寄稿した最新の論説（2）に心から賛同する。
このパラダイムシフトを可能にし、促進し、確実にするために、私たちは新しい概念、すなわち "ポジティブ微生物学 "に焦点を移すべきである。ポジティブ心理学がポジティブな感情、人間の強み、幸福の研究に焦点を当てているように（3、4）、ポジティブ微生物学は、有益な微生物と、ヒトや動物の健康、農業、バイオテクノロジー、環境におけるその役割の研究に焦点を当てるだろう。私たちは、病原体や病気について教えるのとは別に、微生物の良い面や、世界をより良い場所にする可能性について、世界中の子どもたち、学生、教師、市民など、すべての人に教えるべきである。
微生物学者として、私たちは微生物がいかに重要であり、私たちの日常生活において微生物が果たす役割を知っている。しかし、アウトリーチ活動、博物館での展示、書籍、ドキュメンタリーなどを通して、この知識を一般の人々に効果的に伝え、教える必要がある。特に、幼稚園から高校までのすべての学習基準、そして特に大学や専門学校のカリキュラムの礎石とすべきである。この概念を浸透させ、すべての生徒のためのすべての教科書に加える必要がある。戦略的コミュニケーションの一環としてポジティブな微生物学を取り入れることで、私たちは子供たち、生徒たち、そして仲間たちに微生物学の知識を持った教育者、指導者、変革者になる力を与え、微生物の力を借りて世界をより良い場所にすることができるのである。
参考文献
1.
Timmis K, Cavicchioli R, Garcia JL, Nogales B, Chavarría M, Stein L, McGenity TJ, Webster N, Singh BK, Handelsman J, de Lorenzo V, Pruzzo C, Timmis J, Martín JLR, Verstraete W、 Jetten M, Danchin A, Huang W, Gilbert J, Lal R, Santos H, Lee SY, Sessitsch A, Bonfante P, Gram L, Lin RTP, Ron E, Karahan ZC, van der Meer JR, Artunkal S, Jahn D, Harper L. 2019. 社会における微生物学リテラシーの緊急の必要性。Environ Microbiol 21:1513-1528.
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国際微生物学会
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2.
Timmis K. 2023年。微生物学リテラシー（とそれ以上）への道：教育のパラダイム転換の機会。J Microbiol Biol Educ 24:e00019-23.
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3.
Gillham JE, Seligman ME. 1999. ポジティブ心理学への道の足跡。Behav Res Ther 37(Suppl 1):S163-S173.
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国際医療福祉大学
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4.
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国際心理学会
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