温暖化する世界における相互主義：気温上昇が多相互作用の結果に与える影響

温暖化する世界における相互主義：気温上昇が多相互作用の結果に与える影響
スーザン・M・マグノリ、ケイン・R・ケラー、ジェニファー・A・ラウ
初出：2022年12月12日
https://doi.org/10.1002/ecy.3955
ハンドリング・エディター トッド・M・パーマー
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概要
自然界では、植物種は同時に多くの異なる相互作用相手と相互作用している。これらの相互作用生物は、直接的な干渉によって、あるいは共有する報酬資源を奪い合うことによって、あるいは植物の形質を変化させることによって、間接的に互いに影響を与え合うことがある。また、これらの相互作用の組み合わせは、一対一の相互作用では予測できないような形で植物宿主に影響を与えることもある。相互作用の結果がしばしば環境条件に依存することを考えると、複数の相互作用生物が互いに、またその植物宿主に及ぼす影響は、地球規模の変化の影響を受けている可能性がある。本研究では、温暖化を模擬した条件下で対象植物を栽培し、パートナーである相互作用生物の存在を操作して、温暖化が対象植物とそのパートナー（窒素固定根粒菌、アリ擁護者、受粉者）間の相互作用およびこれらパートナー相互作用生物の相互作用の結果にどのように影響するかを検証した。その結果、温暖化は植物が根粒菌資源相互作用者から受ける適応度利益を変化させるが、蟻の相互作用者からは受けないこと、温暖化はすべての相互作用者に対する植物の投資を変化させることがわかった。また、植物が生産する報酬の利用可能性を変化させることで、相互作用の相手が他の相手との相互作用を促進することも明らかにした。私たちの研究は、地球規模の変化が、すべての相互主義にではなく、いくつかの相互主義に、しばしば非対称的に（例えば、相互主義者のパートナーへの投資には影響するが、植物の宿主の利益には影響しない）影響を与える可能性があることを示し、また、共通の宿主に関わる複数の相互主義者の間の相互作用が偏在していることを明らかにするものであった。