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カラギーナンが大腸炎を引き起こすメカニズムとは?総説

カラギーナンが大腸炎を引き起こすメカニズムとは?総説
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https://doi.org/10.1016/j.carbpol.2022.120374
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要旨
カラギーナンは一般的な添加物であるが、腸の炎症を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があることが、多くの研究で報告されている。カラギーナンの安全性については依然として議論の余地があり、その炎症メカニズムも不明である。本総説では、カラギーナンによる大腸炎の病態について考察した。炎症性腸疾患の病態を分析し、その流れに沿って、カラギーナンが大腸炎を引き起こすという既存のエビデンスを細胞モデル、動物モデルでまとめ、その大腸炎発症メカニズムを導き出した。以下の2つの経路が説明された。カラギーナンが腸内細菌叢、特にAkkermansia muciniphilaの構成を変化させ、粘膜バリアを破壊して炎症性免疫反応を引き起こしたこと、およびカラギーナンが上皮細胞上の受容体と直接接触してNF-κB炎症性経路を活性化させたこと、である。本総説は、カラギーナンによる大腸炎の治療法、食品産業におけるカラギーナンの安全な加工・利用法を探るための指針を与えることを目的としており、今後の研究の価値があると思われる。



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