細菌の貯蔵庫

掲載：2023年1月17日
細菌の病原性

細菌の貯蔵庫
アンドレア・デュトワ
Nature Reviews Microbiology (2023)この記事を引用する

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メトリクス詳細

尿路感染症（UTI）は一般的な再発性の感染症であり、アシネトバクター・バウマンニは医療関連UTI病原菌として最も一般的な原因菌の1つである。A. baumanniiは、カテーテル関連UTIなどの医療機器関連感染を引き起こすことが知られており、A. baumanniiの多剤耐性の増加は、公衆衛生に大きな脅威を与えている。UTIの最も一般的な原因であるUropathogenic Escherichia coli（UPEC）は、膀胱内に細胞内リザーバーを確立し、カテーテル挿入後に感染を再発させることが示されている。今回、フェルドマンらは、A. baumanniiの一次感染が治まったマウスでも、カテーテル挿入後に感染が再発することを報告した。彼らは、胃腸管や膣をリザーバーとなりうる場所として除外した。一方、著者らは、この細菌がマウスの膀胱内に細胞内リザーバーを形成し、それが数カ月間持続すること、そしてそれはUPECが形成するリザーバーと類似していることを見いだした。著者らは，A. baumanniiは入院前に膀胱（または他の臓器）の細胞内リザーバーに無症状で保菌されており，その後のカテーテルの使用などの医療介入により，そのようなリザーバーからA. baumannii感染が再発している可能性があると推測している．

参考文献
原著論文
Hazen, J. E. et al. マウスのカテーテル挿入により、Acinetobacter baumannii の膀胱リザーバーを播種した尿路感染症が再発していることが判明。Sci. Transl Med. 15, eabn8134 (2023)

論文

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著者情報
著者名と所属
ネイチャーレビュー マイクロバイオロジー http://www.nature.com/nrmicro/

アンドレア・デュトワ

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Du Toit, A. A bacterial reservoir. Nat Rev Microbiol (2023)。https://doi.org/10.1038/s41579-023-00858-6。

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公開日
2023年1月17日

DOI
https://doi.org/10.1038/s41579-023-00858-6

研究テーマ
抗菌剤耐性
細菌病原性
ネイチャー・レビューズ・マイクロバイオロジー（Nat Rev Microbiol） ISSN 1740-1534 (online) ISSN 1740-1526 (print)

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