プラーク微生物分析で古代人の食生活の変化を検出
プラーク微生物分析で古代人の食生活の変化を検出
2022年11月22日｜スタッフ記者
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ニューヨーク - イタリアの研究チームは、数十の古代の歯垢サンプルの微生物DNAを分析することにより、イタリア中南部の旧石器時代、新石器時代、銅器時代の人々の食事の変化、狩猟採集生活から農業生活への移行とその後の食事の適応に伴う口腔微生物群の変化などを追跡しました。
「我々の発見は、農耕の導入が宿主マイクロバイオームに影響を与えたことを示しており、調査した集団内で徐々に移行したという仮説を裏付けています」と、パドヴァ大学の比較生物医学・食品科学研究者であるAndrea Quagliariello氏とフィレンツェ大学の生物研究者Alessandra Modi氏とその共同研究者達は、火曜日にNature Communicationsに書き記しました。
研究チームは、メタゲノムシーケンス、DESeq2と呼ばれる発現クラスタリング法、顕微鏡によるプロファイリング、ネットワーク解析を用いて、パグリッチ洞窟で見つかった後旧石器時代の狩猟採集民の口から採取した9サンプル、狩猟採集から農耕への移行期や新石器時代の他の時点、あるいは銅器時代の後農耕代表者の口から採取した67サンプルの歯石を含む76個の歯石の微生物群メンバーをプロファイリングしました。
その結果、古代の歯垢サンプルに含まれる塩基配列のクラスターから、口腔マイクロバイオームの2つの変化が明らかになった。新石器時代の後半に起こったより顕著な口腔マイクロバイオームコミュニティのシフトと比較して、約8,200年前に起こった狩猟採集から農耕への移行の初期段階における微生物コミュニティのメンバーの変化は比較的微妙なようであった。
"最初の変化は、地元の狩猟採集民コミュニティと新石器時代の農民の間で起こり、一方、2番目の予期せぬ大きな変化は、新石器時代の最後の部分で確認されました。"と著者らは報告し、"分類学的および機能的変化のいくつかは、おそらく生計戦略の変化によって引き起こされた "と指摘しています。
研究者らは、旧石器時代の狩猟採集民のサンプルに特徴的なクラスターを含め、検討した歯石サンプルに5つの微生物種のクラスターを特定した。旧石器時代のサンプルに顕著に見られたアクチノマイセス属やストレプトコッカス属などの特定の種は、新石器時代の狩猟採集から農耕への移行初期以降の時点の歯石サンプルでは減少していた。
研究チームは、口腔微生物群における糖質代謝、ビタミン代謝、病原性、その他の微生物機能に関わる明らかな変化とともに、旧石器時代の歯垢には比較的少なかったCampylobacterやCapnocytophaga、Porphyromonas gingivalis、その他の微生物による表現が新石器時代に増加することを確認した。
他のデータと合わせて、遺伝学的結果は、"新しい生業戦略への移行は、均質な食事への劇的な変化ではなく、到着した新石器時代の人々が地元で利用できる資源に強く適応した、緩やかで地域特有のものであった "と示唆し、著者は、"新石器時代の後半に、複数の分類学的および機能的特徴から高糖類／低蛋白質の食事レジメンが採用されていると推定できる" と報告した。
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